喜多村悦史

総合社会政策研究所代表 元内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官 終活カウンセラー協会…

喜多村悦史

総合社会政策研究所代表 元内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官 終活カウンセラー協会顧問 過去のブログはこちら https://00m.in/3UpgK

最近の記事

悪質選挙妨害を許容する政党と政治家 「新法制定するまであれらの行為は適法である」???

 先般の衆院補選、東京15区でのつばさの党による悪質な選挙妨害に怒りを感じない者は民主主義信奉者の中に一人もいないだろう。  各政党もなんとかしないといけなしと意見表明している。  しかしどうにもおかしな動きになってしまうようだ。  例えば日本維新の会の音喜多駿政調会長。「国会で早急にこうした行為を取り締まれる法律を超党派で成立させたい」と語った由。気持ちは分からないでもない。警察も検察を動かす根拠法を作ろうというのだ。  だがちょっと待て! 現行法で取り締まれないという判断

    • カトリック教会のLBGTQについての考え

       ひょんなことからカトリック新聞の寄贈を受けることになった。4月28日号に人間の尊厳についてカトリック総本山(バチカン)がどう考えるかの解説が載っていた。勉強のために抜粋してみよう。   新聞は「ジェンダー理論は違いを曖昧にする」と見出しをつけた上で、バチカン教理省が4月8日に定めた宣言文「ディニタス・インフニティ(限りない尊厳)」を紹介している。以下、その関連部分引用しである。 ー (カトリックは)は、人々が「単に本人の性的志向のためだけに投獄されたり、拷問されたり、さら

      • 日本は大国ではなくなった

        「用があってアメリカに行ったが、物価が高いこと。レストランには足がすくみ、持参のインスタントラーメンをすすっていたよ」  自営業の知人が言う。さもありなん。対ドル為替が80円から160円に下がるということは、円の所持者にとっては、日本から出国すれば物価がただちに2倍に転ずることである。  外国人からすればこれは逆。日本に行けば半分のコストで遊べる。それがインバウンド旅行者が増えている理由。 「日本は貧乏な人が行く国」訪日客の素直な見方」という記事を見て考え込む。 https

        • 健康保険証に顔写真がないのはなぜ?マイナカード情報は必ず抜かれる

           わが国は国民皆保険。だれもが健康保険証を持っている。そして受診時には各自が自身の保険証を提示する建前だ。  しかし中には、自分のではなく、他人の保険証を用いる者がいるという。  https://l.smartnews.com/rvvKv  明るみぬになれば行使者は詐欺罪、貸した者はそのほう助罪だが、検挙された事例を知らない。病院側としても明るみならない方がよい。なぜなら医療費を健康保険組合に返し、新たに行使者に治療費を請求するのが面倒くさいし、実効性がないからだ。収入欠損

        悪質選挙妨害を許容する政党と政治家 「新法制定するまであれらの行為は適法である」???

          遺体の野焼き風習を受け入れられるか 葬送儀式は宗派でさまざま

          インド・ガンジス川での火葬の模様を取材した記事が載っていた。(末尾にリンク)  それによるとザッと次のような手順らしい。 1:死者が、体を布で包まれ、竹で作った担架で運ばれてくる(棺は使用されず) 2:「最後のお別れ」のごとく、死者がまとう上半身の布が開けられ、遺族(男ばかり8人)が対面する 3:遺族がお祈りをする。ご遺体は裸。肌がテカテカしている 4:担架ごと、ガンジス川の水に足元を少し浸ける 5:担架、キャンプファイヤーのように薪が組まれた場所へ移動 6:遺族(

