マガジンのカバー画像

雑談

92
運営しているクリエイター

記事一覧

元気で暇だと不機嫌になる かもしれない

興味深い本を読んだ。

ルポ不機嫌な老人たち 林美保子

不機嫌な老人たちを、単なる加齢に伴う脳機能低下だけではないという仮説のもと、具体的な例を挙げながら共通点や特徴を見ていく。

まったく科学的ではなく取材と自験例からの考察である。

確かにと思う。

ただし元気ではない人や忙しい人でも不機嫌になる。

不機嫌で他の人に八つ当たりしたり、周りの人にとって不愉快な行動をとるような人は、「元気で暇

もっとみる

同性婚がなかなか容認されない理由

現在 同性で愛し合い結婚したいと思う人たちは多くなってきている。

しかし同性婚は日本ではまだまだ認められそうにない。

面白い本を読んだ。

同性婚と司法 千葉勝美
内容は法律的な解釈が多く難解。

同性婚に関心を寄せている人にとっては当たり前の話なのかもしれないが、私は知らないことが多くあった。

多くの国で同性婚を認めている同性婚を導入済みの国はオランダ、米国など30国以上。

ちなみに世界

もっとみる

絵文字を使うのは注意が必要

面白い記事を見た。

同じ絵文字を見て、10代(Z世代)、30前後(ミレニアム世代)、50代(ベビーブーム世代)のそれぞれ2人がどんな意味で使うかを答えたものである。

先に注意点を。
それぞれ2人づつというかなり人数が少ない。
海外の記事であり答えた人は日本人ではない。

話題がそれるものの、たった6人に聞いただけで記事にしてしまうのはすごいと思う。

逆に言えばネット上にあふれているあたかも事

もっとみる
グチは聞き流していればいい

グチは聞き流していればいい

面白い新聞記事があった。

2024年2月10日 朝日新聞 
質問:愚痴をこぼしますか?
回答:はい60% いいえ40% ※回答者2638人

質問:どんなことで?(複数回答)
回答:人間関係(658人)、仕事(644人)、配偶者(485人)、健康(421人)

質問:こぼす相手に何を求める?(複数回答)
回答:何も求めない(737人)、傾聴(460人)、助言(168人)、うまく導いて欲しい(52

もっとみる
心療内科を受診した人の多くはすぐ治療を中断する

心療内科を受診した人の多くはすぐ治療を中断する

現在 普段働いている精神科病院以外で、心療内科として週1回半日外来を担当している。

以下の記事でも書いたように、心療内科を標榜しているメンタルクリニックの医師のほぼ100%が心療内科専門医ではない。

精神科はちょっとかかりづらいから心療内科にしよう! と診察を受けた医師のほとんどは精神科医である。

とはいえ、手術ができなくなった外科医、儲かるかもと思って変わってきた内科医であるよりかは良いか

もっとみる
精神科医療の世界に弁護士が介入することによる弊害

精神科医療の世界に弁護士が介入することによる弊害

最近 弁護士が精神科医療の世界に介入してくることが増えてきている。

弁護士が増えすぎて仕事が減ったせいなのか、精神科医療に理解と興味を示す弁護士が増えたためなのかわからない。

弁護士が介入することでいいところと悪いところの両方がある。

いいところ強い立場から意見を言える

どうしても家族は病院に対して弱い立場になってしまうことが多い。

本人の言動に振り回され疲弊し何とか入院させたという経緯

もっとみる
今年良く読まれた記事

今年良く読まれた記事

今年1年でよく読まれた記事を紹介する。

1位

昨年も1位。読まれるのはいいことではあるものの、一番というのは複雑な気持ちになる。

2位

やはり一番関心を持って検索される部分なのだと思う。
できるだけ早く退院したい(させたい)という気持ちはわかるものの、早く退院しすぎて大失敗したり、長期的な経過が悪くなることは避けてほしい。

