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病気と休職について、周りに隠す? 話す?│#14

いまでこそ、自分の経験をオープンに発信できているわたしですが

病気になって休職が決まった当時は、「こんなことを話したら、周りの人たちが離れていってしまうのでは……。」という怖さで身動きが取れずにいました。

結論から言うと、隠しごとができない性格なので(笑)SNS上でも対面でも事実をそのまま伝えていたのですが

傷つくこと以上に、わたしはよかったことのほうか多かった気がするので、書き残しておこうとおもいます。


「最近どう?」に困ってSNSで近況報告

体調を崩したのは社会人1年目のときだったので、友人たちのあいだでは「最近どう?」というやり取りが頻繁に行われていました。


突然近況をたずねる電話がきたり、
LINEで遊びのお誘いをもらったり、
ゼミやサークルの集まりがあったり。


みんな、慣れない生活のなかで溜まったストレスを上手に発散すべく
学生時代の気心の知れた仲間たちと過ごす時間を大切にしていたのです。


新社会人としてキラキラと輝く友人たちを横目で見ながら、ボロボロになっていたわたしは返事にとても困っていました。

せっかく連絡をくれた相手の気持ちを無下にしたくはないし、でもどういう風に切り出せばいいのか分からないし……。


悩んだ末に、Facebookを使ってありのままを報告することにしました。

正直、緊張でめちゃくちゃ手が震えたし吐き気すら覚えたけれど(笑)
すべてを失うような覚悟で、えいやっと投稿したら、予想外に温かい反応をたくさんいただけて涙がこぼれました。

そのおかげで、原因不明の音信不通になることもなく、同時に誘いを断るプレッシャーもなくなったのでよかったとおもいます。


ニートになろうが、総理大臣になろうが

もちろん、オープンにしたことで傷ついた出来事もありました。

ほとんど接点がなかった方から、

「何やってんの? そんな甘えた気持ちでこれから社会でやっていけると思ってんの? 俺は最近有名企業に転職して〜〜」

などとマウントを取られてしまったり(苦笑)


ショックで心が揺さぶられて、「やっぱり打ち明ける相手を限定したほうがよかったな……。」と後悔したりしたことはありましたが

逆にそのことによって、相手の本質が見えて、一生付き合っていきたい! と思える人間関係が浮き彫りになったような気がします。


ほとんどの友人たちは態度を変えることがなく(さっぱりとしていてありがたかった)

「ああ、みんなわたしがニートになろうが総理大臣になろうが、隣に居てくれるんだろうなあ」と心強くなりました。


誰しも違う世界のことは想像できない

仲のいい友人のなかにも、「うつは甘えだし休職者は迷惑をかけている」という考えを示す子もいました。

最初は「当事者の前でそんなにストレートに……!」と抵抗がありましたが、その人にはその人の考えがあるし、わたしの人格を否定しているわけではなかったので、すこし不思議だけれどそのままのスタンスで関係を続けることにしました。


そこで感じたのが、家庭環境が恵まれていたり、自分の努力によって前向きさを保ち続けられたりした人にとっては
うつ状態になっている人ががんじがらめになっている理由や背景を想像しづらいのでは?
ということです。

別にこれもいい悪いの話ではなく、体験していないことや違う世界のことは分からないのだから、仕方がないのかもしれないなあと。

だからこそ、価値観が違うけれど分かり合いたい相手とは、すこしでも接点を持てるように、言葉で伝え続けることが大切だと感じました。


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「こんなにオープンな人ってなかなか居ないよな」という自覚があるので、特殊な例だとは思いますが(笑)

でもわたしはそのおかげで卑屈にならずに、すこしずつ前に進めるようになった気がします。

「こんなに苦しいのに、普通を装わなきゃいけないなんて! 誰も分かってくれない!」と世間を恨むことばかりをせずに
冷静に現実を受け止めるための足がかりになりました。


自分の心を守るため、そして周りを困らせないためにも、話をする相手や場所を選ぶことは重要ですが

一人で抱え込みすぎている方は、もうちょっとだけ緊張をゆるめて、世界のやさしさを感じていただけたらなと思ったりします!


(でもわたし、いまでも落ち込むと自分の世界に引きこもる癖があるんですよね、、共感してくださる方は一緒に変化していきましょう。笑)

たいへん励みになります!心のなかでスキップをしつつ、チョコとアイスを美味しくいただきます!