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Paterson

アップリンク京都でJim Jarmusch特集をしていて「Paterson」も上映されることを知る。僕はまあまあなPatersonのファンで、もう何度かアマプラで観ている。一度映画館で観てみたかった作品のひとつなので、迷わず観に行くことに決める。
ただ、上映回数が少ないので観に行ける日が限られていて、結局連休中の20時ころのやつになりそう。少し遅い時間だし一人で行くのも気が引けるので、妻を誘ってみると快諾する。
座席は2日前にネットで取ったんだけど、僕たち以外に誰も予約していなかった。気になったのでその後も時々空席状況をチェックしていたら、結局上映直前まで僕たち以外の観客は5人だけだった。そんなに人気ないのかな?

少し早めに家を出て、適当なコインパーキングに車を停め、その近くにある蕎麦屋で蕎麦を食べる。途中にイタリア料理みたいなところもあったんだけど、店内を覗くだけ覗いてなんとなくやめる。
蕎麦を食べたあとは映画館のある新風館という商業施設に行く。ここには以前好きな服屋が入っていてよく行っていた。今もあるけどかなり縮小されている。栄枯盛衰なのだ。
少し話が逸れるけど、その服屋ではCDも取り扱っていて試聴機もあった。僕はここでCaetano  Velosoを知った。「noites do norte」というアルバムで、ジャケットはこんなだけど収録されている曲はとても良いです。


肝心の映画は、僕ら以外はほとんどひとりで来ていて、しかも女性ばかり。主演のアダム・ドライバーが女性に人気なのかな?僕はてっきり男性一人客ばかりだと思っていたので意外だった。
映画はもう筋が頭に入っているのでそれをなぞるだけだけど、そのひとつひとつのシーン自体が好きなので、それを目にするだけで幸せな気分になる。
妻は途中で2回くらいうとうとしていた。観終わった後の感想は「みんな病んでない?」だった。たしかに登場人物はいささか変わっていてめんどくさい人たちかもしれない。でも、日常の余白に意識が流れていかざるを得ない人たちにとって、詩はどうしても必要なんだろう。それなりにまともに生きている人に詩はさほど必要はないのだ。たぶん。

帰り道、妻はスターバックスのメロンの何かが飲みたいというので近くの店に行き、店内でしばらく余韻に浸る。映画の感想を思いつくままに言葉にしていく。
店を出て、車を停めているコインパーキングまで二人で歩く。夜も更けた街並みの中を抜けていく。ちょっと悩んだイタリア料理の店はもう閉まっていた。
そのころには僕も妻も微妙に言葉少なで、ふと、ああこれは記憶に残る時間なんだな、となんとなく思う。こういう時間は不意に訪れる。これってどんな時にやってくるんだろう?いまでもよくわからない。


詩関連というわけではないんだけど、これほぼポエトリーリーディングでとても格好良い。コンガが気持ち良い。この人はミュージシャンというよりは詩人に近い気がする。



Gil Scott-Heron を聴いていて、そういや最近全然nujabes 聴いてないなと気づく。



jan jelinek の新譜。これもやや声中心。あいかわらず視点がおかしい、いい意味で。


この人たちもかなり覇気がない。さんざん覇気なしとか言ってきたけど、たぶんこれ系の人達はスロウコアでいいんだろうと思う。僕的にはdrowsyのほうがしっくりくる。ていうか名前なに?

あと、全然関係ないんだけど、僕はここ何年かERというアメリカのテレビドラマをアマプラで定期的に観続けている。ずっと前に日本でも流行ったやつで、医療系ドラマの走りとなった。かなりの人気を博し、全部で15シーズンまで製作されている。僕はいまシーズンⅥまで観ている。
これ、だいたい1シーズンが20話くらいで構成されていて、アマプラでは1話が250円くらい。もし全部観るとしたらざっと計算して7万円くらいになりちょっと驚いた。これを友達に言ったら、レンタルビデオだと2話で100円くらいだからかなり無駄、と一蹴された。
まあそうかもしれないけど、やはり手軽に観ることができるアマプラで僕は観続けている。やっぱり易きに流れてしまうのかもしれない。

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