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小山俊一という人

数日前に「小山俊一全通信」という本が届いた。これは七月堂という東京の小さな出版社が50周年記念企画として発売したもの。この小山俊一はメディアにはほとんど出てこない人で、いわゆる在野の哲学者として文章を書き続けていた。読者募集の広告を出し、数十部とか部数限定で自身の書いたものを発行していたらしい。彼自身は1991年にすでに病没している。 なぜ僕がこんな人を知っているかというと、話はずいぶん昔に遡ってしまう。 ちょっと個人的な話になってしまうので申し訳ないんだけど、高校生のころ

    • 20240101

      少し前に車が壊れてしまい、もう3ヶ月くらい代車に乗っている。壊れた車はリアウインドウがばらばらに割れて、今は保険会社の指定した工場に預けている。この車、1991年式となかなか古いため、今でも修理に使える部品が見つかっていない。なのでおそらくこのまま廃車になる可能性が高い。それに20万キロちょっと走っていたからもう替え時かなあと思っていたところだったので、結局これを機に新しく車を購入した。タイミングとしてはちょうど良かったのかもしれない。でも20年近く乗った車だからさすがに少し

      • 2023に聴いてよかったものと、読んだもの

        聴いてよかったもの。25枚。 読んだもの。13冊。

        • くるりのえいが

          初期メンバーである森信行を招き入れてのアルバム作成の様子を映画にしたもので、その作成過程がドキュメンタリーとして記録されている。そしてそのアルバムは「感覚は道標」という名で10月に発売された。 僕はいわゆるくるり初期派のおじさんなので、今回の企画はちょっと気になっていた。でも実際に出されたアルバムを聴くと、もちろん初期の感じなんてなく、僕が期待していたものはなかった。だからこの映画を観ても仕方がないのかもしれないけど、でもせっかくのくるりの映画なので観てみることにした。

        小山俊一という人

          aftersun

          アフターサンを観た。フライヤーやなんやらがとても魅力的だったので、配信をずっと心待ちにしていたんだけど、ついにU-NEXTで配信されたのでお試し期間中に観た。 ありふれたノスタルジックな話だと思っていたけど、それは表面上であって、内実はおそらくもっと暗い。描かれている事象の判断材料はあるものの、決定的なことは作品の中ではあまり述べられない。だから必然的に観る人の解釈に依るところが大きい。それが良いか悪いかはともかく、思っていた内容とは少し違っていて、ちょっと肩透かしを喰らわさ

          広島のこと

          ちょっと前に仕事の関係で2日間広島を訪れた。いちおうは仕事なんだけど、何とでもなるスケジュールだったので2日目はほぼフリーにした。事前にレンタカーを予約して、呉に行く計画を立てた。 実家が広島に近いせいもあり、子供の頃は家族でよく訪れた。たぶん父親が広島を好きだったのかな?夏になればよく行っていた記憶がある。大人になってからも何度か訪れ、子供たちとも家族旅行に行った。 それと数年前に知ったこうの史代という人の「夕凪の街 桜の国」を読んだことも影響している。いわゆる原爆ものの

          広島のこと

          みなみ会館の other music

          妻とみなみ会館に映画を観に行く。 みなみ会館は京都市内にあるミニシアターで、僕も学生のころから時々通っていた。数年前に移転して新しくなったんだけど、先月の9月に閉館が決定していた。 最後だから、ということになるんだけど、どうしても行っておきたいという気持ちがあったので行くことにした。上映作品を調べてみると「other music」というニューヨークのレコードショップが閉店に至るまでのドキュメンタリーがあった。たぶん今回の閉館と重ねたセレクトなんだろう。これを観ることにした。

          みなみ会館の other music

          法然院の electronic evening 2023

          9月中旬、妻と法然院の電子音楽のイベントに行った。Electronic evening 2023というやつで、もう20年くらい続いているらしい。法然院で音楽を聴けるなんて、しかも夜なんてなかなか良い。お茶やお菓子も振る舞われるらしい。 開演は18:00からだったけど、ちょっと早めに出たので17:00ころに着いてしまった。このあたりは観光地だし、たまにはうろうろしててもいいかと思ったんだけど、今日はやたらと暑い。実際、哲学の道を歩いたりするとほんと暑くて辟易する。どこか休めそう

