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EA21やISO14001は経営に役立たない!!

登録件数が減るいう現実

認証登録後10年以上も維持管理をしてきて、維持管理をあきらめ認証取下げる企業が新規登録する企業数より多いため、登録件数が減るという現象が起きている。EA21は2割減、ISO14001は1/2になった。何が課題か探る。

導入時の目的は何だっけ?

取下げ企業は、新規登録した10年以上前を思い出いしてほしい。認証動機は顧客からの要求であったとしても、継続改善できる構造のマネジメントシステムを導入することで良い会社を作るという明確な目的を決め、社長自ら社員を巻き込み苦労しながらシステム構築を勧めてきたはずだった。

しかし、10年以上経過した今は、その目的をすっかり忘れている。よい会社を作るために経営者が取組だはずが、年1回の外部審査を受けるための維持管理が目的になってい待っている。

経営者の出番がない!!

今や経営者の出番は、年1回の代表者による全体の評価と見直し・指示(マネジメントレビュー)を作成する時か、いつの間にか管理責任者に作成したものにサインを求められるだけである。経営者自ら取り組まなければよい会社は作れないのに。

EA21は環境をよくする道具だと考えた取組んだ企業

環境をよくするためには、CO2の削減、水の削減、廃棄物の削減、化学物質の削減する環境方針、目標を定め、改善を進めてきた。一般的に言われている「紙、こみ、電気」の削減である。

導入当初は、光熱費の削減が顕著であったが、2~3年したら改善の余地がなくってきた。よく見ると光熱費は売り上げの4%位であり経営全体に影響していないことも分かった。この時点から経営者は担当者に丸投げするようになり、いつの間にか、EA21が経営に役立たないと思うようになっていった。

原単位評価が効率性を評価する

当然であるが、環境負荷(主に光熱費)の改善だけでは、改善の余地が少なくなるが、生産性(生産効率)の改善、例えば、不良削減やムダ取り改善を行えばエネルギー削減やCO2排出量の削減に繋がる。

効率性の評価は、原単位当たりCO2を評価する。例えば、100万円の売上をするために排出したCO2を時系列で比較をすることで効率性が評価できる。

EMSは経営計画を達成する道具だと考え取組んだ企業

ISO9001とISO14001の統合型を導入した10人の製造業では、導入時、二代目社長就任するとき「社員の処遇をよくしたい」と目的を明確にし、そのため何をすればよいか、PDCA構造を持つISOにたどりついた。

処遇をよくするためには、付加価値の稼ぎ出せる会社、即ち、利益が出せなけば、開発投資もできなければ、社員の給料も増やせない、そのために、「ISOは経営計画を達成する道具」と位置付け、そのために「一人ひとり稼ぐ組織」を目指そうとスタートした。認証後7年経過したがISOは形骸化せず、輝き続けている。

マネジメントシステムが形骸化する理由

経営計画と連携してなければ、経営者は経営計画達成に役立ったと考えない。EA21やISO14001を取下げを決意する企業、時間とともに形骸化に悩んでいる企業の特徴は経営計画と連携していない。別物としてシステム設計している。

QMS(品質マネジメントシステム)の場合は、品質保証としてクレーム削減は成果が見える。EMS(環境マネジメントシステム)の場合は、主には光熱費削減である。しかし、クレームが削減できても光熱費削減ができたとしても、利益確保の主な要因にはならない。結果利益確保に繋がらない。

利益と直結したQMS、EMSが取下げを防ぐ

財務課会計の損益計算書をいくら眺めても、何を改善すれば利益が出るかはわからない。そこで、管理会計の付加価値管理を財務会計と併用することをお勧めしている。

経営計画(利益計画)と直結するためには、組織の総合評価(KPI)として、①一人当たり付加価値(生産性評価)、②CO2、CO2原単位(持続可能な社会評価)を決め、そのKPIを達成するためにQMS目標、EMS目標決め、PDCAによる継続管理を行うことである。


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