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ふりかえりイベントをふりかえる!「ふりかえり実演」から気づいたこと

こんにちは。Stockrチームの大木です。
9月1日に開催した「ふりかえりを学ぶワークショップ」のイベントレポです。
イベント内で紹介した、より良いふりかえりのコツや経験学習についても触れていきますので、ぜひ最後までお読みいただけたらうれしいです。

Stockrワークショップとは
Stockr(ストッカー)は、日々のアイデアや気づきを書きため、定期的なふりかえりの機会をつくる「ふりかえり習慣化アプリ」です。
そんなStockrをいつもご愛用いただいている方、これからお使いになる方に向けて、気づきや学びをストックしていくための「ふりかえり」がテーマのワークショップです。

テーマは「ほかの人のふりかえりを見てみたい!」

ふりかえりの意味や方法、経験学習モデルを活用したストックの書き方など、これまでのイベントでは主に理論や方法を解説する形でお伝えしてきましたが、リクエストの多い「ほかの人のふりかえりを見てみたい!」という参加者さまの声をヒントに、今回はStockrプロダクトオーナーによる「ふりかえりの実演」をメインテーマにしました。

当日のラインナップはこちら。

  • ふりかえりアプリStockrについて(開発背景や機能概要)

  • プロダクトオーナー富田による、ふりかえりの実演

  • ふりかえりをすることの意味と、経験学習

  • ふりかえりワークとシェアタイム(1週間・1ヶ月)

人のふりかえりは予想以上に気づきがあった。

今回初の試みとなった「ふりかえりの実演」ですが、実は企画時点では一か八かみたいな感じもあり「人の仕事の話なんて面白くないんじゃないか、興味をもってもらえるかな…」とドキドキしていました…。

まずは、当日リアルタイムで富田のふりかえりを書記したものを実際にご覧いただきましょう!

右上の「経験・出来事」枠から円をかくように、たどってみてください。

「1週間のふりかえり」実演、上は1週間の中のある1日目のふりかえり内容です。実演10分という時間制限のため、1日につき1つのことをピックアップして進めていきました。

色のついた付箋に書かれているものは、経験学習モデルの4つのステップです。右上→右下→左下→左上の順番となります。
下図4つのステップの説明と、上の実演記録とを見比べるとよりイメージが湧くと思います。

経験学習モデルの4つのステップ

① まず実際に経験したことや出来事などを思い浮かべ、どんなことがあったか、それについてどう思ったかなどを書きます。
②  経験や出来事、自身の感情などからの気づきや発見を書きます。
③ 次に、1つの具体的な気づきを「抽象化」してみるのですが、ここが一番分かりにくいところになります。「それってつまりどういうこと?」と自分に問うようにすると考えやすいです。
④ 抽象化した学びから、「次からこうしてみよう」「もっとこれをやろう」など次にとる具体的な行動を言葉にします。

このようにして、1週間分をやっていきました。

嬉しかった感情から学びを得るとしたら?
→それはつまりどういうこと?の順に思考を深めていきます。
人から言われた言葉がそのまま気づきになることも多いです。
そこから更に、他にも当てはまることがあるかな?と問いを重ねていきます。

この実演、思考の道筋のシェアは、ストックに書かれた気づきをシェアしてもらうよりも予想以上に気づくことが多く、自分自身のふりかえりにもかなり参考になりました。

気づいたことを手元にメモをとっていましたが、こんな内容でした。

●思い起こされる経験や出来事の多くが「よかった!」「うれしい!」「タメになる!」など感情が起点になっている。
自分にとっての大事なものがあるときは、まず感情が動くということかも。
●成長につながるふりかえりは、「それってつまりどういうこと?」までを考える。
●楽しくふりかえりをする。反省や問題点ばかりをフォーカスしない。
●ストックに気づきを書くときには、抽象化した気づきのみを書くのではなく、何からどう学んだか、経験学習のステップに沿って書くことで後で読み返したときに新たな発見が得られやすい。(以下)
 →どんなことからどう感じてorどうなって(経験)
 →こんな気づきや学びがあった(省察〜抽象化)
 →これをやろうor意識しよう(実践)

これまで、学びと感情とは違う次元のもの、ふりかえりとは論理的・客観的に物事を考える少し難しいもの、などのように捉えていましたが、どちらも自分自身の内面と結びつけてこそ、より有意義になるものだと捉え直す機会になりました。
気持ちがポジティブになったときの主観はとくに大事にしようと思った気づきでした。

「ふりかえり」や「ストック」を成長につなげるには?

