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フォトグラファー業

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#写真集

笑顔だけが「いい写真」か。

笑顔だけが「いい写真」か。

 フォトグラファー・佐久間ナオヒトです。
 今日は僕が駆け出しのフォトグラファーだった頃の話です。
 もう10年以上前の話なのですが、これはいつの時代にも変わらないことだと思うので書いてみたいと思います。
 
 仕事上の写真に限定していうと、「いい写真」とは「必要に応じられる写真」のことだと思います。

 その企業は毎年株主向けに、年次報告書を作成していて、その報告書用の社長のポートレート撮影をご

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写真を撮っていて嬉しいこと。

写真を撮っていて嬉しいこと。

 今日からトップ画、作品「Floating Blue」の桜の写真に変えました。
 フォトグラファー・佐久間ナオヒトです。

 さて先日の大雨の週末、母方のおじさん・おばさん達を撮影しました。
 母には7人の兄弟がいて、いとこの数を合計すると15人。子供の頃は毎年お正月にはみんなが集まって大騒ぎでした。

 それでもいつからか、顔を合わす機会も減り、もう数年会っていなかった人もいます。
 
 僕には

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その「できる」、本当にできる?

その「できる」、本当にできる?

 今日の話はフリーランスになりたて、もしくは、なろうと考えている人には真剣に考えてもらいたいことです。

 大人になれば、ゆで卵でも、インスタントラーメンでも、サラダでも、自分が食べるものを何かしら一つは用意できるはずです。

 プライベートにおいてこれを「料理ができる」と言っていいかどうかはそれぞれの基準があると思いますが、もしこれが仕事上の会話であるなら、「できる」と答えていいでしょうか。

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「再現性」の重要性

「再現性」の重要性

 前回も少し話をしましたがプロとアマチュアでは何が違うかというと「再現性」というスキルにおいてだと思います。

 では何を「再現」するのでしょうか。

 「写真を作る」には簡単にいうと一人で作り上げるタイプとチームワークを必要とするタイプとがあります。そして仕事のほとんどは後者です。

 その際まず、打ち合わせ」とうプロセスを必ず経ます。
 「打ち合わせ」とは言い換えるなら、自分の頭の中を相手に理

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「撮影」とは「時間」との戦い

「撮影」とは「時間」との戦い

 インスタグラムなどでアマチュアの方の写真に沢山の「いいね」がついて、機材も手軽に入手・使用できる時代に、「プロとアマチュアの違いってなんですか?」っていう質問を時々見かけたりしますが、僕の回答としては、「再現性」(ネイチャーやスポーツの分野においても)であり、その中には「時間との戦い方」の違いがると思います。

 「人はいつか死ぬ」的な年単位ことから「陸上100m走」みたいなコンマ数秒の世界まで

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「孤独」の意味

「孤独」の意味

 先日一人で西川美和監督作品 映画「すばらしき世界」を観てきた。

 ネタバレしないようにふわっと書くけど、相対する二つの価値観、例えば正義と悪、みたいなことを考えさせられたんだけど、もう一つ「孤独」というメッセージを受け取った。

 で、受け取った次に考えた。「孤独」の対義語はなんだ、と。

 「連帯感」「一体感」「群衆」「愛」などなど。

 検索してみると、僕と同じように「孤独」の対義語を探し

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真ん中がわかる男

真ん中がわかる男

 昔、ネスカフェ・ゴールドブレンドのコピーで「違いがわかる男」というのがありました。今日のタイトルはそれをなぞってるだけで、女性蔑視や、男はこうある「べき」論を展開しようというわけではありません。

 仕事をしていると、自分の強みに関して考えたり、人から聞かれたりすることが多々あるのですが、僕は「平凡であること」が強みだと答えています。「平凡=真ん中」、的な。
 
 インターネットの世界では、ユー

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息子の靴には砂がいっぱい。

息子の靴には砂がいっぱい。

 先日の雨で靴が濡れてしまったので、新しい靴を履いて学校に行った息子氏(小三)。
 帰ってくると、今度は靴の中に砂がいっぱい。

 僕はその話を聞いた時に、小さな羨ましさを感じた。

 靴の中の砂が、どのようにして入り込んだのか。
 外で元気に遊んだ結果か、はたまた、靴本来の役目を超えて、バケツがわりに砂を運ぶのに使ったか。
 なんであれ、その後の靴の中の感触は気持ち悪かっただろうし、帰宅すればそ

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「思わないよりの、思う。」

「思わないよりの、思う。」

 昨年末、息子(小三)が通う小学校の先生方に、
「ともよくん、お父さんの自慢してましたよ〜。」と声をかけられることがありました。
 どうも息子が、新しくなった僕のHPを周りの大人に言いふらしているらしい。

 子供にとったら、インターネット上に自分の父親の情報があることが、テレビや新聞に載ることと同じような感じなんだろうか。
 少なくとも、嫌われてはいないだろうと思えるので、正直、嬉しかった。笑

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息子(小三)の経営哲学

息子(小三)の経営哲学

 年明けから色々と世情を表す事柄が僕の身にも起きていて、「あぁ、今僕は生きている!」と半ばやけっぱちな毎日を過ごしていますが皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 今日は、こんなご時世で狭くなった僕の視野が、息子の一言でパッと広がった気がした、と言うお話しです。

 昨年末、自宅で何か小さな失敗をしたらしいお母さんに向かって、

 「大丈夫!失敗は成功のもとだよ!!」

と、大きな声で宣っておりまし

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こちらこそありがとう。

こちらこそありがとう。

 娘が卒業し、息子が今通っている小学校は、かつて僕も通い、僕の母も通っていた学校です。
 そして在学中の子供達の親は、僕の同級生というパターンも結構あります。

 コロナがなければ今までの卒業生が校庭に集まるという70周年行事、大同窓会が行われるはずでしたが、これは中止の運びに。

 しかしそこは創立70周年の小学校。卒業生にもいろんな方々がいます。

 「僕らの七日間戦争」や「シティハンター」で

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木村伊兵衛賞作家にならんだぜ。

木村伊兵衛賞作家にならんだぜ。

 先日、建築家の友人から写真が送られてきました。
 今年7月にオープンした「こども本の森 中之島」( https://kodomohonnomori.osaka/ )に僕の写真集があったとのこと。

 左は本城直樹さん( http://honjonaoki.com/ )、右には川内倫子さん( http://rinkokawauchi.com/ )、写真に写っている他の棚には川島小鳥さん( http

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