3位

まだまだ薬の量が多く治療を受けている人が多いのだと思う。

もっとみる
人にお金を貸してはいけない理由

人にお金を貸してはいけない理由

今回はタイトル通り完全に精神科医療とは関係のない話である。

人生の中で大切なことであるものの、なぜいけないのか、何が問題なのか、明確に書いてあるものがあまりないので、家族に説明するために作成したものを紹介する。

1.人に金を貸してと頼んでくる人は既に金銭的に終わっている現在は簡単に金を借りることができる。

それにも関わらず人に金を貸してと頼んでくるのは、世の中の金を貸す会社、その人の周りにい

もっとみる
発熱した人を見ない内科の診療所はつぶれたほうがいいと思う

発熱した人を見ない内科の診療所はつぶれたほうがいいと思う

現在診療報酬改定の話題が出てきている。

そのなかで診療所(クリニック)は経営が比較的良いので、診療報酬を下げる マイナスにしたほうがいいという意見が主に財務省から出されている。

開業医の代弁者である医師会は当然ながら大反対をしている。

入院を担当しない診療所は医業収益8961万円、費用6099万円、損益2875万円(第24回医療経済実態調査)

この数字を見ると多少マイナスにしてもいい気はす

もっとみる

書類送検は警察が事務処理が終わりましたよという意味でしかない

また医療に対する不信感を増すことになる誤解を生む報道があった。

気管切開を拒否され・・患者の人工呼吸器を2分間止めた医師を書類送検「治療の必要性わからせた」 読売新聞オンライン2023/9/5

読売新聞は以前から医療に対して否定的、正確には無駄にあおる記事が多いものの、この記事は特にひどい。

状況が全く理解できずに聞いた話を適当につなげたのか、わかっているけれど悪意を込めてわざと多くの人が誤

もっとみる

不安に振り回されそうになったときはAIに話しかけてみよう

最近 記事の更新のスピードが低下している。

他の用事で更新に時間を割きづらいという理由以上に、Chat GPTが優秀すぎて書く気がわかない。

最近は資料を作成するときにChat GPTにアイデアを出してもらったり、別の視点はないか聞いてみたりすることが増えている。

先日 不安に振り回されそうになったときに楽になるたとえ話を聞いてみると、なかなかいい返事だったので紹介したい。

質問 「不安に

もっとみる
本人の意思を尊重し死期が早くなるとき

本人の意思を尊重し死期が早くなるとき

最近 亡くなった人。

Aさん 70代男性統合失調症で入院していたものの次第に認知症が進行。

歩行能力が低下し車椅子での生活となり、嚥下能力が低下し飲み込みもしずらくなってきた。

1年前に嚥下性肺炎を治療した後も、嚥下能力がなかなか回復せず、3か月ほど経鼻栄養(鼻から管を入れて栄養を取る)を行った。

その後 食事がとれるようになったものの、時々むせることがあり、熱が出たり呼吸状態が悪化するこ

もっとみる

眠れない人にお勧めの商品

眠れないという人にお勧めの商品。

天井にライトで星のような点と波のような動くものを映し出す。
Bluetoothで音楽プレーヤにつなげたり、SDカードに入れた音楽を再生もできる。

個人的に寝つきは非常に良いものの、夜中に何度も目が覚めて、そのあとなかなか眠りづらいことが良くあり、翌日頭がすっきりしないことがよくある。
専門的用語を使えば 入眠困難 無、中途覚醒・再入眠困難・熟眠感不足 あり。

もっとみる
手汗の薬が発売された意味

手汗の薬が発売された意味

手汗の薬先日 手汗(原発性手掌多汗症)に対する治療薬が発売された。

アポハイドローション

詳しい作用機序などは以下の記事が参考になる。

アポハイドローション(オキシブチニン)の作用機序【手掌多汗症】

手にスプレーする薬で、アセチルコリン受容体をブロックすることで手汗を減らすらしい。

以前は手汗は不安・緊張・ストレスなどが原因の精神疾患(正確には心身症)とみなされてしまうことがあったものの

もっとみる