末広繁和

末広繁和と申します。「企業を元気にする」を基本方針に1989年中小企業診断士として起業…

末広繁和

末広繁和と申します。「企業を元気にする」を基本方針に1989年中小企業診断士として起業しました。小規模企業に特化した、統合ISOマネジメントシステム、エコアクション21の導入支援及び運用支援のコンサルティング活動をしています。http://syslab.sakura.ne.jp/

マガジン

  • 「一人ひとり稼ぐ組織」をつくる道具

  • エコアクション21は、組織を育てる

    大幅CO2削減に貢献したい。SDGsを視野に「あるべき姿」から「EA21導入支援ビジネスモデル」を開発した。小規模事業者対象に。「早く、安く、楽に、エコアクション21」の導入支援する。http://syslab.sakura.ne.jp/

  • SDGsは「あるべき姿」の実現に向けて

    SDGsのゴールという言葉は、目標と訳すと意味がつかめないが、「あるべき姿」を訳すと「一人ひとりが世界が抱える課題の解決」に携わっていると感じられる。自分の実践を紹介したい。http://syslab.sakura.ne.jp/

最近の記事

EA21の文書が煩雑なのは仕組みが悪い

EA21の審査文書の準備に苦労するEA21の審査の時、提供された資料の多さに驚されることも多い、ISOの文書化の感覚で作られている。資料が多いから確実な運用かと思うとそうでもない、前回の資料に付け足しで維持されているが大変な手間を感じさせる。 書類審査の時、手間がかかるのは、CO2及び関連データの集計で、環境への負荷のチェックリストとそれを集計した計画対実績表の数値の整合性が取れていないことが多い。準備する方の苦労も推して知るべしである。 EA21の審査資料ISOとは異な

    • EA21やISO14001は経営に役立たない!!

      登録件数が減るいう現実認証登録後10年以上も維持管理をしてきて、維持管理をあきらめ認証取下げる企業が新規登録する企業数より多いため、登録件数が減るという現象が起きている。EA21は2割減、ISO14001は1/2になった。何が課題か探る。 導入時の目的は何だっけ?取下げ企業は、新規登録した10年以上前を思い出いしてほしい。認証動機は顧客からの要求であったとしても、継続改善できる構造のマネジメントシステムを導入することで良い会社を作るという明確な目的を決め、社長自ら社員を巻き

      • エコアクション21を取下げたい!!?

        登録維持管理に疲れ、取下げもエコアクション21を認証登録後、12年経過した30名の製造業へ初めて更新審査にお伺いした時のことである。 経営者のヒアリングの時、経営者からの開口一番「エコアクション21でCO2が減りますか、何に役立つのか」、「もう電気量も車燃料も減りません」、「生産が増えるとCO2排出量が増えるので、生産を抑えるということですか」、「経営に役立つといわれたが役立たない」、「担当の女性が退職したため、レポートをまとめる人がいない」などなど。 登録の維持管理に疲

        • バックキャスティングの課題解決プロセス

          ものの見方には、過去の延長線上からものを考えるフォアキャスティング思考と未来からものを考えるバックキャスティング思考の2つがある。 2つの思考の使い分け各々、問題解決のプロセスが異なる。品質管理の問題のように”なぜ”、”なぜ”、”なぜ”と原因を追究するような場合は、フォアキャスティング思考プロセスを使い、 何か、企画計画を行い、新しいものを生み出す場合には、バックキャスティング思考プロセスを使うのがよい。 課題解決のフォアキャスティング思考プロセス 我々が日常的に何か問

        EA21の文書が煩雑なのは仕組みが悪い

        マガジン

        • 「一人ひとり稼ぐ組織」をつくる道具
          3本
        • エコアクション21は、組織を育てる
          5本
        • SDGsは「あるべき姿」の実現に向けて
          5本

        記事

          バックキャスティングへ思考転換

          「あるべき姿」から課題解決をするためには、過去から学ぶフォアキャスティング思考から未来から学ぶバックキャスティング思考へ思考転換する必要がある。 フォアキャスティング思考とバックキャスティングの違い まず、フォアキャスティング思考とバックキャスティング思考の違いを把握し、思考転換し取組むことが必要である。 我々は生まれたときから科学的なものの見方の世界にいる。何か問題が起こるとまず情報を集め、類似性をもとに分類整理し、過去の事例を研究し、だれもが納得する一般解を求め問題解

          バックキャスティングへ思考転換

          コロナ渦の短時間対話法

          2年前まで、毎月1回、夜1時間半のブレイクスルー思考(バックキャスティング)をベースにしたマネジメント「仕事の基本」という公開講座を10年間継続開設してきた。 知識を認識に変えるマネジメント技法のレクチャーと短時間対話法によるワークショップを組み合わせて、知識を認識に変える講座であり、もちろんコンサル業務でもいろいろな場面で短時間対話法を活用している。 短時間対話法とはテーマに対して、共有~発散~収束~合意の4つプロセスにて、20~35分で解決策を合意する対話法である。

          コロナ渦の短時間対話法

          「変革」が「ゆでカエル」を目覚めさせる

          カエルは熱いお湯の鍋に入れると熱くてすぐに飛び出すが、カエルを水から鍋に入れ、ゆっく温度を上げていくと変化に気が付かず、いつの間にか「ゆでガエル」になってしまう。 ゆでカエル現象元アメリカの副大統領アル・ゴア氏の講演活動の映画「不都合な真実」を思い出した。 つい最近まで、100年前から地球の平均温度が0.85℃上がっているのに気が付かず、「気候非常事態宣言」で気が付いた人も多い。 フォアキャスティング思考に嵌るいつも過去の延長線上でものを見ていると過去の経験や成功例のお

