すさみ@高知の技術屋

高知の技術屋。イマドキな技術を柔軟に取り入れ、高知や身の回りの課題を解きたい。IoT、…

すさみ@高知の技術屋

高知の技術屋。イマドキな技術を柔軟に取り入れ、高知や身の回りの課題を解きたい。IoT、AI、機械、電気、ソフト、クラウド、データ、GIS、排熱利用、空調、農、自給技術・・・研究成果を書いていきます。好きな都道府県は高知。好きな国はインド。

マガジン

  • 自作IoTシステムの構築〜基礎編〜

    『自作IoTデバイスの構築〜基礎編〜』では、IoTデバイスを自作する上で必要となる各要素に関し、どのような選択肢があり、どのように選べばいいのかを、私自身の経験をもとに整理しています。

最近の記事

Wio Extension – RTC Shield for Arduinoの開発2〜基板到着編〜

電源制御モジュールであるWio Extension – RTCを、Arduino基板の上部に重ねるための基板を開発しています。前回は、開発に至った背景、EasyEDAでの基板設計、JLCPCBでの基板発注をまとめました。今回は、到着した基板をご紹介します。 1. 背景と目的前回記事でまとめています。 2. JLC PCBで作った基板EasyEDAという基板設計ソフトで設計し、JLC PCBという基板製造メーカーに発注しました。1週間ちょっと待つと、下記の部品が届きました。

    • ボタンを押すと音声が再生される機器の開発1 構想とMVP編

      「ためしてガッテン」のガッテンボタン(?)のように、ボタンを押すと特定の音声が流れる機器製作の依頼を受け、リーンスタートアップの手法に基づき、まずはMVP(Minimum Viable Product、実証ミニプロダクト)を作ってみました。MVPから得られた学びを言語化します。なお、MVPについては前回の記事で触れています。 1. 構成図とMVP写真・ボタンを選定し、イメージと合うか確認 ・スピーカーで音声を再生できることを確認 ・筐体のサイズ感の確認 などを目的に、MVP

      • リーンスタートアップな商品開発方法とは?

        先日、リーンスタートアップ手法用いてソフトウェア設計されている方の話を聴く機会がありました。リーンスタートアップの考え方は、ソフトウェア設計だけでなく、IoT開発にも活かせる内容だと感じました。私なりの、感想、発見、気づきをまとめます。 1. リーンスタートアップとは?リーンスタートアップとは、下記を本で提唱されている考え方です。 赤羽雄二さん著の『決定版 7日で作る事業計画』では、リーンスタートアップが下記の通り定義されています。 次の章から、心に残った話をいくつか整

        • Arduinoで自分自身の電源電圧を計測する方法

          Arduinoマイコンで開発するIoTデバイスにおいて、自分自身の電源電圧を計測する方法をまとめます。基準電圧に注意する必要があります。 1. なぜ電源電圧を計測するのか?自作IoTデバイスにおいて、IoTデバイスへの給電方法が商用電源であれば、電源電圧の計測は不要かもしれませんが、電池やバッテリー等であれば、電源電圧を把握は極めて重要です。IoTデバイスに接続された各種センサーで取得したデータと同時に、自分自身の電源電圧をクラウドに送ることで電源電圧の監視が可能となり、死

        Wio Extension – RTC Shield for Arduinoの開発2〜基板到着編〜

        マガジン

        • 自作IoTシステムの構築〜基礎編〜
          8本

        記事

          Wio Extension – RTC Shield for Arduinoの開発1〜基板設計編〜

          電源制御モジュールであるWio Extension – RTCを、Arduino基板の上部に重ねるための基板を開発すべく、開発に至った背景、EasyEDAでの基板設計、JLCPCBでの基板発注をまとめます。 1. 背景と目的電池駆動型の自作IoTシステムの開発において、長期駆動のためには電源制御モジュールの採用が有効な手段の一つです。この記事執筆時点で、私が使用している電源モジュールはSeeed社のWio Extension – RTCです。詳しくは下記記事をご参照ください

          Wio Extension – RTC Shield for Arduinoの開発1〜基板設計編〜

          M5Stamp TimerPower(電源制御モジュール)で待機電流を100μAオーダーにする方法

          (24/6/10修正) タイトルをμAオーダーから100μAオーダーに変更。関連部修正。 M5Stamp TimerPower(電源制御モジュール)を使用し、待機電流を100μAオーダーに下げる方法をまとめます。また、Wio Extension – RTC(電源制御モジュール)との比較についてもまとめます。 1. 背景と目的電池駆動型IoTデバイスを自作する上、待機電流をいかに下げるかは、非常に重要な課題です。次の章で詳細を述べますが、待機電流を下げるため電源制御モジュー

          M5Stamp TimerPower(電源制御モジュール)で待機電流を100μAオーダーにする方法

          M5Atom Echoでテキストを喋らせる方法

          テキストから音声ファイルを作成し、マイコンに埋め込める形に変換し、M5Atom Echoでテキストを喋らせる方法をまとめます。 1. 背景と目的ボタンを押すと特定のテキストを喋るデバイスの製作依頼を受け、その製作過程をまとめます。 2. M5Atom Echoでテキストを喋らせるプロトタイピング段階では、ボタンとスピーカーがついたデバイスである、M5 Atom Echoを使用することにしました。 3. gttsライブラリで機械音声を作成gttsは、Google Text

          M5Atom Echoでテキストを喋らせる方法

          【IoT】技術コミュニティと生成AIが生み出す好循環

          生成AIは技術開発分野においても有用ですが、技術コミュニティと掛け合わせることでより好循環を生むと感じています。この記事では、私自身の経験をもとに、技術コミュニティの有用性についてお話ししたいと思います。この記事が、皆さんが技術コミュニティの良さを考えるキッカケとなれば幸いです。 ■生成AIの登場で自作IoTシステム開発の難易度が下がったこの記事は自作IoTシステム開発シリーズの一部として位置づけていますが、生成AIは多くの技術開発において有用です。特にプログラミングにおい

