見出し画像

言葉がもたらしてくれるもの

晴れているけれど風が冷たい一日。
本当は日中、長女の自転車の練習をするつもりだったけど家にいることにする。

午前中は、長男&長女を散髪に連れていく。
長男は癖っ毛で、1ヶ月も経つと羊みたいに髪がふわふわになる。長女は直毛で、髪質が細くてよく絡まりやすい。
同じきょうだいなのに全然違う。

ふたりともサッパリして一安心。
少しだけ買い物もする。
子供たちを連れて買い物に行くと、いろんなことに気をとられてたいてい何かを買い忘れてしまう。今日もあとになって忘れたものに気づいた。
(来週遠足があるから、その材料を買うつもりだったのだ。保育園の最後の遠足)

小学校になると遠足も少なくなるし、キャラ弁を作る機会もなくなっていくんだろうな…
(毎年なんとかキャラ弁を作ってる。お弁当箱が小さいから、おかずの容量に苦労しながら)
持っていくお菓子も来週買わないと。

こんなに寒いのに長男は遊びにいく。
午後からは少しだけ読書の時間がとれた。
読もうと思って、手をつけていなかった本。




大まかなあらすじは知っていたけど、想像以上に理知的な言葉の集積でできていて、再読したくなる本だった。
言葉とAI、建築について、あらゆる角度から分析するような。
日常的に用いるさまざまな言葉を再考したくなる。一回読んだだけで、この本について語るのは早いかもしれないとも思う。

引用したい言葉もたくさんあって、心のメモに貼りつける。
最初に強く胸をとらえたのは、この一文。


AIには己の弱さに向き合う強さがない。無傷で言葉を盗むことに慣れきって、その無知を疑いもせず恥じもしない。

『東京都同情塔』より


AIに言及した台詞もたくさん出てきて、そのどれもが現実を反映した向こう側を見せてくれるようだった。

終盤、主人公の建築家は無事に東京都同情塔を完成させる。
刑務所とは思えない、(刑務所とも呼ばれない)とても美しく高い塔。
その最上階にライブラリー(図書館)がある、というのにとても惹かれた。
「地上の言葉を忘れないように」最上階につくられた図書館。
美しい建造物には力があるんだと思う。
それも普段から思うこと。

(そういえば高知県に「雲の上の図書館」と呼ばれる場所があって、遠いけどいつか行ってみたい…なんてことも思いだす)

言葉の捉え方ひとつで、世界は簡単に変わってしまう。変換される、と言ってもいい。


今月は毎週土曜日がお休みで、そのたびに読書できるから嬉しい。
ほんの数時間でも本を読めるのは貴重だ。

AIと建築、言葉について。
これからも変わる日々について、考えつづけていきたいと思う。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?