#書評 #世界史の大逆転 #佐藤優 #宮家邦彦

世界史の大逆転
佐藤優
宮家邦彦

「社会の変貌の中で引き上げられる人やモノの特徴とその論拠が書かれている」

情報読解の私塾の青版のレビューを10日遅れで入れたら落ちた。
若干余計なものを入れ過ぎたせいかもしれない。
アマゾンで落ちたり、ブログが公開停止になったり、なにせきな臭い人生である。
それはともかく、先生と私、と、大日本史にも手を伸ばしつつある中、一昨日一気に読み終えた世界史の大逆転のレビューを書き始める。
個人の行動や言動はとても小さなものだが、時にバタフライ効果が発生する。
波風を立てないという表現があれば、もしも、狙って場所とサイズを変えられるなら、それはArtだと思う。

P34
マフィア国家は何でもやって金を稼ぐという話。
最近、世界的にビットコインの締め付けが厳しくなったが、パチンコマネーの次に、ビットコイン等で合法的に金を持たせて核開発をさせた勢力があると見るべきだろう。
誰かの不幸はしばしば誰かの幸福という残酷な社会の現実。
そして、たぶん、世界のマフィアとか戦前からの旧日本帝国の残党の諸々に繋がる可能性がある。

P39
神戸市。
恐らくは拉致問題の多重構造を匂わせている。

P51
長老派のトランプの宗教的思考と忘れられた白人に支えられた出自ゆえの思考。
スコットランドやドイツの祖先の話もあったが、あるいは、彼も実はインテリジェンスの世界の人間なのかもしれない。
そんな事言っていると、1月28日の日経新聞に当時のCIA長官ポンペオ回想録から中国と北朝鮮の機微に触れる記載が出ていた。

P64
ロシアのペレストロイカでの崩壊を見て、中国は天安門事件で人民を弾圧した。

P68
敢えてモンゴルや東ヨーロッパを併合せず緩衝エリアにした旧ソ連。

P69
征服民族すら漢字文化に飲み込んだ中国。

P99
複雑なアジアとアメリカの報復関係。
また、ミサイルからの核爆弾使用は実はまだ表の歴史になく、大国は爆撃機を持っていることの意味。
サラッと書いてあるが、凄く重要な事。

P106
素人のトランプ。
もっとも、深い黒幕をイメージすると、金正日や金正恩と同じく、そういう風に演じられるアクターを使った恫喝外交の醸成にも見える。
逆にリアクションも外交の技術。

P127
アメリカ大使館のエルサレム移転。
実は内心イスラエルは嫌だと記載している佐藤優。
これを、読み解くと、トランプをそそのかした奴がいるのかもしれない。

P133
イスタンブールのサウジアラビア総領事館であったカショギの暗殺。
何故か音声データがあることについて。

P139
サウジアラビアのワッハーブ派とイスラムテロリストの関係。

P144
暴発するトルコの軍隊と金融危機、プーチンとの関係。

P147
UAEに入らなかったカタールとイランの関係。
中東での目に見えない身分。

P156
EVシフトと雇用と石油戦略。

P163
エネルギー政策と準植民地としての原発設置。
にほんげんねん。

P174
AIと思考回路。
ナチス礼賛したAI。
鳩山由紀夫というAI的な首相と失敗。
もっとも、建前としてのいくつが足りなかっただけで、社会の本音は今でもナチスを一部擁護している。
そこを考えると、なぜ、佐藤優が敢えて鳩山由紀夫に触れたのか、考えさせられる。

P193
AIで変わる兵器と戦争。
その意味と意義。
だから、医学部だの科学部だのはいくつあっても困らない。
しかし、AIの運用と一緒で、自分の目の前の小さな事しか見えない人間とのバランスをどうするか?
AIと競り合うだけの人間とAIやICチップとシンクロして色々と物騒なものを生み出せる人間の違い。

P208
P214
欧州の階級社会と米国の非階級社会から生まれたマネー権力社会。
アウシュビッツを引き合いに出しながら労働の価値と意味を書く。
ある意味で、一言で、殺せる数や守れる数は人間によって大きく異なる。

という事で、本人のベースの思考や記述はあまり変わらないが、誰と組むかによって見え方や見せ方が変わる佐藤優。
たぶん、彼は新しい思考を生み出す能力はそこまでない。
一方で、圧倒的な読書量と記憶量から過去と現在のハイブリッドを編み出し、他者との対話の中から新しい価値のタネをばらまくことができる。

昔、某政党のブレーンを務めることになったちょっと変わった人との対話を思い出す。
世界の構造を仮に3層か5層と想定し、深層と中層と浅層をイメージした時に、AIも含むITの発達により様々なものが改変期なのだと思う。
圧倒的な何人かが紡ぎ出す、ソフトやハードのエポックメイキングなものが世界を大きく変える。
恐らく、僕が生まれてほぼ42年はそれまでの4200年よりも変化が大きい。
ポケベルさえ一般的ではなかった。
20年ほど前に携帯電話と携帯メール、パソコンからのネットアクセスが一般的になり、10年ほど前からは、スマホに変化した携帯からのネットアクセスがパソコンとも競合するようになった。
最初からスマホやタブレットに接する世代も増え、彼らの読み書きだけではなく人格や生活の問題も表面化している。
ネットに繋がらないビデオゲーム世代だった我々にもなかった問題。

個人や組織は足し算なのか、掛け算なのか、そして、それを逆算して持ち上げて運用する個人や組織がイメージされる。
昔はわからないが、たぶん、今の権力は様々なソフトやハードが普及した先にある何者化も見ているのだと思う。
もちろん、我々一般人には公表されないが。

なんか、今日も26でブログヒットが意味深に停止している。
棺桶に片足もツッコんだところで、世界史を大逆転して、嫌いな奴らを不幸に追い込んでから逝きたいものだ。
グングニルと唱えて、また、どこかの戦場の局面が動くだろうか?
もっとも、グングニルだけじゃなくて、他にも戦争の局面を分析したり、動かす手段なんていくらでもあると思うけどね。
いや、余計なことしなければ、これからロシアと欧州が血みどろになるのだろうか?
ある意味で、ブレグジットの真の目的にも見えてくる。
第二次世界大戦で、パックスアメリカーナに偽装した世界支配体制に動かし、ソ連崩壊とEU成立でリバランスしたものを、また、中東の動乱や中国の台頭を見据えてリバランス。
米英のインテリジェンスの落としどころだろう。

なぜかビルゲイツが新型コロナワクチンの不完全性やウクライナの汚職を訴える動画が出回っている。
ホンモノだろうか、偽物だろうか?
深いところから世界を支配する王侯貴族はたぶんそんなに変わらないけど、中層にある成金や大企業の幹部には自分の人生を左右する大きなタイミングなんだろうなと思う。
2023年1月28日16時39分

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