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「ブレット・トレイン」感想。

こんにちは、雲州はとむです。9月1日は猛烈な湿度の残暑でしたが、ファーストデイだったので、公開初日の「特花丸刀剣乱舞・華の巻」と「ブレット・トレイン」をハシゴしました。もしかしたら公式映画会社も、そういう客層を狙っていたのかな? 夏休み作品としての時期を外しているので……。


「ブレット・トレイン(以下ブレトレ)」の感想になります。ネタバレがあるので、ご注意を。



ほ、星二つかな……。(個人の感想)


まあ、最初から「ブラピへのお布施か〜、ファーストデイの¥1200なら良いかな」と観に行ったのでそんなに失望感はなかったんですけど、正直「シン・ウルトラマン」「マーヴェリック」「ONE PIECE FILM RED」に続いて自分の中の評価が下になった映画続きになってしまい、ちょっと寂しかったです。


キャスト豪華な、バトルコメディ。


舞台は「キル・ビル」や「ウルヴァリンSAMURAI」と同じく「ハリウッド思考な東京や京都」なので、告知の時から知る通り、舞台になっている新幹線も「なんちゃって新幹線」になっているんですね。やっぱり西欧の人の思い描く東京って、「攻殻機動隊」にも描写されてる「香港とハノイを足して割った街」イメージがそんなに強いのかしら?


ヤクザ、殺し屋、ほぼ中国建築に近い和風の建物、日本刀でのチャンバラなど、これでもかと「ハリウッドが描く東京、京都」が出てきます。違和感バリバリの新幹線の中でも、「ハワイファイブオー」で、長く検死官マックスを演じたマシ・オカが車掌役で登場。元気そうで良かった。


真田広之が大活躍の後半は、耳に残るくらい「fate(運命)」という言葉が乱発されて、観ている私は「……もしかして、監督ってゲーム『fate/zero』が好きなの?」「『fate/staynight unlimited blade works』『Heavens feel』が好きなの??」「それともfate FGOが好きなの???」とか、「fate」と発音されるごとに脳内でツッコミ。おそらく監督は全部プレイしているはず。


脇役達が多過ぎる?




冒頭は、真田広之さん演じる日系父と息子、そして孫のシーン。ここがちょっと意外で「うん? もしかしたら人情ストーリーがメインの物語なのか?」と思いきや、そうでもなく。後々の伏線には大きく関わってきますが、とにかく登場人物がたくさんいる過ぎるせいで、各自の環境背景が所々に回想で挿入されまくり。

そのせいか、かなり目まぐるしい映画に感じます。元気な時だから拾えていたけど、これは集中していないと大切な伏線張りを見逃す可能性が大きいです。トイレにはまず行かれない。

真田広之さんは「里見八犬伝」「カムイの剣」と、角川映画最高潮の頃から大好きなので、師匠である千葉真一さん亡き後に彼がこういう「サムライ・マスター」を演じる姿には自分の年齢を痛感しました。

いやはや、とにかくキャラクターが本当に多くて入れ替わりするので、感情移入できないと冷めちゃうんですよね。私はロシア親子達はほぼスルー状態。好きになれなかった……。


アメリカン・コミックを思わせる音楽。


「もしかしたら、サントラが気に入って購入する人も多いかもしれない……」と感じる音楽もあります。日本の懐かしい演歌や「上を向いて歩こう」が場面に合わせて流れ、監督のこだわりが覗くし。きっとブラピと二人して「あの日本映画、良かったよね〜」とか笑い合いつつ編集作業をしたんだろうなと。

バトルシーンが多いので、大半はロック調。快調なリズムなので好きな人にはツボるんじゃないでしょうか。


とにかく流血! 血飛沫飛びまくり!