          遺体の野焼き風習を受け入れられるか 葬送儀式は宗派でさまざま

          憲法改正やるやる詐欺 自民党は正直者で解党出直しすべき 憲法記念日に思う

           嘘つきは泥棒の始まり。  嘘をついてはいけない。日本人では当然だが、この常識が通用しない部分社会がある。それが政界。 「わが党は日本社会にふさわしい憲法に改正し、実態との乖離をなくす」と党の綱領に謳って票を積めながら、当選したら知らんぷり。これが自民党。  憲法改正には衆参両院で3分の2の議席が必要となっている(96条)。世界的に例がほとんどない厳しい要件だ。それでも国民の多くがこの党の綱領や総裁など幹部の憲法改正実施の約束を信じて票を投じた。そうして両院それぞれで連れる与

          憲法改正やるやる詐欺 自民党は正直者で解党出直しすべき 憲法記念日に思う

          組織的選挙妨害には”内乱罪”を適用すべきだ

           江東区での先月末の衆院補選での選挙妨害はひどかった。 特定の複数陣営の選挙カーを追い回し、マイクが使えないように音をかぶせる。被害に遭った候補者陣営でしゃべっている自分の声すら聞こえない状態だったという。  聴衆は候補者の政策を聴きとることができない。個別訪問が禁止される日本の選挙で演説ができなくなれば、選挙運動をできないに等しい。民主主義の破壊である。  にもかかわらず統治機構側の行動はおざなり。妨害者(根本りょうすけ陣営)も候補者であるからという理由で放任した。その結果

          組織的選挙妨害には”内乱罪”を適用すべきだ

          0歳児の親に追加選挙権を 維新の吉村知事の提案

          吉村洋文知事が打ち出した「0歳児に選挙権」提案が賛否両論が渦巻いている。  詳細は次から読める。 https://news.yahoo.co.jp/articles/4af519414277fcbdbae4bed7d8b7399eee42b856  吉村案の内容はいたって簡単。0歳児だって国民の一人。ただし判断能力がないから、親が代理行使する。知事は自分には3人の子ガあるから自分のと併せて4票説明している。  これに対して家父長制の復活、男尊女卑など多くは厳しく批判する。

          0歳児の親に追加選挙権を 維新の吉村知事の提案

          テロ国家ロシアにイスラムテロを批判することが許されるのか?! 琉球新報社説で感じたこと

           この社説を書いた論説記者は、民主主義に反感を持ち、プーチン流の専制権威主義に心服していると思われる。  そう感じさせるのが社説の最期墓分、「ロシアとウクライナの両国には冷静な対応と、一日も早い停戦を求めたい」としている点だ。  今回の襲撃はイスラム国が声明を出しており、その信ぴょう性は十分だ。ロシアがシリア等で行っている残虐行為への復讐と考えればその合理性もある。テロが許されないのは当然だが、その論理で言えば、ロシア自体がテロ国家ではないか。社説記者はロシアによるテロは容認

          テロ国家ロシアにイスラムテロを批判することが許されるのか?! 琉球新報社説で感じたこと

          臓器移植に限らず、日本のマスコミは肝心なことに触れず、隠そうとする。単なる不勉強とは思えない。

           マスメディアは伝えるべきことを伝えない。その一例としてNHKニュースを取り上げよう。報じた内容はその標題にあるように、「生体からの肺と肝臓の同時移植に成功したが、これは世界で初である」ということ。  しかし肝心なことが報じられていない。端的にこの手術との治療にかかった「費用をだれが負担したのか」である。  患者家族が全額負担したのか。それとも病院が研究のためだからと負担をかぶったのか。そうだとすればこの病院(京大附属病院)はその財源を以下にして工面した(隠し持っていた)のか

          臓器移植に限らず、日本のマスコミは肝心なことに触れず、隠そうとする。単なる不勉強とは思えない。

          町内会役員の成り手がいない 義務ではなく、民主主義実践の場と考えよう 

           町内会役員の成り手がいなくて、やむなく町内会自体を解散する地域が出ているとの秋魁新聞の社説記事。  問題の本質を考えよう。そもそも町内会は必要なのかが根源的な問いである。マンション管理組合は法が定める必置機関だが、町内会はそうではない。設置すれば行政の補助があるが、法的な設置義務はない。  したがって住民が必要を感じなければ廃止してかまわない。だからなぜ新聞が騒ぐのかということになるが、なくなったことで実は生活に支障が生じている。新聞はごみ集積所管理や回覧板が回らなくなった

