時間は、不思議だ。 日々同じ速さで流れているのに、 何をして過ごすか どんな気持ちで過ごすか、 どんな場所で過ごすか そうした空間や心の違いによって、 時間の感…
「はー!到着ー!」 予約していた宿泊施設に到着したのは、 仕事の始まる1時間ほど前だった。 建物の下の駐車スペースにバイクを停めると、 目の前には、海が広がって…
足早に過ぎる時の流れは、 気がつけば10月も終わりに近づいていた。 私はというと、しばらくは関東への出張や、 相変わらず京都での結婚式の仕事が続き、 忙しい毎日を…
私の名前は奥野 詩織 (※) 年齢は26歳で、今年の11月の誕生日で27歳になる。 50代半ばの両親は共働きで、3つ年上の兄が一人。 両親の仲は悪くはないはずだが、 父…
「詩織さん、 今日のパーティーも最高でしたね! いつもありがとうございます、 お疲れ様でした!」 いつものように会場のスタッフと笑顔で挨拶を交わし、 今日の仕事…
「写真撮りましょうか?」 私が彼と出会ったのは、季節が夏から秋へと移り変わる頃。 出会った当初は全然ピンとこなくて、 その先なんて全く想像していなかったあな…
mumei
2020年5月25日 15:16
時間は、不思議だ。日々同じ速さで流れているのに、何をして過ごすかどんな気持ちで過ごすか、どんな場所で過ごすかそうした空間や心の違いによって、時間の感じ方は全く違うものになる。この場所での時間は外の空間よりもゆっくりと流れているような、そんな居心地の良さを感じさせる空間だった。「あ、いけない!仕事のために来たのに忘れるところだった!」しばらくぼーっと目の前
2020年5月24日 11:58
「はー!到着ー!」予約していた宿泊施設に到着したのは、仕事の始まる1時間ほど前だった。建物の下の駐車スペースにバイクを停めると、目の前には、海が広がっていた。ヘルメットを脱ぐと、そっと潮の香りがして、波音が心地よく耳に響く。ふと左手に目をやると、上へと続く階段が伸びていて「Front」という手書きの文字と矢印が書かれたカラフルで可愛らしい看板が立てかけられて
2020年5月22日 12:28
足早に過ぎる時の流れは、気がつけば10月も終わりに近づいていた。私はというと、しばらくは関東への出張や、相変わらず京都での結婚式の仕事が続き、忙しい毎日を送っていた。暑い夏の日差しは日に日に和らぎ、夕方になると涼しい秋風が頬を撫でる。季節が夏から秋へ、そして冬に向かっている実感が湧いて夏が大好きな私は、ふと寂しい気持ちになった。そんな夏の終わり、秋のはじめのこと
2020年5月21日 18:51
私の名前は奥野 詩織 (※)年齢は26歳で、今年の11月の誕生日で27歳になる。50代半ばの両親は共働きで、3つ年上の兄が一人。両親の仲は悪くはないはずだが、父は長く単身赴任で関東に住んでおり、顔を合わせるのは年に数回。母とは少し前に大きなケンカをして以来、今や連絡を取ることも顔を合わせることも無くなっていた。元々、「子供を早く自立させる」という思いの強かった両親には
2020年5月19日 19:29
「詩織さん、今日のパーティーも最高でしたね!いつもありがとうございます、お疲れ様でした!」いつものように会場のスタッフと笑顔で挨拶を交わし、今日の仕事先であったホールを後にする。会場を出ると、綺麗なハイヒールをぺたんこのパンプスに履き替え、ジャケットを脱いで、結い上げた髪を下ろす。「うーん…今日はこれかな!」しばらく歩いた先のコンビニで缶ビールを選び、レ
2020年5月18日 11:47
「写真撮りましょうか?」私が彼と出会ったのは、季節が夏から秋へと移り変わる頃。 出会った当初は全然ピンとこなくて、その先なんて全く想像していなかったあなたとの出会い。普段強がって、照れ臭くて、なかなか言葉で伝えることはないけれど、私は間違いなく「あなたと出会えてよかった。」これは、ある男女の出会いから、今現在に至るまでの本当のお話。そして、タイトルの通り「