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#アート 記事まとめ

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#アートの記事をまとめるマガジン 。 アート=artと考え、artの原義「つなぎ合わせる」の視点から、芸術(美術、詩歌、劇、舞踊など)及び芸術文化(映画、演劇などを含む)に注目。主…
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#エッセイ

「#アート 記事まとめ」

アート系の記事をまとめるマガジン「#アート 記事まとめ」をつくります。 まず、本マガジンの「アート=art」の定義を確認するために、英語の「art」の意味を辞書で調べてみました。 art【原義:つなぎ合わせる→技術.[派]→artist(名), artisitc(形)】 1.a.Ⓤ 芸術《美術のほかに音楽、詩歌、劇、舞踊なども含む》;美術《絵画・彫刻・建築など; cf. fine arts》 b.[the arts] (総称的に)諸芸術、芸術文化《映画、演劇、文学などを含

美大生から版画を買った理由

人生ではじめて芸術作品を買いました。見出し画像に掲げた、京都市立芸術大学4回生・野波らるさんの『Fall meeting』です。 先週末からリビングに鎮座しているこの作品は、「私にとって大切なこと」ふたつを象徴する存在です。 🖼 やたらリアルな内臓を描く人がいました。一昨年の秋、BORDER! というアートイベントで、内臓をモチーフにした麻布缶バッジにピンときて、200円で「肺」を買ったのが、ご縁のはじまりです。 2019年の秋は、表現系大学のWebをつくる仕事が佳境

知が再び収斂するとき

先月書いたこちらのnoteの続き。 金曜の夜に突然何を思い立ったか、缶ビールを呑みながら書いた。その割には言いたいことちゃんと言ってる。今、様々な専門知が越境して知の再構成が進んでいる。柔軟性のある知のネットワークである教養が求められるのは必然なのかもしれないというお話。 この「再構成」についてもう少し考えてみた。 --*-- 先に法律の話題に寄り道する。昨日、シティライツ法律事務所の水野先生が次のようにツイートされているのを見かけた。 水野先生は、映画や音楽、アー

廃棄されるはずだった5着の服が、ウェディングドレスになるまで。

ドレスの仕立て屋・リメイク作家のタケチヒロミです。 先日書いた「ドレスは環境問題に貢献できるか?」という記事を公式マガジンに載せていただいたみたいで、とっても嬉しいです。 今日はその「エシカル・ウェディングドレス」の創作のドラマについて。 廃棄される予定だった5着の服が、エシカルなウェディングドレスになるまでの工程です。完成品を見ただけではわからない手順や、リメイクの発想法なども書いてみます。 破棄される5着の服がウェディングドレスになるまで 今回このドレスは、リメ

芸術や音楽に抱くコンプレックスは、お金がないからじゃない。心が貧しいんだ。

先日、ニュースでとある特集が組まれていた。米国の有名私大マセチューセッツ工科大学の生徒のうち約4割が音楽に関する科目を取得、もしくは受講するらしい。タイトルは下品な形でまとめられていた。「なぜ高学歴エリートは芸術を学ぶのか?」。 私は思う。音楽や芸術と言った類は、とにもかくにもお金と場所がなければ手が出ないのだと。本当に、一部の上流階級の嗜みに近いものが多い。4割と聞いて、あきれた。余裕があれば、誰だって音楽やら芸術やらは学んでみたい、学ばせたいと思う領域でしょう。私大の方

『写真って価値あるんですか?』に答えました。 node hotelでの出来事

京都ではアートホテルであるnode hotelに滞在した。 KyotoGraphieって国際写真展やってますけど、写真って価値あるんですか?絵の方が一点ものだし、価値があると思うんですよ。まあ、自分が絵をずっとやってるからそう思うのかもしれないけど。オリジナルプリントでシリアルナンバー入ってても結局焼き増しできるし、全然写真の価値に共感でいないんですよ。 そんな質問を受けた。 写真は時間を切り取って閉じ込めるもの。偶然を探しに出かけてひたすらその瞬間を待つ。そこにいるこ

木梨憲武展に行ったんです

木梨憲武展に行った。 一つのテーマに対して様々なアプローチでつくられた作品が沢山あった。 その発想や雰囲気はまるで子どもみたいだった。 そういえば自分も昔はよく工作して作ったものであそんでいた。 いつからしなくなったんだろう。 周りにあるすでに完成されたものがどんどん増えて、それであそぶうちに作らなくなっていったのかな。 やらなきゃいけない勉強が増えていって気が散るから片付けたんだっけ。 当時はそれで良かったのかも知れないけど、 今思えばアツアツミルクココアからゆっく

旧朝香宮邸のアール・デコ様式に魅せられて

美しい庭園にあるレストランこんにちは。MichiくりころころのMichiです。一年前、白金台にある美しい庭園にあるお洒落なレストランの話を聞いて、いつか行ってみたいと思い、この夏やっと実現することができました。庭園の名前は東京都庭園美術館です。訪れた日が偶々、年に一度の建物見学ができる期間でしたので見てみようと入ったのですが、アール・デコ様式の建物建築技術の素晴らしさに圧倒され、お茶を楽しむことを忘却するほど魅了され感銘を受けました。 旧朝香宮邸について東京都庭園美術館のホ

夕闇に沈むモレの橋

「この絵の場所を知りませんか」 フォンテーヌ・アヴォンの閑散とした駅舎で、ぼくは息を切らしながら駅員に尋ねた。正確には、ガラケーに保存していたその絵の画像を差し出した。充電はもう残りわずかしかない。 聞き取れないはずのフランス語でも「知っている」と言っているのがわかった。彼は線路の下り方面を指さして、2つ先の駅で降りろとだけ教えてくれた。橋の詳しい場所までは知らないようだった。 晩秋のパリ郊外。時計の針は午後4時半を回っている。日が暮れるまであと30分もないであろうこと