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雨奈川ひるる | 短編小説
2024年5月31日 22:33
前回のお話↓昼食のタンパクサンドを食べ終え、庭でくつろぎながら、いつもの赤い空を眺めていると小さな黒い影が見えた。なんだろう、今回はなんだろう胸がうるさくなってきた。空を覗き込みながらそれが落ちてくるのを待った。昨日は「バンクボム」その前は「メモリーボム」今回のボムはなんだろう。プレゼントをもらうときはこんな感じなのかな。次第に影はだんだん大きくなって、それともに静かになっていった。あれはダン
2024年5月23日 23:41
前回の話↓ボォドォーン、昼食のタンパクパスタを食べ終え、庭でダンとサッカーをしていると、隣りの更地に金属製の円盤が降ってきた。見上げるといつもの赤い空が見えた。僕が産まれる前は空は青かったらしく、ダンは最後の青い空を知っている。ダンはいつもアニメのTシャツを着て、背が低くちょっと太っている。「ダン、なにか落ちたよ」僕はそれに駆け寄った。昨日、手紙が入った金属製の球体『メモリーボム』が降ってきた
2024年5月22日 11:20
前回のお話↓ダンとジュンは空から降ってきたメモリーボムを開けた。中身は滅びた国の文字で書かれた手紙だった。手紙を読んで夜空に青い花火を打ち上げた。ヒュー、ボォーン、夜空に打ち上がった青い花火を見届け終わると、僕とダンは家の中に戻った。ダンは二階の自分の部屋に戻り、僕は自分の部屋ダイニングのソファーに寝転んだ。天井のケチャップのシミが人が叫び声をあげる姿に見えた。「ダ〜ン!」叫べばすぐに駆け
2024年5月21日 11:17
コトッ、昼食のタンパクサンドを食べ終え、庭でくつろいでいると、芝生に金属製の球体カプセルが降ってきた。見上げるといつもの赤い空が見え、飽きもせず太陽が輝いていた。僕が産まれる前は空は青かったらしい、とはいえ、金属が落ちてくるのは珍しいことだった。こういう時は、ダンの出番だ。ダンは僕の友達、そして、僕の家族。ダンは家の二階全フロアを自分の部屋として使っていた。僕の部屋は一階のこの庭に出入りしやす