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発想力は平日休暇で決まる説

1月6日(月)といえば、新年の仕事始めという人が多いことでしょう。僕自身は8日(水)頃まで休みにしているので、まだまだ平日の風景を、あとわずか浴びれるわけです。

映画を観て、カフェでお茶して、読書して、適度に運動して、家族の買い物に付き合って、早く下校する子供と遊んで・・・何気ない日常でしょ?

でもね、この何気ない日常であっても、「平日」だからこそ気づくこと、感じることって多いなと思います。

それは、土日や祝日と平日では社会のサイクルが異なるから(という当たり前すぎる理由)です。

それなら、逆に平日の休みを多くすれば、気づき、学びが増え、思考がバージョンアップするのではないかという仮説。今年はこれを実証していきたいと思います。

1.同じ行動は思考停止を招く

従来より講演や研修(僕の普段の大半を占める業務)において、こんなことを話しています。

「いつもと異なる結果が欲しいなら、いつもと異なる行動をとるべきである。いつもと同じ行動をとっていたら、いつもと同じ結果しか返ってこないから。すなわち世の中は鏡の法則でできているのである。」

考えてみたら、当然なんですけどね。放っておくと、つい、いつもと同じ行動サイクルを”こなす”ようにただ回しているだけの日常に陥ってしまいます。これでは、決して新たな発想が生まれてきませんよね。

いくらデザインシンキングやアート思考など今風の思考法を学んでも同じです。そこで、日常サイクルに変化をつけるために、クサビを打ち込むようにするのです。

クサビは何でもいいですよ。

普段会わない人と会う、普段読まない本を1日30分だけ読んでみる、朝活をするなど。ただそれでも忙しくてあまりクサビを打ち込めないという場合もあるかもしれませんね。

そして多忙さに疲弊したまま、土日を迎え、家族サービスや混雑するスポットでのレジャー、ゴルフの付き合いでまた疲弊してしまう最悪のスパイラル。

これでは、良い発想など沸いてこないことでしょう。

そこで、日々に小さなクサビを打ち込むだけではなく、もっと大きなクサビを打ち込み、劇的にサイクルを変えてみてはいかがでしょうか。

それが、平日に多めの休みを取るという強行スタイルです。

2.平日休暇のメリット

平日に休みをとることのメリットは何が思い浮かびますか?

・お店が空いている
・観光スポットが空いている
・街が静寂に包まれる
・変な優越感にひたれる
・気兼ねなく昼でも酒が飲める
・道路が空いていて移動しやすい

と、挙げだせばキリがないかもしれませんね。

もちろん個人の主観や状況(居住地や職業など)により一概には言えないことでしょう。優越感やら昼から酒が飲めるなど、どうでもいいメリットもありますし(笑)

ただね、個人的には世の中のサイクルからいったん自分自身を切り離すことで、思考も日常のルーチンから切り離されることに一番のメリットがあると考えています。

新たな発想で一番大切なことは、同質化を避けることです。

みんながやりそうな・・・
みんなが言いそうな・・・
みんなが考えそうな・・・

”ありがち”という言葉。

これらは、全部同質化です。

仮に新規事業を企画する立場の人が、みなと同じ行動をとっていて新たな切り口の気づきが得られるとは思いません。

もちろん、ニーズの検証という意味では”普通の感覚”も必要です。ただ、発想の原点において同質化は強制的にでも、いったん断ち切りたいものですよね。

3.平日休暇のデメリット

せっかくなので、平日休暇のデメリットの方も考えてみましょうか。

・そもそも平日休暇がとれない
・平日休暇だと仕事が滞る
・平日休暇は職場で白い目で見られる
・自分だけ休んでることへの焦り
・自分だけ休んでることへの罪悪感
・友人は働いているので遊べない
・結局、ダラダラしてしまう

こちらも挙げだせばキリがありませんね。

大きく分けると、業務に支障が出るなど物理的な項目と罪悪感のような精神的なものに2分される気がします。

しかし、僕が説いているのは、平日の大部分を休みにしよう!とか、働くことをやめよう!という話ではありません。

あくまでも、少しずつでいいから、昨年より今年、今年より来年と、意識して平日休暇を増やしていきませんか?というご提案です。

また、この平日休暇に新たな発想のためのスパイスとして何をなすべきかなど、5W1Hを決めて定例化しませんか?というものです。

「そうはいっても、難しいよね・・・」という口ぐせを脳にインプットしてしまうと、その瞬間からあなたの思考は停止してしまいますから、意識的に仕組み化していくことが大事というわけです。

3.休み上手は段取り上手

というわけで、平日休暇におけるメリットとデメリットを列挙してみましたが、うまく休めるようになるためには、まずは「段取り上手」を目指さなければいけないということです。

休むためには社内外、そして時には家族への根回しも必要でしょう。仕事の優先順位や選択と集中がより一層求められることでしょう。

そのためには、業務効率化の工夫、コミュニケーション、時間管理術などあなた自身の総合力が強く問われるようになります。

かつて、クライアント先で面白い現象が起きました。

最も出世が早かったのは、スキルが最も高い人ではなく、休みが一番多い人という結果が出ました。

なぜなら、スキルがある人は自分だけで頑張ってしまいます。そして、それなりに仕事がデキて、それなりの結果も出てしまいます。だから、ますます自分だけが頑張って”抱え込んでしまう”のです。その結果、休みがとれません。ましてや有給休暇の消化や平日休暇など夢の話です。

一方、休みが一番多い人は、部下へのプレッシャーを防ぎ、自立を促し、教育効果も持たせられるように順次仕事を委託し、仕組み化することで、段取り上手であったという実情があります。

結果として、出世した人ほど平日休暇をたくさんとり、平日休暇で得た新たな発想を仕事に持ち帰ってさらなる成果を生み出していったのです。

このように、「部下(まわり)に仕事を振る ⇒ 効率化&仕組み化 ⇒ チームとして成果 ⇒ 休みが取りやすい環境 ⇒ 平日休暇 ⇒ 新たな発想 ⇒ 新たな仕事創出 ⇒ 部下(まわり)に仕事を振る」というサイクルを高速で回していくことで、デキる人になっていきました。

4.結論

長々と書いてきましたが、今回言いたかったことは・・・

☑ いつもの日常サイクルをいったん断ち切る。
☑ 平日休暇にウェイトを置く。
☑ 平日休暇の仕組みとルーチンを決めておく。
☑ 平日休暇だからこそ得られるものがある。
☑ 休暇を前提とした段取り上手になる。

以上です。

これらが、新たな発想と、混乱した時の思考の整理につながる。そう考え、2020年の僕は平日休暇を倍増しようと密かに企んでいます。

著者・思考の整理家 鈴木 進介



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