イベントの途中、ご参加者さまからこんな質問があがりました。

「より学びや成長につなげるには、ふりかえりしたことをどんなふうにストックに書けばいいですか?」

(すばらしいご質問ありがとうございます…!!😭)

冒頭で紹介した「経験学習モデルの4つのステップで出来事や経験を深堀りしていく」ということがポイントの1つ目となります。

2つ目のポイントは「Stockrのストックに書き込むときの内容(≒文字量)。」
気づきだけをピックアップして名言のように抽象的・簡潔にしすぎてしまうと、後で読み返したときに具体的なイメージができなくなってしまいます。
上の個人メモにも記していますが、理想的な文字量は経験学習モデルの4つのステップを順に書いていくくらいの量です。

 →どんなことからどう感じてorどうなって(経験)
 →こんな気づきや学びがあった(省察〜抽象化)
 →これをやろうor意識しよう(実践)

これくらいの文字量があると、書いたときのシーンや、どんなときにどんなことを考えたかをある程度思い出すことができます。
と同時に時間は経過しているため、出来事を客観的な視点で改めて見つめることができ、新しい見方の発見につながります。

ふりかえりを「楽しく、続ける」コツは?

もう1つ、とても印象的な質問をいただきました。

「楽しく、ふりかえりを続けるコツはありますか?」

(こちらもすばらしいご質問…!!😭)

このご質問に富田はこう回答しました。

「笑顔でやってみることです」

(シンプル…!😳)

ふりかえりがどんなに有益だと言われても、もし辛く苦しいものなら続けられません。
反面ふりかえりは何も意識せずにやると、良かったことやうまくできたことよりも、問題点や反省点がたくさん上がる傾向があります。
現状を承認するより改善点ばかりに意識が向くと、だんだん辛くなってきます。

「笑顔でふりかえりをやる」ことは、何より気持ちをポジティブに維持し、良かったことにフォーカスしやすくなり、改善ではなく自分自身を承認する意識が生まれます。
「ふりかえり=ポジティブになれるもの、自己承認につながるもの」となれば、忙しい毎日の中にもなくてはならないものになるはずです。
ぜひ今日から、ふりかえりは笑顔でやりましょう😁

おわりに

イベントではその後、経験学習の理論を学んでから、実際に個人でふりかえりをやってみるワークタイムと、数人で感想や気づきを共有し合うシェアタイムがありました。

今回はブレイクアウトルーム1部屋4~5人ずつで分かれ、1人あたり1分くらいのシェア時間だったため、話し足りずにちょっと消化不良になってしまったかもしれません。
毎回シェアタイムが良かったというコメントをいただくので、次回はしっかり時間確保したいと思います!

今回のメインテーマ「ほかの人のふりかえりを見てみる」、企画段階では懸念もありましたが、個人の目線ではなかなか得るものがありましたし、アンケートでもとても好評をいただく結果となりました。

身近な人の経験談や人から聞いたひと言など、共感や対話を通しての学びは、座学での学び以上に意識を変える効果があるのかもしれません。
このことから、シェアタイムはもっともっと有効な時間にできそう、していきたい!という次回のチャレンジができました。

「経験からこんなふうに考えていったら、自分についての理解が深まった」
「こんな問いかけをしてみたら、気づきを抽象化できた」
「この出来事からもっと深掘っていきたいけど、どう考えたらいいかな?」

こんなシェアができるようなワークタイムとシェアタイムを企画していきたいと思います。
次回のイベントにも、多くの方のご参加お待ちしております!

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再発見でピックアップされたストックをどのように深掘りしていくかについてはこちらの記事で紹介しています。

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(Stockrシリーズは013.からの全4回で配信予定です)


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