見出し画像

ハッピー映画に気付かされた恐怖の世代交代

涼しい雨降りのお盆休みでしたね。こんなに涼しい八月は軽井沢に遊びに行っていた頃以来です。昨日は早く起きてステーキを焼き金魚鉢を掃除して、炊事場を除菌してから「せっかく契約してんだし、アマプラでも観るか〜」とiMacを起動。

何年振りかに見返したキャサリン・ゼタ・ジョーンズ主演「幸せのレシピ」。これはドイツ映画「マーサの幸せレシピ」↓のハリウッド版なんですが、元ネタと比較するとかなりライトで明るいラブロマンス映画になっています。正直、ドイツ版を好きな私には少しだけ物足らなかった……。

画像1

↓キャサリンの相手役、アーロン・エッカートの吹き替えは津田健次郎だったのを忘れてたんですけど、最近すっかりアーロン見ないなあ……。「コア」「ダークナイト」では井上和彦の吹き替えが冴えまくって、この当時は人気急上昇してたのに。私も彼の、この甘やかなビジュアルは好きなんです。シェルティコリーみたいで。

画像2

「幸せのレシピ」公開が2005年。1997年にイタリアンレストランを舞台にした「リストランテの夜」の大ヒットを先駆けに、日本のドラマもシェフ物が次々製作されました。津田健次郎の吹き替え聞いたのは「幸せのレシピ」が初めてだったと思います。テニプリ」乾と「遊戯王」海馬社長しか知らなかったので驚いた記憶が。

画像3

ヒロインのケイトは独身の一流シェフ。仲良しだった姉を突然交通事故で亡くし、同乗していたまだ幼い姪ゾーイを育てることに。完璧主義者の一流シェフゆえに朝から鱒のムニエルや鴨のローストを食卓に並べてしまうが、子供の口にはとても合わず食事を拒否されてしまう。これは子供がいないからどうこうではなく、想像力や思い出が足らないんだろうなあ。

画像9

ゾーイ役はナイト・シャマラン監督作品「サイン」でも演技達者だったアビゲイル・ブレスリン、現在は25歳。ナタリー・ポートマンやキルスティン・ダンストの姿で痛感させられますが、子役の結婚などには自分の加齢を突きつけられますな。

韓国のリメイク版は観てないけど、ヨーロッパやインドで作られた作品がハリウッド版になるとどうしてパンチが弱くなるんだろう。画像や美術は映えて見やすいんだけど、正直ハートの奥にこない。オスカー級の俳優と監督が揃っているしみんな上手いのに。特に米国焼き直しは主演も舞台もザ・ゴージャスになってしまう……。キャサリン・ゼタ・ジョーンズが綺麗過ぎるんですよね〜。 

この人、最近見ないなと思った時には世代交代。

そして本筋はここから。皆さんはNetflix先行配信だった「テネット」をご覧になりましたでしょうか?先に述べたエッカートも出演した「バットマン・ダークナイト」「ビギンズ」「ライジング」、他には「ダンケルク」を生み出したクリストファー・ノーラン監督の最新作です。↓まさに今、「時代の人」ですね。

画像5

渡辺謙とジョセフ・ゴードン=レヴィットがハリウッドで頭角を表した「インセプション」から、私も大注目していたノーラン監督。彼がお得意とする「時間逆行」をアイテムに、プロフェッショナルな工作員達が超難易度ミッションを遂行するストーリーなのですが、↓主人公のこの青年……誰か分かります?

画像4

↑デンゼルの息子、ジョンデヴィッド・ワシントン!

長く色々映画や海外ドラマを見続けて「新人の顔が分からない」新鮮さを久し振りに味わいましたが、これにはかなり驚かされました。だってあんまりお父さんに似てないんだもん……。

画像6

↑デンゼル・ワシントンは私にとって特別な俳優で、「マルコムX」にてアカデミー賞主演男優賞を取って以来、彼の出演映画は全て観てきました。「人生の師匠として尊敬する人」ですね。ハリウッドでは年下の演者に大きな影響を与え続けているし、個人的に大好きな作品も多い。最近は監督業にも手を伸ばしていて、まさに順風満帆な映画人と言っても過言ではありません。その息子さんがノーラン作品の主人公とは、私も加齢するはずです……。

画像8

令和のハリウッドは、世代交代の嵐!

親の介護や自宅の問題など山積みだったこの三年間、NetflixやHuluが様々な配信を始めても観る余裕がなく、この自粛生活でやっと楽しめるように。しかし気が付けばこのワシントン親子の入れ替わりや、クリント・イーストウッドの息子スコット、アーノルド・シュワルツネッガーの息子パトリックなどが話題作に次々と出演。また父親とは違う独自路線を作り上げていて驚かされました。

画像7

ほんの数年、海外の映画やTVドラマから離れていだけでこんなにも若いスターが台頭したのは、脅威でありつつ喜ばしいことです。しかしながら、一時期はアカデミー賞レッドカーペットを歩いていた馴染みの顔がいつの間か消えていて、フレッシュな新世代が登場し堅実にキャリアを重ねている状況は、少しだけ恐ろしかったなあ……。やはり芸能界って流動が激しい場所なんですね。

画像10

いつまでもいると思うな、好みの演者。

「アーロン・エッカート、最近全然見ないな。んん?伝説にもなったアバターの主役サム・ワーシントンも……」そんな振り返りから、ハリウッドの激動世代交代を振り返ってみました。好きな俳優やアーティストも、ずっと活動しているとは限らないんですよね。ちょろっとだけ気になった方を検索してみると、知らないうちに結婚離婚していたり、中には逮捕されてる人も。

だってビックリしますよ、大好きな人の子供がいつの間にかスターダムに上り詰めていたら。なんだかチコちゃんに「ボ〜ッと生きてんじゃねぇよ!」って、横っ面引っ叩かれたような感覚がしましたもん。デンゼルにしろアーノルドにしろ、妻子がいるのは当然知ってたけどこんなに成長株とは想像していませんでした。

せっかくジョンデイヴィッド・ワシントンにも少し触れたので、次回は彼のブレイク映画「テネット」を紹介したいと思います。BS放送がこの自宅生活中の夏休みに、たくさん色々な映画をノーカット放送してくれて嬉しいな。





この記事が参加している募集

#雨の日をたのしく

15,485件

#映画感想文

65,899件

マダム、ムッシュ、貧しい哀れなガンダムオタクにお恵みを……。