(su)

個人の独白、言えない言葉、出せない手紙

(su)

個人の独白、言えない言葉、出せない手紙

最近の記事

  • 固定された記事

日記20220602 風変わりな美女

快晴。誕生日は毎年雨だと思い込んでいたけれど、調べてみたら意外とそうでもなかった。出勤前にカフェでケーキを食べる。白くてふわふわした紫陽花の写真を撮る。母から「いくつになりましたか」というLINEが届く。「29歳です」このくだりもあと何回できるのだろう。 エリック・サティが作曲した『風変わりな美女』(La belle excentrique)という連弾曲がある。この曲はなんとなく母を連想させる。軽妙でお洒落で、つかみどころがない。母は自分の感情を素直に出して、それが魅力にな

    • 20231207 金髪と豹柄

      電車で何事もなく目的地に到着するのは当たり前だけど、割と多めの確率で遠慮したい人に遭遇してしまうことがある。すいているのにぴったり隣に座ってくる人や、異常に神経質なのか服が触れただけで舌打ちする人…。娘は制服を着ているせいか、もっといやな目に遭っているらしい。毎朝、無事に着けるよう祈るしかない。厄除けのお守りを持たせた。 入試の日を狙って痴漢をするゴミみたいな人間がいるらしい。そんなの泣き寝入りするしかないし、そのメンタルで実力が発揮できる訳がない。あんまりだ。どうかみなさ

      • 20231206 裸の王様

        背中が痛い。左側、肩甲骨の下あたり。朝から鈍く疼いている。ため息。少しでも前向きになりたくて2023年のまとめプレイリストをを聴きながら駅へと向かう。こんな曲聴いてたっけ。相変わらずジャンルに一貫性がない。リズムに合わせて歩いてみたら、ちょっと元気になった。 今日はとにかく間が悪い日だった。なかなか思い通りに行かず、また、ため息。乏しい語彙を絞り出して書いたコピーは見向きもされなかった。ボツになったわけじゃない。「良くも悪くもない」ということなんだろう。それにしたって、ひと

        • 20231205 世界の終わり

          新しいことを覚えたくて、勤務時間内に勉強したい旨を上司に確認したところ、わたしの話も碌に聞かず、業務から離れた内容じゃなければ良いとのこと。でもそのあと、勤務中にゲームばかりしていて、退職勧奨を受けているという他部署の人の話を始めて後味悪かった。一緒にしないでください。 ナヲちゃんのツイート(ポスト)で、チバさんが亡くなったことを知る。聴くといつも鳥肌が立つ、唯一無二の声。 好きだった人たちが次々と亡くなっていく。わたしの世界の終わりもそう遠くないんだろう。そうだ、お葬式

        • 固定された記事

        日記20220602 風変わりな美女

          20231204 泥水

          朝から富士山が綺麗に見えた。朝焼けに照らされて神々しい。思わず手を合わせる。 平日に起こった出来事を言語化したって、面白くもなんともない。電車乗ってPCの前に座ってお弁当食べて打ち合わせして…の繰り返し。いっそのこと何かアクシデントでも起こればいいのに。不謹慎だけどつい思ってしまう。平坦な日々だけど心の中は忙しく、それをまた言語化すれば愚痴と悪口にしかならないので今日のところはやめておく。品のいい悪口を書ける技術を身につけたい。 苦労の比喩で「泥水すすって来たんだねぇ」な

          20231204 泥水

          20231203 日記といふもの

          さて、気まぐれに日記を再開している。(早速、昨日の日記を翌朝に投稿する気まぐれ) 引き続き腰に違和感。昼食においしいお魚の定食をいただく。思えば銀鱈の切り身を独り占めできたのは生まれて初めてだったかも知れない。感慨に耽りながら味わっていると、女将の趣味なのかBGMが甘ったるいラブソングばかりなことに気づく。 「この恋が実りますように」なんて乙女心を切々と歌う曲と、目の前の魚定食のミスマッチがなんだか可笑しかった(そのせいで以後ずっとこの曲が脳内再生されることになる。呪)

          20231203 日記といふもの

          20231202 悪いのは誰

          昨夜は娘のベッドで寝たせいで腰が重だるい。恋バナ(笑)やら何やら、まぁ一方的に聞かされる方なんだけど、お喋りしているうちに眠ってしまった。本当は夜中に抜け出して自分のベッドに行くつもりだったのに、目が覚めたら朝だった。 パンケーキを焼いて食べた。甘いのとしょっぱいのと。洗濯機は3回まわした。天気が良かったのでシーツを洗った。この街は空が広い。 古本屋でショーペンハウアーと吉本隆明を一冊ずつ買った。月曜日から読む。 自分のミスを人のせいにするのが、とても上手な人がいた。

          20231202 悪いのは誰

          20230307 gift

          先日のツイートがなぜか伸びている。 この写真。 お酒が飲めないので、ノンアルコールのスパークリングに変更した。もう雰囲気で酔える。 食べたいもの、身につけたいもの、行きたい場所、一緒に居たい人…。数十年の我慢を経て、いまやっと少しずつ、叶えている。この日はとても良い日だった。贈り物をしたけれど、わたしもしあわせを贈っていただいた。 今から何らかの能力を身につけることは出来るのだろうか。あわよくばその力でお金を生み出してみたい。 元気に好きなことができる時間は、もうあま

