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企業がTikTokをブランディングやマーケティングに活用する方法

謹厳実直(きんげんじっちょく)
→ 慎み深く、真面目で正直な人間。

歳を重ねると、なかなか素直に受け入れるということができなくなるものだ。

いわゆる思考停止をしている状態になる人が増えていく。

これもよく主張していることだが、時代の流れに身を委ねることができないことは決して悪いことではない。

ただ、思考停止するということは、損をすることも多い。

そして、ワクワクするような経験を逃してしまう機会も増える。

SNSはまさに流行り廃りの激しい世界なので、新しいものに関しては全く追わなくなるという人も多い。

そうなると、最近の若者が使っているもので自分には関係のないものだという認識になっていくので、やはり視野が狭くなってしまう可能性が高い。

マーケティングに欠かせない存在のTikTok

私の紹介するSNS関連の記事でここ最近多いのは、やはりTikTokだろう。

その勢いは衰える様子もなく、2021年9月末時点で世界のMAU(月間アクティブユーザ数)が10億人を超えている。

そんなZ世代から圧倒的な支持を集める動画プラットフォームであるTiktokを、企業はどのように有効活用したらいいのか、2022年4月時点での見解を書いていこうと思う。

まず、TikTokは、これまで企業がマーケティングやPRに活用してきたSNSやチャットツールと特徴が大きく異なることを改めて認識したい。

他のSNSやチャットツールとは、Twitter、Facebook、Instagram、LINE、YouTubeなどをイメージしてもらえばいい。

Tiktok以外ののSNSはアカウントをフォローする、検索するなど、ユーザが目的を持ってアカウントや投稿にたどり着く、いわゆる能動的なプラットフォームだ。

一方で、TikTokは勝手にオススメ動画が再生されるため、ユーザ自らが動画を探検索する必要がない受動的なプラットフォームだといえる。

つまり、TikTokを見にくる大半のユーザは、目的がないというか、すきま時間に暇つぶしをしているということだ。

ということは、投稿されたコンテンツの最初にインパクトがあったり、引きがなければ最後まで見てもらえることもなく、トレンドも日々変化するスピード感に必然的になる。

毎日同じものであれば飽きてしまうし、可処分時間の奪い合いは多くのプラットフォームで起きているからである。

では、企業はどのようにTiktokを活用していくべきなのか。

その根本にある考え方は、企業が発信したいことではなく、ユーザに求められていることを意識して企画を練る必要があるということだ。

TikTok(ティックトック)の最大の特徴

TikTok以外のSNSを使っている人、使ったことがある人ならわかると思うが、1つの重要なKPIとして、フォローワー数がある。

一般的に1人でも多くのフォローワーがいた方が拡散力が強いとされる。

それが、TikTokにおいては、フォロワーが0人の新規アカウントでも、必ず再生回数が担保されている。

ここが非常に大きなポイントで、無名な人であってもバズることが他のSNSに比べると圧倒的に多くなるのである。

正式な数字は公表されていないが、200〜300回は動画が再生されるイメージだ。

そして、200〜300回ほど再生されている中で、視聴者の反応が良いとさらに再生回数が伸びていくというアルゴリズムだ。

視聴者の反応がいいという指標は、下記の5つをベースにに、AI(人工知能)が評価しているとされている。

  1. 平均視聴時間

  2. 視聴完了率

  3. いいね数

  4. コメント数

  5. シェア数

この5つの指標の中でも重要なのが、平均視聴時間と視聴完了率だといわれている。

単純に冒頭でユーザの関心を引き付けて離脱を防ぐことができれば、視聴時間が伸びるというわけだ。

それがAIの判断によって高評価とみなされ、再生回数が伸びやすくなるという座組だ。

TikTokが視聴時間を特に重要視するのは、プラットフォームとして、いかにユーザを長く滞在させ続けられるかを求めているからである。

そう、くり返しになるが、可処分時間の奪い合いがあらゆるプラットフォームで起きているからだ。

TikTokの再生回数を伸ばす6つのポイント

1)動画冒頭に力を入れる(1~2秒で離脱させない)

何度もくり返し書いているが、まずは動画の冒頭が重要だ。

タイトルを入れる、音声読み上げ機能を使う、冒頭にインパクトのあるシーンを使うといった、掴みの部分に力を入れるべきなのである。

現行のTikTokの仕様では、スクロールすればすぐに次の動画へ進み再生されるため、目に留まりやすい掴みでなければ、そもそも見てもらえない。

2)動画中盤から終盤で離脱をさせない

次に重要なのが、冒頭の掴みで惹きつけても、中盤や終盤で離脱が多いと視聴時間が伸びにくい。

そこで、3つのポイントに注意した構成を考えたい。

  • 起承転結を意識した構成

  • シンプルに短く編集

  • テロップや音楽にアニメーションを入れる

3)既存視聴者が好むコンテンツを投稿

フォロワーが一定規模ついてくると、視聴数や反応を獲得できるかがより重要になってくる。

つまり、自分にファンがつくということで、ファンサービスが重要になるということだ。

フォロワーが一定数ついた場合は、まずフォロワーを含む既存視聴者に動画が配信される。

そこでの視聴数や反応の程度が、その後の動画のパフォーマンスに影響を与えるというわけだ。

既存視聴者の反応が悪いと再生回数が伸びにくくなるので、既存視聴者が好む動画を投稿していく必要が出てくるのだ。

4)視聴者が多い時間帯に配信

一定数のフォローワーがつくと、インサイトからフォロワーアクティビティが確認できる。

ここから、自分の投稿がどの時間帯に投稿すると視聴されやすいのかということを意識することも重要だ。

フォロワー数が少なくてアクティビティを確認できない場合は、ターゲット層が最もアクセスしそうな時間帯を狙うことは最低限心がけたい。

投稿後に再生回数が伸びない場合であっても、その投稿を削除して別の時間帯で同じ動画を再投稿すると再生回数が伸びることもあるので試行錯誤したいところだ。

5)いいねや保存をしたくなる企画

視聴者の共感を得られやすい動画としての定番が、あるあるネタだ。

誰もが一度は体験したことがある経験を面白おかしく投稿することや、トレンドのエンタメを端的に紹介する、いわゆる紹介系動画は定番の人気コンテンツだ。

また、知識や教養が蓄積できる教育系コンテンツもオススメである。

もう1回見たいとか、他の人にもシェアしたいと思わせる投稿を意識したい。

6)ユーザの行動を促進

診断系やクイズのようなコンテンツは、診断結果や答えを動画内で公開しないという手法もある。

あえて、コメント欄に掲載するという手法も有効だ。

視聴者が診断結果や回答が知りたいと思えば、必然的に視聴時間が伸びるので、結果的に重要指標の平均視聴時間が向上しやすいというわけだ。

まとめ

TikTokについて、少しは役に立つ情報であれば嬉しいが、なぜTikTokを推すのか、個人的にも理由がある。

先日の小学校の春休みのタイミングで、姪と甥に会う機会があったのだが、当たり前のようにTikTokを見ているのである。

TikTok見ようという言葉を発したり、YouTubeとはまた違う見方をしているのが、非常に印象的だった。

こういったデジタルネイティブ世代が大人になっていくわけで、次の時代の消費をしていくわけだから、彼らの思考がどうなっているのか理解できなければ時代に取り残される。

それを非常に強く感じた出来事だったわけだが、もちろん、2022年4月時点ではTikTokということで、次なるプラットフォームも出てくるだろう。

そのときにも、しっかり分析をするだけでなく、自分や自分たちでも実際に使っていきたい。


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植田 振一郎 Twitter

株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。