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読書日記〜牧村憲一 藤井丈司 柴那典「渋谷音楽図鑑」

 日本のロック、ポップスの流れを辿った雑誌や書籍は結構好きですし、著者の中には知ってる名前があるとついつい買ってしまうわけなんですねー。
この本は入院する少し前に買った記憶があるんですが、入院前に軽く目を通した程度だったんですよ。
あまりに暑くて眠れない時に読んだら、かなり興味深い内容で、朝まだ涼しい時間によみかえしたわけです。
ま、そんなに涼しくはなかったんですが。
じゃ、行ってみよー。

・牧村憲一 藤井丈司 柴那典「渋谷音楽図鑑」(太田出版)

 この本を買った理由は某大手通販サイトでかなり安く出品されていて、見た感じコンディションも問題ないようだったから迷わず購入した記憶があります。 
入院前で体調を把握していなかったから、病院に持ち込むこともせず退院するまで軽く目を通した程度だったわけです。

 購入するに至った経緯は著者の一人である牧村憲一さんに興味があるというか、そのキャリアの中で携わった仕事がとにかく憧れの対象だったんですよ。
日本のロック、ポップスについて調べたり勉強しているわけですから、(小室等さんの)六文銭〜シュガー・ベイブ〜山下達郎さんや大貫妙子さん〜加藤和彦さんを経て、ノン・スタンダード・レーベルからフリッパーズ・ギターにエル・アールなどを手掛けた方なわけですからね。

 フリッパーズ・ギターやエル・アール登場以前、ノン・スタンダード・レーベルが好きでしたから、その閉鎖までの流れの中にいた牧村さんの名前は重要でした。
そして、雑誌「クイック・ジャパン」の特集記事も熱心に読んでましたから、フリッパーズ・ギターなどの影には牧村さんがいることも知っていたわけですよ。

 この本は牧村さんと関わりが深いアーティストの活動の流れを渋谷の地図をベースに振り返っているわけなんです。
リアルタイムで接している牧村さんの口調や見識が伺える内容になっていて、かなり興味深いものです。
個人的にははちみつぱいの和田博巳さんが経営していた高円寺の喫茶店、ムーヴィンで伊藤銀次さんと駒沢裕城さんが訪れた際に山下達郎さんがリーダーシップを取って制作した『ADD SOME MUSIC TO YOUR DAY』を流したのは誰だったのか?という問題に牧村さん視点というか、かなり具体的に決着を着けたことが一番のクライマックスでした。
長門芳郎さんとのこの件でのやりとりは刺激的だった故に決着点は納得のものでしたね。

 フリッパーズ・ギターのエピソードや牧村さん、藤井さんに柴さんの鼎談も素晴らしい仕上がりです。
当時の貴重な資料は彼らの熱心な資料ファンではない私にとっても胸を熱くさせるものでした。
読みながら何度も唸ってしまった私です。我ながらいい買い物をしました。やったね。

 ではまたー。

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