あなたは大丈夫!?ランニングを開始する前にチェックしておきたい大事なこと…
新型感染症の影響で仕事がテレワークになり運動不足を懸念してランニングを始めたという人も多いと思います。
が、ランニングを開始する前にチェックしておきたい大事なことがあるのをご存知ですか!?
今回はランニングを開始する前にチェックしておきたい大事なことについて考えてみたいと思います。
1.ランニングを開始する前にチェックすべきこと
ランニングを開始する前にチェックしておきたい大事なこと、それはズバリ『脚筋力』です。
なぜなら、脚筋力が十分ではない状態でランニングを開始するとランニングを続けるうちに膝の痛み等のトラブルを引き起こす可能性が高いため、ランニングを開始する前には脚筋力をチェックしておくことが何より大事なのです。
2.脚筋力を評価する重要な指標『体重支持指数』とは?
ランニングに限らず陸上で行うスポーツは全て自分自身の身体=体重を支える脚筋力が何より重要になります。
体重を支える(支持する)ために必要な脚筋力を示す指標としてスポーツの現場で活用されているのが『体重支持指数』と呼ばれるもので、膝を伸ばす筋力(膝伸展筋力)を体重で割った(膝伸展筋力÷体重)値で評価します。
そして、スポーツを行う上でどの程度の体重支持指数が必要かというと、いわゆる競技スポーツに取り組む場合には、体重支持指数1.0以上が必要だといわれています。
すなわち、体重支持指数が1.0以上でないとスポーツ時にケガをするリスクが高くなるという訳です。
そして、ジョギングやランニングを実施する場合には、体重支持指数が0.6から0.7程度必要とされ、それ以下の場合はランニング時に膝痛などのトラブルを引き起こす可能性が高くなります。
このように体重支持指数は運動をする上で極めて重要な指標なのですが、上述した通り、体重支持指数を求めるには膝伸展筋力を測定する必要があり、膝伸展筋力は下記のような測定器具を用いないと測定出来ないことから体重支持指数はあまり普及しているとはいえません。
そこで、測定器具を用いず体重支持指数を求められる方法が考案され、この方法を用いることでいつでもどこでも簡便に体重支持指数を求めることができます。
まずは本格的にランニングを開始する前にご自身の体重支持指数をチェックしてみましょう。
3.立ち上がりテストで体重支持指数をチェックしてみよう!40cmの台から片脚で立てますか!?
体重支持指数を簡便に求める方法として考案されたのが『立ち上がりテストによる推定法』です。
この『立ち上がりテストによる推定法』では、片脚で立ち上がれる台の高さを測定することで体重支持指数を求めます。
実施方法については、以下の動画を参照して下さい。
(ちなみに、立ち上がりテストは、近年、超高齢化社会の到来に向けて注目されている『ロコモティブシンドローム』の予防を目的とするテストとしても用いられています。したがって、ランニングをする、しないに関わらず多くの人に認識して頂きたいテストであると考えます。)
そして、この『立ち上がりテストによる推定法』の評価は以下の図の通りとなります。
ジョギングをする上で必要とされる体重支持指数0.6は40cmの高さの台から片脚で立てるレベルということになるため、まずは40cmの高さの台から片脚で立ち上がれるか?をチェックしてみましょう。
ちなみに、ご家庭にある通常の椅子の座面までの高さは40cmのものが多いため、ご家庭にある椅子の座面までの高さを確認し活用することをオススメします。
4.膝伸展筋力が強ければ怪我の心配はないの?
膝伸展に関わる筋肉は太ももの前側の筋肉で、確かに下半身の力の発揮に関して重要な筋肉の一つであるので膝伸展筋力は脚筋力の評価として適切な指標になるのは間違いありません。
しかし、実際のランニング動作における接地時にはお尻の横にある筋肉(中殿筋)が身体(骨盤)を支えるべく機能しますので、中殿筋の筋力が弱いとさまざまな怪我(ランニング障害)を起こす可能性があります。
そして、太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)、ふくらはぎの筋肉や足裏の筋肉もランニング障害と深く関係しているため、これらの筋肉の強さもランニング障害を予防する上で重要です。
また、ランニングにおける推進力を生み出す動力源としての役割を担うのは、お尻の筋肉(大殿筋)であるため、これらの筋肉が発揮する筋力も見逃せません。
これらのことから、膝伸展筋だけが強ければ良いということではありませんし、膝伸展筋だけ鍛えれば良いという訳ではありません。
あくまで脚筋力を評価する一つの目安として膝伸展筋力に着目しているということです。
そこで、まずは簡便にチェック出来る立ち上がりテストによってご自身の脚筋力(体重支持指数)を確認し少しでも不安を感じる場合は、ランニングと平行して(あるいは、本格的にランニングを開始する前に)ランニング障害に関係する筋肉を鍛えるためにトレーニングの専門家(パーソナルトレーナー等)の下で適切な筋力トレーニングを行うことをオススメします。
闇雲にランニングを始めた結果、膝痛などのトラブルが生じ途中で頓挫してしまっては元も子もありません。まずはじっくりとランニングに耐えうる身体作りに励むことが何より重要です。
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