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疑念と行動

ほぼほぼ腰痛が治ったのでそろそろ塗り絵を再開したいと思いつつ、ゲームと読書で『好き』を満喫する日々。

本はそれほど読む方ではないと思うのですが、好きすぎて何度も読んでいる本があります。

『眠れなくなる宇宙のはなし』

読んでも眠れますので
ご安心を

私が持っているのは10年前に発行された文庫版(買ったのは4年前)なのですが、6年前に改訂版が出ていてそちらも気になるところ。

この本を読んで思ったのは、どんな時代でも「本当にこれでいいのか?」とあたり前のように語り継がれてきたことや信じてきたことに疑問を持ち行動を起こせる人の偉大さ

☆☆☆☆☆☆☆

古代では、宇宙は神様の創造物だと思われていたので、何か不可思議なことが起きても「神様がお造りになられたから」で辻褄合わせが出来てしまう。
そして、創世神話は地域性が強く、宇宙観も様々。

トグロを巻いた巨大な蛇の上に巨大な亀がいて、亀の甲羅の上には巨大な3頭?4頭?の象が半球状の大地を支え、その大地には須弥山(しゅみせん)と呼ばれる高山がそびえ立ち、その山の周囲を太陽や月や数多の星が回っているとされたインド神話。

混沌(カオス)から巨人が生まれ、陽と陰が上下に分かれて天と地になり、巨人の成長とともに天を高く地を押し下げて世界が広がり、巨人が死にその死体から万物が生まれたとされる中国神話。

原初の水から原初の神が生まれ、原初の神から大気の男神と湿気の女神が生まれ、この2人から天空の神と大地の神が生まれ、大気の神が腕を伸ばして天空と大地を引き離し、天空の神が大地から引き離されて空を覆い、毎朝太陽を吐き出し、毎夕太陽を飲み込むとされたエジプト神話。

などなど。
個人的には、インド神話が意味わからなくて好きです(どれも意味わからないか笑)。
大地を象が支えているというのはインドらしくてわかる気がするけど、なぜ亀の上?なぜ大蛇の上?

まあそれはいいとして(笑)、だんだん乗り物も発達し、海上交易がおこなわれるようになり、異国へ行くようになった古代ギリシャの人達は各地で神話の内容が全く違うことを知ります。

「どの神話も疑わしいみたいだ。いったい本当のことは、究極の真実は、何なのだろう」
 そうして生まれたのが、神話に頼らず、人間の頭で理解できる合理的な思考を積み重ねて真実を探ろうとする自然哲学だったんです。

いや〜もう、古代ギリシャの人グッジョブじゃないですか?
古代ギリシャの人達が疑念を持ってくれたことに感謝なのです。

☆☆☆☆☆☆☆

話が少々変わりますが、職場で上司から「相手に敬意を払い、自分の言動に疑念を持って仕事をするように」と言われてまして、とてもいい言葉をいただいたなと思っているのです。

私は保守的というか、面倒くさがりというか、「今までこれで問題なかったんだから、今後もこのままでいいじゃ〜ん」とか思ってしまうのですが(笑)、それでは成長しないということもわかっていまして。

仕事に限らず、「このままでも問題はないけど、もっと良い方法もあるのでは?」と常に模索していきたいと思うのです。



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