残酷な場面をあえてコミカルに過剰表現していると思われる流血場面が、とにかく半端ない! 観ながら「これって、成人指定あったかな」とぼんやり考えていたけど、途中でアホらしくなって思考停止。


ブラッド・ピットがアンジョリーナ・ジョリーと再婚して、たくさんの養子や実子に囲まれて生活していた時に出演した「アクターズ・スタジオインタビュー」、あれは10年前かなあ。昔から大好きな番組で、時々NHK BSにて放送される時があるんですけど、当時のブラピがこう答えていまして。



「うちの子供達が好きな映画? ナウシカ、ラピュタ、チヒロ、ハウル……。そんな感じだよ。何回も繰り返して観てる。僕の作品なんか多分観たことないんじゃない?」


そう苦笑トークを語っていたので、「もしや、今回のブラトレを子供に見せたかったのか?」と思いきや、それは無いだろうなあと。とにかく血飛沫だけでも凄まじいシーンが連発(笑) ああなると完全にギャグ。


ブラピ演じる主役の「レディバグ(天道虫)」は不運な殺し屋として登場するけど、観ているうちに「そんなに不運続きでもないな」と思えてきます。何よりあの滅茶苦茶ラストに生き残る時点で、充分なラッキーマンなのでは。

彼よりも刺客として、ほんの少ししか顔出しのない「ホーネット(蜂)」がなんだか気の毒でした。女優さん、出番は少しだけどブラピ映画だしゲスト的に出演を受けたのかなあ。彼女がずっと着ていた着ぐるみキャラクターも、あからさまに東京五輪のあのピンクの子。



せっかく公募して作ったのに表舞台にはほとんど立てず、おまけに今現在、東京五輪に不正な招致疑惑がかかり、億のお金が裏で動かされていた報道が流れていますよね。そういう汚らしい面も利用しているようで、監督や脚本のこだわりを見せられた気がします。


「ロスト・シティ」との仲良し提携。



映画の大詰めで一気に伏線が解明されるんですけど、チャニング・テイタムとサンドラ・ブロックが突然登場して驚きました。こういう事情だったんですね。ブラピが代わりに、お礼として「ザ・ロストシティ」に無料出演しているとのことで、今年はブラピを国内で二回観られるようです。

そうそう、マドンナが一度に五個購入したTOTOのウォシュレットトイレについても、その存在に感動した欧米人のこだわり場面があります。私はウォシュレットが無いと生きていけない人間なので、共感しつつ。


映画館の中ではさすがにブラピの初日作品とあって大きな箱上映でしたが、平日の夕方終業前とあってガラガラ。ゆっくり観られたけど、今回も「マーヴェリック」と同じく、エンドロールが終わる前に席を立ちました。

私にはあんまりツボらなかった映画だけど、新幹線レッドカーペットや高輪高野山別院でのお祓いイベントなど、ニュースで見られて楽しかったです。

そしてまたこれからも、ハリウッドと日本のエンターテイメントが手を取り合って作品を生み出せたら良いなあ。




アーロン・テイラー=ジョンソンが素敵!!


この映画の中でダントツに好きなのが「タンジェリン」だったので、アーロン・テイラー=ジョンソンの他作品を観てみようと思います! やっぱり私は英国人俳優に弱いんだなと再認識……。





総括。


色々書き上げましたが、結局私がブラッド・ピットに期待するのは「ジョー・ブラックをよろしく」や「インタビュー・ウィズ・バンパイア」「マネーボール」、やっちゃっても「オーシャンズ11シリーズ」「WORLD WAR Z」なんですね。(ここの辺りはBlu-rayを持ってます)

きっと、「ファイトクラブ」のブラピが大好きな人には、大きい映画だったんじゃないでしょうか。



うちの話になってしまいますが、私の亡くなった父や叔父が、ブラピのことをとても大好きで……、ファンだったんです。多分二人の中で、ブラッド・ピットはオマー・シャリフやサー・アレック・ギネスと同列の俳優だったと思う。

二人とも、ブラピがアンジョリーナ・ジョリーと再婚したこともその破局も、ジブリの作品を子供達と観ているとも知らずに亡くなったので。この映画の感想も聞いてみたかった。


何はともあれ、アンジーとの泥沼訴訟離婚や発展途上国の支援問題トラブルなど抱えていた彼が、元気に映画作りを続けてくれて嬉しいです。次はもう少し大人しめの映画で会いたい。



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