見出し画像

【短編小説】スーパー写真塾に進路を取れ

「お前、この成績でどうするんだ」
 テーブルを挟んで向き合う父親が安い国産ウイスキーの水割りを飲みながら俺に尋いたが、俺は視線を落として答えずに、早く酔って寝てくれないかと考えていた。
 モラトリアムとか執行猶予を使い果たした事は理解している。

「お前、このままだと就職か自衛隊くらいしか無いぞ」
 それはそうだろう。
 でもバスの運転手になるとカレーが食べられないとか、区役所勤めになるとミルクティーが飲めないと聞いたので、それなら就職そのものをやめてしまうのもアリだなと思った。

ここから先は

955字
マガジン購読で去年の作品が読み放題! しかもオリジナル作品!二次創作無し! 読んで飛べる読むクスリの詰め合わせ! これはお得!

波打ち際ブンガク1年目が500円で読み放題! 360本くらいのオリジナル短編小説(1000字前後)がいっぱい。しかも読みきりばかり。 扉絵…

サポートして頂けると食費やお風呂代などになって記事になります。特にいい事はありません。