          20230307 gift

          20230303 願いごと

          よく立ち寄る商業施設に、授乳室がある。元気な赤ちゃんの泣き声が聞こえるたび、温かい気持ちと苦い思い出で胸がいっぱいになってしまう。わたしにとって、泣き声は絶望だったから。 どうかママも赤ちゃんも、楽しい人生でありますように。通りすがりのおばちゃんの願い。 願いごとが叶わない人生、と言い切ってしまいたいほど、運がない。 勿論、努力が足りないとか自己責任論もあるけれど、それにしても生まれつき運とタイミングに恵まれない運命。そういうことにして自分を納得させないと、やりきれない。

          20230303 願いごと

          20230302 事実と感情

          今朝もひと駅前で下車して歩く。いつもと違うルートにしてみる。毎日同じことの繰り返しがわたしには耐えられない。少しでも違うことがしたい。おなじところで働くのもほんとうは耐えられない。耐えてるけど。 深い話が大好物で、そういう対話ができるとてきめんに元気になる。相手がいない時は本の中に潜る。本の中で対話を貪る。平日はまとまった時間が取れなくて悲しい。 事実と感情を切り離してやり過ごす。そうやっておとなになるんだと思う。目の前で起こった出来事は後から思えば「ただそれだけのこと」

          20230302 事実と感情

          20230301 痒い

          朝から目が痒い。鼻水もすごい。頭もボーっとする。左脛をぶつけたらしく、痣ができている。身に覚えがない。 周囲で起きていることが、遠くかけ離れたことのように感じる。わたしには関係のないことで、他人事。花粉のせいにしておこう。 今日は年間計画を立てた。一年を四つに分けて、ノートに書き出してみる。春は断捨離。夏は副業。その先はまだ未定。 痒いところに手が届く。そういう人に会えたら幸せなんだろうね。気が効かなくてもいい。せめて優しくされたい。

          20230301 痒い

          20230228 刺さる

          ベッドに潜ると、昨夜見た夢の余韻が残っていた。夢の中で薄いグラスを割ってしまい、ガラスの破片が指にいくつも刺さった。ちくちくと痛みまで感じるほどリアルな夢。そして今、右手の小指に浅い切り傷があるのに気づく。スマホを片手に持つとき地味にストレス。 夢占いを検索する。ガラス 刺さる夢。どうやら運気と注意力が下がっている暗示らしい。確かに、ここのところ毎日眠いから注意力は散漫だ。今日も上司の話が上の空だった。教育がどうとか言ってたけど、わたしに部下の教育ができると思えない。 刺

          20230228 刺さる

          20230226 近くにいるのに

          家事をひと通り済ませ、娘に頼まれたものを買うために電車に乗る。人が多い。人混みを歩くとき、正面を向かず視線を少し下に落とすと人酔いしない。わたしの場合。 スーパーで一週間分のまとめ買い。重たい。帰宅後、息つく間もなく下拵えに取りかかる。 夫がのっそりベランダで一服している間に人参2本分をラペにする。食べられてしまわないようにタッパーにラベルを貼る。本当はこんなことしたくないけど「作り置き」の概念がない人にはこうするしかない。 かぼちゃを煮る。新玉ねぎをマリネ液に漬ける。

          20230226 近くにいるのに

          20230224 淡々

          淡々と。 ただ目の前のやるべきことをこなしていく。平日はそうやって過ごし、休日を指折り数えている。週休3日になれば、もう少し長生きできそうなのに。 茶道のお稽古を振り返る。不思議なことに、いつもなら感覚的にできること…例えばぴったり半分に折るとか、ど真ん中に置くなどの目見当が合わない。どうしても狂ってしまう。センサーが鈍る。 「きっと緊張して力が入ってるから」と先生が言う。先生の指先のしなやかさには程遠い。 お家で帛紗捌きの練習をしなさい、と宿題が出された。粛々と練習します

          20230224 淡々

          20230223 下萌

          月に一度のお茶のお稽古へ。 お庭の福寿草を写真におさめる。今にも弾けそうな梅の蕾。こんな大きな樹があったなんて気がつかなかった。 お稽古で「下萌」という言葉を教わる。 もう何年も、ずっと冬のような人生が続いている。早く暖かくならないかな、春を待ち侘びるような毎日。たまに暖かくてご褒美みたいな日があるけど、また寒さに耐えるような日常が繰り返される。 先日、ある女性が「歳を取って春みたいな人になった」と言っていた。そして「冬を越えれば春が来るのだ」と。 ああ、わたしも春みた

          20230223 下萌

          20230222 退屈は敵

          プライベートな事柄を書かない日記は日記と呼べるのか。一日の出来事を淡々と綴り、所感でまとめる。そんなメモ程度の軽い気持ちで始めたものの、あまりプライベートなことは書きたくない。食べたものについても毎日同じようなものばかりだし、特に書けることもない。 毎日同じというのは思考が停止する。毎日のリズムが同じというのは考えなくていいからとても楽だ。楽だけどつまらない。 同じことの繰り返しほど退屈なものはない、と思っている。よくこんな生活を続けられるなぁと感心する。退屈は敵。 感

          20230222 退屈は敵