会社劇場
友達が書き送ってくれたメールで
病院の廊下で椅子に座って手続きを待っていた時のこと。
看護師さんか技師さんかが通り過ぎる時に、すれ違った同僚に「やっといたから」「オッケー」みたいな声掛けをしてて、その何でもないやり取りが、その時すごくいいなと思った
という話がありました。
私たちが大学を卒業する時は超氷河期で 若い時は会社員になることにめちゃネガティブだったけれど、上記の会話みたいに、単純な仕事の連絡であっても、誰かと信頼関係を作って何かに役立って収入を得ていることは尊くて、いろいろあっても、働くことはめちゃ楽しい。
という話をしてくれて
私はそれに激しく同意。
私たちが毎日仲間同士で細かい連絡を取り合っているのも、お客さんと話して物事を進めていっているのも尊い時間だし、楽しいことだ。
その他にも会社員でよかったこと
社会保険!!
これ、無職期間がなかったら分からなかっただろう。
自分で払うのめちゃめちゃ大変。
個人事業に係わっている期間がなかったら分からなかっただろう。
確定申告!!
これも会社員だったら基本しなくてすむ。
あと、有給休暇!!
バイト期間がなかったらこの有難みも分からなかっただろう。
もう11月だが、有給余りまくっていて、どうせ消失しちゃうならできる範囲で消化しようと、この会社に入社して初めて試みようとしている。
同僚に「もやっとしたら会社員でよかった~って思うことをあげてみたらいいですよ」と提案する。
「社会保険とか有給とか」というと
それ当然~と笑われる。
「それから、この規模の事業!!。これ、個人じゃ用意できないじゃない?」と自分で言いつつ、
そういえば目の前にいるこの人たち・・・上司や同僚やお客さんや、老若男女多様で濃いキャラクターたち。
こんなの、私個人じゃ絶対用意できないものね。
そんな環境が、入社と同時に私たちに用意されている(?)会社という場所。
そこで毎日ちょっとした事件がおこり(時々大事がおこり(^-^;))
笑ったり腹を立てたり、次へ次へと考えたり、行動したり、自信持ったり落ち込んだり。
会社劇場
会社員でよかったと思うこと。
私は毎日その劇場に向かい、俯瞰しているようで実はそんなことできておらず「おはようございます」とその一劇団員となり
一日の大半をそこでちょこまかと動き回り、ストーリーの一部になる。
そして今会社員をしていて、会社という場所に身を置ける立場がラッキーと思うのは
私が今自分ができる範囲でインプットした知見を試してみたり、比較して考えてみたりできる場所があるということ。
というようなことを、高3の息子と話していたら、ちょっと引き気味に言われる。
「劇場!とか思って会社に行っているなら、お母さん、めっちゃ合ってたんじゃない、今の仕事。
(自分は)絶対接客とか無理だもん。」
彼にとって今唯一の親。
かっこよくはいたかった。少しは尊敬もされてみたかった。
いっこうに出世しない親が実は割と面白がって会社に行っていたと(^-^;知った息子。
仕事を、会社を面白がってはいる。
けれど、社内でもやもやすること、腹が立つことは多いし、頭の中でマシンガンのように流れる罵倒やつっこみが口から出るのを必死に我慢し、でも我慢できず同僚にもらし、その甘えを優しく一笑されたり。
自分は何とか今のところやってきたけれど、私がそうやって劇場で毎日動いている間に
お世話になってきた上の世代の人たちが急に辞めていくということが続いたり、メンタル病んだとか噂だけが流れる会社に来れなくなった子とか、会社には来ているけれど以前の仕事に戻れない人もいて
でも、皆がそれをそんなに気にせず、景色みたいに受け入れている感じがする。そこには何かあるはずなのに、こんなにさっぱり流して、そして、こんなに ”本当に思っていること”は口に出せなくていいのかと思ったりする。
きっと、皆がそれぞれ何かを”思って”いる。もやもやも苛立ちも、誰にも知られてないけれど、この仕事していて嬉しかったこととか。
会社の人たちと、日々の体調なんかをちょっとずつ気にし合ったり
ちょっとした親切に感謝し合ったり、
年末年始のには「本年もお世話になりました」「今年もよろしくお願いします」と定型の挨拶を交わしたりとか
働くってめっちゃ楽しいよ!!なんて言わないけれど
他人と働くのって そんなんもそう悪くなさそう。
くらいで、息子が思ってくれたらいいな。
来月18才になる。
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