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Examination

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19歳の頃に書いてた小説を書き直していきます。長編。 昔書いたやつ https://www.alphapolis.co.jp/novel/241296953/606109821
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【小説】Examination 一章③

【小説】Examination 一章③

これを書き直してる

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1-10

 ユニットバスではなく在来工法の、どこか懐かしい内装の風呂をお借りしたあと、脱衣所に出ると、着替えが置いてあった。コンビニの袋に入った男物のパンツと、「羽生」とタグに書かれた学校のジャージが上下だ。もちろんパンツは新品だ。もし使用済みだったら、俺は色々と壊れる。

 迷ったよ。とても迷った。しかし、元々俺が着ていた服は目の前の洗濯機の中でぐるぐると回っ

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Examination 一章 ②【オリジナル長編小説】

Examination 一章 ②【オリジナル長編小説】

これを書き直してる

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1-6

 朗報と言えば朗報かもしれない。生まれて初めて、女子と連絡先を交換した。
 メッセージアプリで一番最初に送られてきたのは、ソフトクリーム状の排泄物のスタンプだったが。それでもちょっと嬉しい。

 そして翌日、休日、朝8時。
 俺は再び、羽生さんの家を訪ねた。学校は休みなので、今日は私服だ。恐らく家事をやらされる........というか、家事をやらせて欲し

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Examination 1章【オリジナル長編小説】

これを書き直してる↓↓↓

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1-1

 子猫とは、あの後すぐ別れた。助けてもらった礼に、最強可愛い大国家の太陽として君臨してやりたい気持ちは山々だが、しばらくは野良として人生をエンジョイしたいとのこと。

 去り際に「困った時はいつでもオレを呼べ!」と、小さい体で頼もしいセリフを残して、子猫は颯爽と姿を消した。

 そして俺は羽生さんについて行き、彼女の自宅に来た。意外と近所。俺

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Examination 序章2【オリジナル長編小説】

Examination 序章2【オリジナル長編小説】

19の時に書いたこれを書き直してるんだよ↓

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序章4

 常日頃からこういった存在が見えているということは、もちろん慣れてはいる。

 しかし勘違いしないでほしい、慣れと恐怖は別物だ。1ミリも友好的な態度を感じない上、こちらをバラバラに切り刻まん勢いの殺気を放っているような、そんな危険な奴は怖い。生きてる人間だとしても同じだ。

 奴はどれほどの間、小山の周りをグルグルと回ってい

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Examination 序章【オリジナル長編小説】

Examination 序章【オリジナル長編小説】

月一で3ページ分上げれたらいいなぁって思ってる位には遅筆。

あらすじ幽霊や妖怪が見える少年・大国孝次郎くんは、ある日妖怪に襲われそうになった所をクラスメイトの羽生飛鳥さんに助けられる。
彼女は妖怪、幽霊、神や仏、呪いなど、人ならざる存在や超常現象が絡んでいる問題を解決する、「オカルト専門の便利屋」のような稼業をしているという。
孝次郎くんはなし崩し的に彼女を手伝うことになった。

序章1

 や

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