漫画みたいな毎日。「二男のレゴ愛から考える。」
二男はレゴが好き。
好きということを越えて、愛を感じる。
この数年、誕生日も、クリスマスも、プレゼントは全部レゴ。
自分で貯めたお小遣いも、レゴに費やしている。
レゴのカタログを正に穴が空くほど見ている。
カタログを見ながら、彼が何を想像し、考えているかはわからない。でも、どんな気持ちでカタログを眺めているのかを傍らで想像するのは楽しい。
カタログがボロボロになってきたり、破けてしまうこともあるのだが、とても大事にしている姿をみているので、テープで直すことが出来ず、本の保護に使うブックシートで補修している。なかなか高価なカタログである。しかし、それでも、ブックシートでの補修が相応しいと思わせるくらいに、大事にしているのだ。
私が小さい頃は、レゴは基本のパーツで自由に創るもの、と思っていた。
最近では、様々な映画、キャラクターとコラボレーションし、ハリー・ポッター、スター・ウォーズ、ジュラシック・パーク、ディズニー・・・パーツが既に出来上がっている物が多いという印象を受ける。
大人向けの物も多く目にする。
フェンダーのストラトキャスターを見た時は、おぉ!と驚いたし、ゴッホの星月夜や、葛飾北斎の富嶽三十六景などを見た時は、アート性が高く感心した。
しかし、こうなってくると、子どもの玩具というより、大人のコレクション。子どもの頃からのレゴ好きが大人になっているので、そこを対象にしているのかなと想像する。レゴも戦略が色々あるのだろうな。
しかし、子どもたちがレゴで遊んでいる姿を見ていると、やはり、「基本的なブロックを組み合わせて、何か作り出す」ことを楽しんでいるように見える。
先日も、二男はいつものようにせっせとレゴで何かを組み立てていた。
「見て~!」
運んできたのは、ライブ会場だった。
ステージ上にはバンドのメンバー。
ドラムセットも、ギターも、キーボードも、基礎パーツで作っている。
ステージの上部には、大きなスピーカーも設置されている。
観客席にたくさんのお客さん。スタンディングライブだ!
母もスタンディングライブが好きだよ!
そして、会場の端っこには、ドリンクを買うことができるドリンクスタンドもあった。野外フェスなのか?馬に乗ってライブを観ているツワモノもいる。
その後もステージはバージョンアップし、数色のスポットライトが設置されたり、メインステージの他にもセンターステージが出来ていた!
あ、これは、この前、母が行ったSpitzのライブにセンターステージがあったと話したからかもしれない。
先にも書いたが、レゴには、既に出来上がったパーツも多く存在している。そういったものが、セットの多くを占めていると、「ちょっと勿体無いなぁ。」と思う気持ちが湧き上がってくる。
形になっていない基礎パーツから、想像して、あるものを組み立てて、作っていく。ギター、ドラム、キーボードが出来上がっていく。ある時は、恐竜の檻を作り、ドアが可動式になっていたこともあった。釣り竿を作り、リールでテグスを糸にして巻き上げられる仕組みにしていたことも。
手元にあるパーツで、自分で考え、工夫する。二男がレゴで楽しんでいる姿を見ていると、それが醍醐味なのだろうと感じる。
出来上がったパーツやセットも、素晴らしいし、便利だ。しかし、そればかりになってしまったら、子どもたちの作るチカラ、創る力を削いでしまうのではないか、レゴの持ち味が生かされないのではないか。
会社としては、経営戦略も大事。
でも、子どもたちの育ちや想像力、創造力を邪魔しないことは、もっと大事だと思う。
レゴ素人が生意気で勝手なことを言っているが、二男のレゴ愛からそんなことを感じるのだった。
「古生物の研究するのもいいし、ギターも好きだけど、レゴクリエイターもいいなぁ。」
二男のレゴ愛は益々深まるようである。