          【IoT】技術コミュニティと生成AIが生み出す好循環

          SORACOM UG 四国 in 高松 2024初夏 IoT×生成AI=!! 参加レポート

          生成AIは、IoTの現場にどのような変化を与えるでしょうか? SORACOM UG 四国 in高松に参加して得られた気づきを整理します。 ■開催概要2024年5月18日、香川県高松市でSORACOM UG 四国のイベントが開催されました。テーマは「IoT×生成AI=!!」でした。以下はWebサイトから引用した概要です。 ■IoTの活用事例は3つに分類できるここからは、参加して得られた気づきを一つずつ整理します。 まずはソラコム松下さん(max)の登壇から。テーマは『今だ

          SORACOM UG 四国 in 高松 2024初夏 IoT×生成AI=!! 参加レポート

          『「都市」というレンズを通してみる日本の未来』 聴講レポート

          日本、特に高知県は、人口が減少し続ける中でどのような100年後を迎えるのでしょうか?本記事では、京都大学の森知也教授の人口予測モデルに基づき、100年後の高知県の姿を探り、私たちにできる行動について考えます。 ■背景と目的2024年5月11日、京都大学経済研究所 森知也教授による『「都市」というレンズを通してみる日本の未来〜100年後の日本の都市と地域のすがた 急激な人口減少がもたらす淘汰と希望の未来〜』という講演を聴講しました。この講演では、人口予測モデルに基づく100

          『「都市」というレンズを通してみる日本の未来』 聴講レポート

          四国アドベンチャーラリー2024 参加レポート

          愛媛県で開催された、「四国アドベンチャーラリー2024」(オフロードバイクイベント)に参加し、高知での林道ツーリングイベントを構想(もとい、妄想)しました。参加レポートと妄想をまとめます。 背景と目的2023年秋ごろから、カブでダート(≒林道)を走ることにハマっています。森林率84%の高知県。ダート道も沢山あり、時間があれば地理院地図を見ながら山を走り、見つけたダート道をGIS上にプロットし、オリジナルの高知ダートマップを作成しています。 今回、四国でオフロードバイクイベ

          四国アドベンチャーラリー2024 参加レポート

          M5Stack Japan Tour 2024 Spring Osaka 参加レポート

          M5stack Japan Tour 2024 Spring Osakaに参加して得られた気づきをまとめます。 背景と目的2024/04/28(日)はMaker Faire Kyoto 2024に参加しましたが、2024/04/29(月)は大阪で開催されたM5stack Japan Tour 2024 Spring Osakaというモノづくりイベントに参加しました。現物を見たり、開発者と話しをさせて頂く中で、多くの気付きを得ることができました。主な気づきをまとめます。 詳

          M5Stack Japan Tour 2024 Spring Osaka 参加レポート

          Maker Faire Kyoto 2024 参加レポート

          Maker Faire Kyoto 2024に参加して得られた気づきをまとめます。 背景と目的ものづくりのアイデアを得るべく、2024/04/28(日)に、京都で開催されたMaker Faire Kyoto 2024に参加しました。高知から京都へ。現物を見たり、開発者と話をさせて頂くことで得られた気づきを、自分なりに言語化します。プログラム(PDF)はこちら。 詳細1. 盆栽xテクノロジー 人はなぜ盆栽を美しいと思うのか? この問いに科学的アプローチで挑む「BonsaI

          Maker Faire Kyoto 2024 参加レポート

          【IoT基礎】#07 「センサー」をどう選ぶか?

          IoTシステムによって現場情報を得るためには、観測したい現象を正確に把握し、それをどのような物理量で計測するかを決定することが重要です。本記事では、「観測したい現象」と「物理量」と「センサー」を結びつけるための思考プロセスについてまとめます。 背景と目的このIoT基礎シリーズでは、IoTデバイスを自作する上で必要となる知識の全体像を知るとともに、自作する上で必要となる各要素に関し、どのような選択肢があり、どのように選べばいいのかを、私自身の経験をもとに整理しています。 これ

          【IoT基礎】#07 「センサー」をどう選ぶか?

          【IoT】アメダスの気象データをSORACOMに送信する方法

          気象庁が発表しているアメダスの気象データを、SORACOM Lagoonで可視化する方法を解説します。IoTデバイスで取得したデータに、気象データを重ねることができます。 背景と目的IoTデバイスで取得したデータが、雨量や気温などの気象データに関連している場合、IoT取得データと気象データを重ねて表示させることができれば、データ分析が容易になります。それぞれのデータをExcel等で重ね合わせることもできますが、クラウド上のデータ可視化ツールであるSORACOM Lagoon

          【IoT】アメダスの気象データをSORACOMに送信する方法

          【IoT基礎】#06 「電源制御モジュール」をどう選ぶか?

          電池駆動IoTデバイスを長期稼働させたい場合、必要な時間だけ電源供給する間欠運転が有用です。本記事では、間欠運転を実現するための部品を「電源制御モジュール」と定義し、電源制御モジュールの必要性と、自作IoTシステムに適した電源制御モジュールである「Wio Extension – RTC」についてまとめます。 背景と目的このIoT基礎シリーズでは、IoTデバイスを自作する上で必要となる知識の全体像を知るとともに、自作する上で必要となる各要素に関し、どのような選択肢があり、どの

          【IoT基礎】#06 「電源制御モジュール」をどう選ぶか?