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読書日記~坂崎幸之助「坂崎幸之助とJ-POP Friends」編。

 初期の泉谷しげるさんについて、何回か続けて書いてましたが、この本を資料としてはほとんど使ってなかったのでした。
それは坂崎幸之助さんの語り口調の印象が強すぎて、それに引っ張られてしまうことを危惧したからなのです。
勿論、坂崎さんの視点は確かだし、氏のユーモア・センスも大好きだからこそ、私が書くことに関しては資料には使えなかったという感じですかね。

 このマガジン(記事)は泉谷しげるさん、忌野清志郎さんに仲井戸麗市さんのお三方を中心に吉田拓郎さん、加藤和彦さんと小田和正さんを絡めた青春群像劇を書きたかったように今になって思うわけです。

 坂崎さんのこの本では吉田拓郎さん(裏番組に出演していた時期があったのも出演しなかった理由の一つでしょう)以外の方々が登場してきて、それぞれのスタンスで坂崎さんとやり取りをしているわけですよ。
単行本化されたほとんどの放送を聴いてますから、活字では表しきれてないニュアンスもわかっていますので、文字として引用すると難しいこともあるわけですね。。

 特に忌野さんや仲井戸さんのいたずらっ子的発言は坂崎さんにしか引き出せないと思うわけで。

・坂崎幸之助「坂崎幸之助とJ-POP Friends 1」(自由国民社)

 この本で重要なのは語り下ろしや書き下ろしではなく、ラジオ番組のトーク部分を再現したものだとうことですね。
最初から濃い質問をするのではなく、わかりやすい質問から徐々に濃い目になっていく過程と、出演しているアーティストの口調を頭に浮かべながら読んでいくと、より深く入り込める内容になってます。

 この巻には細野晴臣さんや新田一郎さんなど、かなり貴重なトークが掲載されていて、特に新田さんの部分ではMMP~スペクトラムの過程を身近で見ていた坂崎さんとの会話がとにかく必読です。

・坂崎幸之助「坂崎幸之助とJ-POP Friends 2」(自由国民社)

 この巻はとにかく河合徹三さんの部分ですね。
河合さんの高校の同級生だった一色(進)君の話題が数ページにわたって展開されてますが、一色君がベーシストだったこと以外はほとんど触れてません。
坂崎さんは松尾清憲さんと交流がありますから、その一色君はシネマのメンバーになって、現在はジャック達やソロで活動していることに触れてくれてもいいのに。。
と思ったら、放送は2003年の4月だからまだジャック達は活動前なのかな?なら仕方ないか。

 坂崎さんとスターダスト・レビューの根本要さんはこの日(2003年5月)の放送が何と初対面だったという。なんだかんだでもう20年近く前の話になるんですね。
共通の友人がいることがわかって放送中から意気投合したのを覚えてますし、その後のお二人の関係を考えると興味深いです。

 鈴木康博さんとの会話も面白いですね。オフコース初期の話題に始まり、小田和正さんが鈴木さんの話をよくするということに触れ、「クリスマスの約束」に鈴木さんが出演しないのか?など、坂崎さんにしか訊けない質問をしているんですよ。その答えは。。
本を読めばわかります。

 ゴールデン・カップスのデイブ平尾さんとエディ潘さん出演も重要ですね。
これは映画「ザ・ゴールデン・カップス ワン・モア・タイム」の公開時期だったからみたいです。
坂崎さんはフォークだけじゃなく、当時のバンド、いやGSというべきか?もちゃんと追いかけていたことがわかる内容になってます。

・坂崎幸之助「坂崎幸之助とJ-POP Friends 3」(自由国民社)

 この巻では根本要さんと坂崎さんの関係が深まっていくことを実感できるのが面白いですね。

 加藤和彦さんは(小原礼さんとの)サディスティック・ミカ・バンドとしての出演に和幸としての出演もありますから、この本について重要なキャラクターだといえます。

 大瀧詠一さんはメディアの露出機会が少ないだけにこの番組に出演するのを楽しみにしていました。
坂崎さんと2人で「大崎」をやるとか、おふざけつつも坂崎さんを尊重していたように思えたのもよかったですね。
勿論、坂崎さんを煙に巻く部分もありましたけど。

 長い間続いている番組ですから、かなり難しい報告だったり、悲しい報告をする必要があったりしたのですが、坂崎さんがこの番組を現在も続けていることに敬意を表したいと思います。
私が持っているのは3巻までですが、まだ続刊中なら続きを読みたいですね。

 他にも坂崎さんにしか訊けない質問や、できない話題をずっと聴きたいと思っています。

 明日も読書日記の予定です。また部屋の掃除をしながら、具体的に考えます。お楽しみに。

 ではまたー。

 





 

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