          町内会役員の成り手がいない 義務ではなく、民主主義実践の場と考えよう 

          女性議員を増やすには・・ 民主主義の基本から考えればよい

           女性の議員は一人もいない自治体議会の現状嘆く論説である。  性別”女性”の議員数を増やすだけなら簡単だ。昨今のLGBTの流れに沿って「わが町の議会では議員の性転換を歓迎します」と宣言すればいいのだ。  当選議員が全員男性であったとしても、抽選かジャンケンで選ばれた半数が「自分は女性の心が強いので4年間限定で女性になることにした」と告白する。これで女性議員選出率先進議会になれる。  これはブラックジョークである。昨今の軽薄な性転換容認論者の主張を貫徹すれば、こういうことが可能

          女性議員を増やすには・・ 民主主義の基本から考えればよい

          プーチン式の似非民主主義 日本政治が問われている 社説論評

           70%が投票し、そのうち80%が支持した。したがって自分は正当に支持されている大統領である。プーチンはそう言いたいようだ。  しかしそれがインチキであることはだれもが知っていなければならない。読売新聞緒の社説の冒頭に「立候補や投票の自由が保証されてこそ、選挙は民主主義の制度」とある。そのとおりであり、異説(例えばウクライナ侵攻は間違い)を唱える者は立候補させない。プーチン以外の候補者はみなプーチンの小型版。家で寝ていようの投票ボイコットは許さない。  これで民主主義を名乗ら

          プーチン式の似非民主主義 日本政治が問われている 社説論評

          命は大事 寿命を延ばす費用をだれが負担する? 尊厳死問題

          「生きる権利」をどのように守り、保障するのか。難しい問題だ。  特に終末期である。通常の医療では手の施しようがないと主治医が判断したとする。その場合、当人や周囲にはどういう判断の余地があるのか。  この問題を取り上げた西日本新聞の論説委員に敬意を要する。  終末問題を考える際の判断事項には何があるか。  まず、死を最終的に免れることはできない。しかしその時期がいつかは定まっていない。例えばここで手術をすれば死期を3日遅らせることができるケーズを想定する。3日あれば家族は最後

          命は大事 寿命を延ばす費用をだれが負担する? 尊厳死問題

          小池ユリ子外務大臣! 危機には「異次元の外交」が必要だ

           東京都都知事の小池百合子さんが国政復帰を狙っているという。日本国家の危機をどう打開するか。彼女に期待する国民は多いと思う。同時に東京都知事の役職を放り出されては困るという都民も多い。  国政か都政か。おおいに迷われていると言われるのだが、そんなの簡単だというのがここでの提案。今必要なのは有能な外務大臣。中国の傍若無人にも反論せず、行動しない。専制者による民主主義国への侵略にも指をくわえているだけ。外遊のたびに援助金をバラまくが、清の同盟国が増えるわけで なし。そんな外交姿勢

          小池ユリ子外務大臣! 危機には「異次元の外交」が必要だ

          新鉄道路線、しっかり議論し、決まったらきちんと作る 静岡県知事に読ませたい

           北陸新幹線の大阪延伸に伴う路線決定について民主主義的手続きを求める社説。この社説を一番読んでほしい人は静岡県知事の川勝氏だ。既に決定済みのリニア新幹線建設に一人で立ちはだかっている。ドン・キホーテみたいで「格好いい」と評価する人が若干いるようだが、そうした人を含めて、民主主義の基本を壊そうとしている。知事は中世の騎士ではない。民主主義の仕組みで選ばれたのであり、合法的に授権されたことのみに決定権を持つ。越権行為は許されない。専制体制におけるプーチンや習近平とは違うのだ。  

          新鉄道路線、しっかり議論し、決まったらきちんと作る 静岡県知事に読ませたい