          「変革」が「ゆでカエル」を目覚めさせる

          SDGsにおけるバックキャステイィング思考

          ものの見方には2つある。 フォアキャスティングとバックキャスティング過去の経験や成功例を重視し、過去の延長線上に未来はあると考え、達成すべき目標を設定するフォアキャスティング思考と、 過去の延長線上に未来はない、未来は予測できないないが自分でデザインできると考えるバックキャスティング思考がある。このデザインとは「あるべき姿」を決めることである。 過去の延長線上で考える課題まず、過去のデータ、成功事例を集めることから始めるが、整理、分析中に経営資源(人、もの、金、技術)が

          SDGsにおけるバックキャステイィング思考

          管理者の3つの役割

          ISO内部監査員養成 企業内研修で思うこと ISO管理責任者は審査機関対応が重要?ISO内部監査員研修時アイスブレイクを兼ねて、参加者が自社のISOをどのように受け取っているか、ワークショップで確認すると「手間がかかる」、「文書や記録だらけだ」、「面倒だ」、「自分の仕事に役立たない」、「経営がちっともよくならない」など、いかにISOが形骸化しているかよくわかる。 ISO導入時、ISO事務局を中心にISO教育及びシステム構築を行い、システム構築後社員研修を行うことて運用徹底

          管理者の3つの役割

          「ISOアレルギー」の取り方

          ISOの再構築をするためには、まず、最初に取りかかることは、「ISOアレルギー」を取ることである。 ISO導入した目的は何か?今、自分達が運用、取り組んでいるISOとは、何なのか?、導入した目的は何か?、狙った目的は達成しているのか?、これらについて、自分で考え、他の人達も、どのように感じているか、知ることがスタートである。 「ISOアレルギー」目指したものと、現実のギャップを認識することで、ISOの見方、捉え方を見直すことができる。しかし、現実として、ISOに疑問を持っ

          「ISOアレルギー」の取り方

          リーダーのマネジメント教育

          中小企業の経営者に、当社のリーダー育成のためのマネジメントを教える教科書がありますかと質問してみて、ありますと答えが返ってくることはほどんとない。 ISO認証企業ならばISOマニュアル、エコアクション21認証企業ならば環境経営レポートを「マネジメント教える教科書」と定義し、作成することをお薦めしている。 「一人ひとり稼ぐ組織」を目指す経営者からすると社員の能力を引き出し、力量を向上させ「一人ひとり稼ぐ組織」を目指すことで、経営総合力を向上させ、企業の社会的責任を果たしたい

          リーダーのマネジメント教育

          おばけISO

          ISOマネジメントシステムやエコアクション21(EA21)のマネジメントシステムをいったん構築してしまうと部分的な修復はできても導入時の想い入れ(目的)を満たすように修正できないでいる企業が多い。 形骸化したISO、EA21は「おばけISO」気が付けば、経営改善の道具とは別物になり、担当者のみが審査機関の中間審査や更新審査の対応に追われ、各部門担当者もISOのための仕事なので「めんどうくさい」と思っている。いや、必要だというのは営業部門だけという。 金縛り状態を「おばけI

          おばけISO

          EA21とSDGsによる企業の生き残り戦略

          環境省の冊子、エコアクション21のすすめ「未来につながる」~EA21企業のトップに聞く~ の記事に、長野県上田市の37名の段ボール製造業が紹介されている。 中小企業の生き残りをかけてSDGsは大企業だけが取組めばいいというものではない。地域に根差して、生き残るために「SDGsに取組むことは欠かせない」と考えた企業への訪問取材記事である。 我々のような中小企業が世の中に必要とされるためには、「環境や社会課題に取組む企業でなければいけない」と行動に移している。 環境に配慮し

          EA21とSDGsによる企業の生き残り戦略

          エコアクション21とSDGs

          最近、SDGsが企業間でも話題にされることが多く、認知度の上昇を肌で感じられるようになってきた。長野県では、長野県SDGs推進企業登録制度をつくり1年間で約500社が登録されている。県は積極的に研修とかワークショップを開催し支援している。 しかし、中小企業においては具体的には何をすればよいかわからない、一応登録してみたが手が付かない、何も行動していないという場面によく出会う。 エコアクション21の環境経営から入るとわかり易いエコアクション21(EA21)というのは、PDC

          エコアクション21とSDGs

          環境問題への高校生の気付き

          SDGsに関する高校1年生の授業フイールドワークでの研究結果発表の講師を務めた。 フイールドワークでの研究テーマ 「中小企業における二酸化炭素削減への新しい取り組み方を提示する」、「大企業と中小企業の二酸化炭素削減活動の違いとその理由を明らかにする」という研究テーマで18名の生徒の発表を聞いた。 社会経験のない16歳の男女高校生が、大企業とか中小企業、二酸化炭素とは何か、企業における二酸化炭素の削減活動がどのように捉えるのか興味を持って参加させていただいた。 SDGsの

          環境問題への高校生の気付き

          ISO統合がスリムな仕組みをつくる

           よくあるパターンとして、ISO9001は品質保証部門、環境(ISO14001又はエコアクション21は総務部門と2部門で運用している。 QMSとEMSの縄張り QMSとEMS運用に縄張りができ、運用のムダ、効率の悪さを感じながら維持管理している。実際のマネジメントの現場では品質だの、環境だのなどと分けて管理していない。 ISOの規格構造の統合化  ISOマネジメントシステム(MSS)の規格構造の整合性を取るための上位構造(HLS)が2012年から運用され、ISO900

          ISO統合がスリムな仕組みをつくる