          法然院の electronic evening 2023

          steve reich / drumming 

          滋賀県大津市のびわ湖ホールというところでreichの演奏があることを知り、妻と相談しチケットを購入した。 reichは現代音楽の人でミニマル・ミュージックの先駆者。terry rileyやphilip glass、la monte youngとかも同じくミニマルな人たちなんだけど、僕は以前からreichばかり聴いていた。特に「six pianos」はよく聴いていた。 この曲をしばらく聴いていると、各々のピアノのテンポが少しずつズレていき、そのズレによってその時々に新たな音

          steve reich / drumming 

          20230830

          富山での大竹伸朗の展覧会はとても良かった。彼の作品は直島でしか見たことがなかったし、回顧展と銘打っているだけあって、作品量も多く見応えがあった。とにかく良かった。富山ではもうちょっとゆっくりしたかったけど。 展覧会についていろいろ書きたかったけど、そんな気も起こらない出来事があった。 僕はこの展覧会のあと、コロナになってしまった。おそらくこの旅行中に感染した可能性が高い。JRに乗っていてもほとんどの人はマスクなんてしていないし、僕もつい外していることが多かった。おそらくそれ

          日記 大竹伸朗 lizzy mcalpine

          結婚する少し前くらいから、wordで日記を書いている。気が向いた時やどうしても文章にしておきたい時、文章にしないと自分の考えていることがわからない時など、不定期に書いていた。Facebookが流行ったころはそっちに日記めいたことを書いていたのでしばらく抜けていたりするけど、今では200ページくらいになっている。 最近特に思うんだけど、ちょっとスクロールするだけで何十年も前に自分がどんなことを考えていたか手に取るようにわかるのはちょっと凄いなあと思う。内容はしょうもないものがほ

          日記 大竹伸朗 lizzy mcalpine

          linda perhacs、vashti bunyan、mage tears など

          最近、おおっ、これは… という女性ヴォーカルをいきなり3人も見つけた。というかただ知らなかっただけだけど。考えもまとめずちょっと衝動的に書いちゃったので文章はいつも以上に雑です、すみません… linda perhacs。1943年生まれだからもう80歳くらい。このアルバムも70年代に出されていたけど、僕は今まで聴いたこともなかった。とにかく声が美しくて、それこそ joni mitchell にもひけを取らないんじゃないかと思うくらい。歯科衛生士をしながらこのアルバムを密かに

          linda perhacs、vashti bunyan、mage tears など

          あのプレイリスト 屋上レイハラカミ

          このまえ書いたプレイリストをすべて聴き終え、特に気になったアーティストのところでまた聴き漁る、ということを今はやっている。とても楽しい。 このプレイリストはTwitterでたまたま見つけて、作った人はたぶん時々DJとかされているみたい。でもこんなに覇気がないというか、静かにゆるいというか歪んでいるというか、そういう音楽を様々なジャンルから見つけてくるのは、たぶん根本的にそういう音楽を欲している人じゃないと無理だろうと思う。音楽に対して指向するものが明確なんだろう。逆に言えば

          あのプレイリスト 屋上レイハラカミ

          良いプレイリストとbob dylanと睡眠

          最近Twitterでとても好みなプレイリストを見つけた。 最近はこれをずっと聴いている。たぶんこのリストを作った人と音楽の好みが似ているのかもしれない。しかも昨日さらに曲を追加してくれて、18時間くらいのプレイリストになっている。ありがたい。 bob dylanの新しいアルバム。数年前に動画配信かなんかしたやつみたい。僕にとってdylanはとても大きな存在なんだけど、最近のアルバムはなんか聴いていてもなんにも感じなくて、きちんと聴いていなかった。でもこのアルバムはなんだか

          良いプレイリストとbob dylanと睡眠

          またMTBと音楽

          今日もマウンテンバイクに乗って林道を走った。最近はYouTubeで良さそうな道を検索し、Googleマップで場所の詳細を確認するというのが週末に向けての日課になっている。林道なんて地元に帰れば嫌というほどあるのになあ、と思いつつ。 今回は京都の北西にある峠を走った。林道の入り口は観光名所になっていて、そこに車を停めて荷台に積んである自転車をおろし、林道へ向かう。道路は舗装されていたものの、延々と登りが続く。1時間ほど走って目的地に着く。目的地より先は砂利道になっていて、こっち

          またMTBと音楽

          MTBと音楽

          ふと思い立ってマウンテンバイクを購入した。なんとなく悪路を走りたくなったのだ。ふだん運動もしないのでちょうどいいと思って。 なぜマウンテンバイクなのかというと、小学生くらいの頃に自分で自転車をカスタマイズというかできるだけ余計な部品を外してちょっとマウンテンバイクっぽくすることにはまった時期があり、たぶんその名残だと思う。もう何十年も前だけど… これはtrekというところのmarlin7というもの。まあ初心者向けのタイプになる。近所にtrekの専門店みたいなところがあったの

          MTBと音楽