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日記20220602 風変わりな美女

快晴。誕生日は毎年雨だと思い込んでいたけれど、調べてみたら意外とそうでもなかった。出勤前にカフェでケーキを食べる。白くてふわふわした紫陽花の写真を撮る。母から「いくつになりましたか」というLINEが届く。「29歳です」このくだりもあと何回できるのだろう。

エリック・サティが作曲した『風変わりな美女』(La belle excentrique)という連弾曲がある。この曲はなんとなく母を連想させる。軽妙でお洒落で、つかみどころがない。母は自分の感情を素直に出して、それが魅力になってしまうような人。何年経っても近づけそうにない。

ある人に「過剰な人だ」と言われたことを思い出した。過剰…? 自意識過剰? 自信過剰? あまり良い意味で使われないけれど、わたしはそれを褒め言葉として受け止めた。前に進みたいのに、進めない。ブレーキとアクセルを同時に踏むようなことばかり続いている。そのことを見抜かれ、救われたような心地になった。母はその点、自らの過剰性を巧みに乗りこなせる人だ。

さて、ハミ出ちゃったエキセントリックな部分をわたしはどんな形で昇華(消化?)させよう。
40代最後の誕生日、子どものように胸躍らせている。

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