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3年後までに起業しようと思うと夫が言った



ある夕食の時間、


「3年後までに起業しようと本気で考えてる」


と夫が突然言った。




高校1年生から夫のことを見てきた私が抱いた感情は「やめておけ」だった。



夫は幼い頃からラグビーをずっとやっていて、体力だけは自信があった。優しい性格で、人に必要とされることに喜びを感じていた。


その反面、事務仕事のような書類の手続き、計画性、お金の管理…など、



細々としたことを、とても苦手にしていた。



何度夫のすべき書類の提出を代わりにやってあげたか分からない。


今やっている介護職員の仕事は、とても彼に合っていると思う。でも、彼なりになんか他のことしたいと感じ始めているのだろう。



「それで、何を起業しようとおもっているの?」


「うーん、それはこれから。
カフェとか良いんじゃないかな。」


「カフェ?言っとくけど、私は私の仕事を続けるし、料理はしないよ?」



「それに、お金は?」


「それは、長期的に借金すると思うけど、そういうものだから、よろしく。」


「あなた、ご自分の貯金が10万切ってたよね。貯金から始めてみたら?」



我ながら嫌な性格だと思う。


夫のやりたい事に、気持ちよく「うん、応援する」と言えたなら、どんなに良かったか。


否定ばかりするのは、私が変化を嫌うからだと思う。


安定した今の生活を手放したくないと思うのは、仕方のないことだろう。


しかし、あーだ、こーだと自分の理想を相手に押し付けて人生をつなぎ留めておくのは酷なのかもしれない。


じゃあ、私が変わってみようか。


3年後、自分の好きな土地で、一人暮らしをしてみるのはどうだろうだろう。


お互いにそれぞれの人生で、
好きにやるのが、お互いの幸せなんじゃないか。


ネットでお手頃で小綺麗な1人用の部屋を検索した。日当たりがよく、気持ちの良さそうな空間が見つかった。


その部屋の近くには働けそうなお店もいくつかあった。


自分の貯金も、実家からの距離もほどよい。


3年後の自分を想像してみる。



変化は少しずつ。
楽しい方へ。


手帳に書き出してみようかな。


これからのこと。


この記事は
今時点の感情の記録である。



またずっと先に見返して
どう感じるのかは、
その時の私に任せようと思う。



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