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思春期

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2021年7月の記事一覧

コーピングスキル(対処能力)

コーピングスキル(対処能力)

最近の若いもんは「最近の若いもんは・・・」と言いだすと、年をとった証拠だといわれるが・・・1つ言ってみたい。

最近 若い人の人との付き合いでのコーピングスキル(対処能力)の低さや、バリエーション(選択肢)のなさを感じることが多い。

人との付き合いでトラブルが起こった時に、自分が持っているコーピングスキルを駆使して処理をしていく。

ある程度の年齢以上の人は「こうしたらいいと頭では分かっているけ

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毒親という言葉の力

毒親という言葉の力

最近 毒親という言葉が知られるようになってきている。

毒親とは、過干渉や暴言・暴力などで、子どもを思い通りに支配したり、自分を優先して子どもを構わなかったりする「毒になる親」のことを言う。
NHKクローズアップ現代より

この毒親から回復し、自分の人生を取り戻した人の話である。

母からの虐待を受け続けてきた人が回復する様を描いたものであり、苦労や辛さがしっかりと描かれている。やや深刻過ぎて当事

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色々な抑うつ状態と治療方法

色々な抑うつ状態と治療方法

統計的な数値で言えばうつ病は確実に増加している。ただ正確に診断されている人は多くないように思える。

うつ病とうつ状態は異なるストレス・変化に対して、本人の適応能力・処理能力、生活上の癖などから上手に処理できないとき、気持ちの沈みなどの抑うつ状態を呈することはよくある。

しかし 抑うつ状態=うつ病 ではない。

・ストレスや変化の影響が大きい 適応障害

・本人の適応能力・処理能力や生活上の癖の

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主治医と上手く付き合う方法

主治医と上手く付き合う方法

主治医と上手く付き合うことは、治療を円滑に進め、毎回の診察を気持よく受けるため大切である。

それにはちょっとしたコツがある。

話は5分程度に短くまとめる伝えたいことがある程度あるときには、メモを利用したほうが良い。メモをダラダラと読み上げてはいけない。要点を箇条書きにしておき渡すほうが良い。

「字が汚いから」と読み上げる人がいるものの、少なくとも私は”汚い字”を見るより、感情のこもっていない

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医師と教師の視点の違い

医師と教師の視点の違い

中学生や高校生にとって教師というのは非常に大きい存在である。しかし精神科治療において教師は必ずしも良き理解者ではない。

神経が過敏になり現実と非現実の境界が不明瞭になり、時に幻聴や妄想などが出る状態のことを精神病状態という。統合失調症では良く見られるものの、若い人ではストレスがかかった時に一時的になることも良くある。かなり前から精神病状態で、本人が「病院に行ったほうがいいのかもしれない」と思って

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なんでもかんでも発達障害に見えるとき

なんでもかんでも発達障害に見えるとき

1つの疾患についてある程度知ると、何でもかんでも、その疾患に見えるときがある。

精神科医には良くある、「はやり」現象である。

画像:ネタミエ・タイムズ 面白画像 より

若い女性に見えていたもののが、老婆という見え方を一度自覚しまうと、老婆にしか見えなくなる現象に似ている。

若い女性に見ようと思っても、見えなくなってしまったのは、自分の老化も影響しているかもしれない。この「はやり」は、確証バ

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