マガジンのカバー画像

706
運営しているクリエイター

2021年2月の記事一覧

同世代で「お笑い」に興味があった人は楽しめます。:読書録「明石家さんまヒストリー1 1955-1981」

同世代で「お笑い」に興味があった人は楽しめます。:読書録「明石家さんまヒストリー1 1955-1981」

・明石家さんまヒストリー1 1955-1981 「明石家さんまの誕生」
著者:エムカク
出版:新潮社(Kindle版)

僕は「明石家さんま」のひと世代下、「ダウンタウン」の同世代。
大阪在住期間があるんですが、不思議と彼らの「大阪時代」にはほとんど接してなくて、二組とも、東京で活躍し始めたあたりから楽しませてもらった感じです。
それでもアイドル的人気でブイブイ言わせてた大阪時代の情報もなんとな

もっとみる
自分が結構センチでアナログな人間なことを再認識させられました:読書録「証言 羽生世代」

自分が結構センチでアナログな人間なことを再認識させられました:読書録「証言 羽生世代」

・証言 羽生世代
著者:大川慎太郎
出版:講談社現代新書(Kindle版)

羽生善治が全てのタイトルを失い、藤井聡太が次々と記録を塗り替えている将棋界。
「世代交代」が実感される中で、30年以上も将棋界を牽引してきた「羽生世代」を振り返る作品。

「羽生世代」、その先輩・後輩、16人へのインタビューが収められています。

先輩 谷川浩司、島朗、森下卓、室岡克彦
同世代 藤井猛、先崎学、豊川孝弘、

もっとみる
「ワクチン」が来ても、この状態は意外に長く続くかもしれないことを考えると…:読書録「デジタルネイティブ世代のニューノーマル 人生が動き出す妄想する力」

「ワクチン」が来ても、この状態は意外に長く続くかもしれないことを考えると…:読書録「デジタルネイティブ世代のニューノーマル 人生が動き出す妄想する力」

・デジタルネイティブ世代のニューノーマル 人生が動き出す妄想する力
著者:宮本香奈
出版:日経BP

「デジタルネイティブ世代」っていうのに惹かれて、そこらへんの世代の「生活スタイル」が覗けるかな〜と思って衝動買いしたんですが…。
違いましたw。
比重は「妄想する力」の方。
まあメンタル面というか、「考え方を変えてみたら、チャンスがあるよ」って話でした。

・「日本」のモノやサービス、日本人のモラ

もっとみる
割と手堅い出来ではないか、と:読書録「天久鷹央の推理カルテ」

割と手堅い出来ではないか、と:読書録「天久鷹央の推理カルテ」

・天久鷹央の推理カルテ
著者:知念実希人
出版:新潮文庫NEX(Kindle版)

このシリーズ、ちょっと気にはなってたんですよね。
ラノベ寄りの医療ミステリーって感じで、隙間時間に気楽に読めそうだったので。
…いや、その通りだったんですけどw。

最終的に読んでみる気になったのは、作者が新型コロナワクチンに関して不安を煽るようなメディア対応に異議を申し立て、自分の作品を出版している出版社にもクレ

もっとみる
これから数年の経済政策はかなり重要:読書録「MMTが日本を救う」

これから数年の経済政策はかなり重要:読書録「MMTが日本を救う」

・MMTが日本を救う
著者:森永康平
出版:宝島社新書

いよいよ日本でもワクチン接種が開始。
「打ったからすぐにおさまる」
…ってものでもないし、「変異種」のことが気にもなりますが、「ターン」が変わってくるのは確かでしょう。

当初、ワクチン開発には1、2年…とも言われていましたが、大幅に短縮しての接種開始。
世界的に経済状況は厳しいものがありますが、経済基盤がガタガタになる前に「ターン」が変わ

もっとみる
「江戸川乱歩+半藤一利」風ミステリー:読書録「深夜の博覧会」

「江戸川乱歩+半藤一利」風ミステリー:読書録「深夜の博覧会」

・深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説
著者:辻真先
出版:創元推理文庫

物語は、戦前(昭和12年)を舞台にした、江戸川乱歩を思わせる「エログロ+大仕掛けミステリー」。
そういう物語を、80年以上経って、空襲によって失われた名古屋や銀座の風情、忘れ去られた博覧会(名古屋汎太平洋平和博覧会)を甦らせて舞台立てとしつつ、関東大震災の朝鮮人虐殺や、満洲併合等などを背景に組み込むことで、半藤一利にも通じる

もっとみる
裏の主人公は「マキアヴェッリ」w:読書録「小説イタリア・ルネサンス2  フィレンツェ」

裏の主人公は「マキアヴェッリ」w:読書録「小説イタリア・ルネサンス2 フィレンツェ」

・小説イタリア・ルネサンス2 フィレンツェ
著者:塩野七生
出版:新潮文庫

フィレンツエ/メディチはメジャーですからね。
前作については初読時に背景が「?」なところが多かったんですが、本作を読んだ時は割とそこら辺で戸惑うことは少なかった覚えがあります。
まあ、森川久美さんの「花のサンタマリア」を読んだときに、メディチ家に興味を覚えて、ちょっとそこら辺の本を読んだ…ってのもありますが。
(「花の

もっとみる
いやぁ、ここまで<左>には振れませんw:読書録「左翼の逆襲」

いやぁ、ここまで<左>には振れませんw:読書録「左翼の逆襲」

・左翼の逆襲 社会破壊に屈しないための経済学
著者:松尾匡
出版:講談社現代新書(Kindle版)

コロナ禍後の経済政策では、「反緊縮政策」が一つの柱になると僕は考えているので(っていうか、そうせざるを得ない)、ブレイディみかこさんとの対談本からの流れで、本作を手に取りました。
いやぁ、ブレイディさんもかなりな「レフト」ですが、ここまでガリガリの「マルクス主義」、久しぶりに読ませてもらいましたw

もっとみる