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EA21の文書が煩雑なのは仕組みが悪い

EA21の審査文書の準備に苦労する

EA21の審査の時、提供された資料の多さに驚されることも多い、ISOの文書化の感覚で作られている。資料が多いから確実な運用かと思うとそうでもない、前回の資料に付け足しで維持されているが大変な手間を感じさせる。

書類審査の時、手間がかかるのは、CO2及び関連データの集計で、環境への負荷のチェックリストとそれを集計した計画対実績表の数値の整合性が取れていないことが多い。準備する方の苦労も推して知るべしである。

EA21の審査資料

ISOとは異なりEA21は審査のために要求される資料は18種類と明確である。この中にはいくつもデータが重複している。審査機関からは審査準備の時、重複していたらまとめてもよい指針も出されている。

集計が必要なデータはたった10~13項目

毎月集計しなければならいデータ(必須項目)はインプットとして、エネルギー使用量、水の量、使用化学物質。アウトププットとして、廃棄物の4種類、10から13種類のデータである。エクセルを使えば毎月10~13項目を入力、月次で実績評価をするしくみにすればよい。

自社にとって何が必要かは、マテリアルバランスを作成することでもれなく拾い出せる。

集計方法が間違っている

集計に苦労している会社は、データ集計の基本をはずれ、環境経営レポート作成年度(場合によっては6ケ月~1年前)のデータを審査まじかにまとめて集計している。たった10~13種類のデータなのに伝票をめくり直しながら集計し計画対実績表を作成している。整合性の取れないデータとなる。

データ集計のムダは転記をなくすること

ムダのない集計とは転記しない工夫をすること。要求されているデータは経費データである。通常、経費データを集計する時は3~5年月別に集計し、前年及び過去年と比較できるようにしている。計画対実績表を同時に作る工夫すれば手間がほとんどかからない。

幹部会での現状分析の課題

ほとんどの企業では、毎月又は4半期ごとに幹部会を開催し、月次決算書をを基本に収益状況を共有し対応している。

しかし、月決決算書ができるのは、早けれな2週間、遅ければ2~3ケ月かかる場合がある。幹部会では、2~3ケ月前のデータで現状分析している。幹部社員から見れは過去のことを言われも困る。改善意欲がわいてこない。

管理会計と併用することで課題は解決する。

月次の収益は、月初日に前月状況が把握でき、期末の状況がデータから予測できれば、幹部たちも何をやればよいのかわかりやすい。税理士さんからの財務会計による月次決算書ではできない。管理会計による付加価値管理を併用することで、解決できる。

ほどんと手間ゼロの審査資料の準備方法

月次実績表の重視と審査資料の整理の仕方で審査資料の準備はほどんとゼロになる。まず、毎月の経営管理の幹部会を管理会計を併用することで収益管理データの実績と予測が準備できるため、計画対実績表は常時最新版が使える。要求される18項目の審査資料をできるだけ環境経営レポートに書き込むことがポイントである。

経営に役立つ、文書の煩雑さに振り回されないEA21

経営状況を社員と共有し、品質目標だの環境目標だのとこだわらず、「毎日がEA21」、「毎日がISO」と楽しくPDCAを回せる会社は高付加価値企業になれる。運用次第で短期間でスパイラルアップした企業がある。

結果、経営者が経営計画達成の道具として関与できるので「経営に役立つしくみ」、継続的維持通して「取下げ」は別世界の話になる。

地球温暖化防止、ゼロカーボンへの貢献を目指している

世界は2050年ゼロカーボンを目指している。地球温暖化対策はここ10年の勝負とされている。1社あたり約5トンのCO2が削減できる。とりあえず年間75社の新規認証の支援を通して年間375トンのCO2削減を目指している。



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