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20230830

富山での大竹伸朗の展覧会はとても良かった。彼の作品は直島でしか見たことがなかったし、回顧展と銘打っているだけあって、作品量も多く見応えがあった。とにかく良かった。富山ではもうちょっとゆっくりしたかったけど。
展覧会についていろいろ書きたかったけど、そんな気も起こらない出来事があった。

僕はこの展覧会のあと、コロナになってしまった。おそらくこの旅行中に感染した可能性が高い。JRに乗っていてもほとんどの人はマスクなんてしていないし、僕もつい外していることが多かった。おそらくそれがいけなかったのだろう。
旅行から2日後、朝起きると全身がだるい。念のためにキットで検査したけど陰性だった。それでとりあえず安心していたんだけど、翌日になっても症状が変わらず、もう一度検査をすると陽性だった。ついに、という感じ。僕はみんなと別の部屋に移りそこで過ごすことになった。熱が次第に上がり、薬を飲んでも一時的にしか効かない。そのうち次男もその日の午後には陽性になる。僕と次男は同じ部屋で過ごすことになり、学芸員実習と就職試験を控えている長女は近くのホテルに移動した。でも翌日には長男も陽性になり、その後結局妻も長女も陽性になってしまった。

コロナの症状は思っていたよりきつかった。熱は39℃台が続き、ロキソニンを飲んでもあまり下がらない。食事をとる元気もなく、カロリーメイトゼリーを1日1個食べるくらい。次第に喉の痛みも出てきて、唾液を飲み込むにも激痛が伴う。なにしろ薬を飲んでも改善しない状況が続くので、なんだか終わりが見えなくてかなり不安になった。症状はインフルエンザと似たようなものだったのに、なぜだかそれとは異なる絶望感みたいなものがあった。とても嫌な感覚だった。

実習と試験を控えていた長女は、実習こそ後日受けることになったんだけど、就職試験は特にリモート対応もなく辞退となった。これはとても辛かった。
長女は、僕たちが住んでいる隣の市の市役所の就職試験を受ける予定だった。彼女が通っていた高校は同市にあり、高校生の頃はそこにあるコミュニティセンターのような場所で展覧会をやったり、市が企画している芸術祭にも参加していた。そして大学に進学後もその芸術祭にはスタッフとして毎年参加し、インターンもその市役所に行っていた。そして今回の就職試験。なんだか一連の流れができていて、そこで就職試験を受けることがとても自然であるかのように思っていたのに、今回のコロナによりその流れは止まってしまった。
もちろん長女自身も落ち込んでいただろうけど、そんな素振りはほとんど見せなかった。一方僕もこのきっかけを作ってしまったことを気に病んだ。長女が歩んできた道を僕が途切れさせてしまったのだ。この罪悪感はしばらく払拭できないと思う。たぶん長女以上に、この一連の流れがとても筋の通った、良いものだと思っていただけに。


とはいえ音楽はなんとか聴けていた。喉の痛みが耳まできた時はさすがにイヤフォンをつけることができなかったけど。

load of hands / there's someone in this room just like you
ジャケットが好き


carlos nino & friends & carlos nino / bioluminescene
この人ときどき聴いているとやたらとぴったりくる時があってそれがちょうど今


angelo de augustine / toil and trouble
安定してます


elliott fullam / end of ways
ソングライティングの良さとこの恵まれた声を聴いていると、もしかしてあのElliott Smithとなんか関係あるのかな?と思ったけど全然無関係でした。影響は受けてるそう。


スピッツ / ハチミツ
コンビニでかかっててふと聴きたくなった


orchid mantis / there is one place we're all going
これはやられてしまった。とても好み。覇気なし。


bob dylanを聴かずにいれなかったので… これはbootleg的なベストアルバムで、今までちゃんと聴いたことがなかった。収録されている「just like a woman」と「mr.tambourine man」はどちらかといえばアップテンポな曲なんだけど、ここではとても抑えられたアレンジになっていて新鮮だった。そして今の自分の状態にとてもしっくりきた。

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