はなまる

趣味は考えごと。 日々瞬間の考えごとを見つめていけたらと思います。

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最近の記事

『朝日のような夕日をつれて2024』

「これはみなきゃ、いけない気がする。」 ある時期から、SNSにやたら『朝日のような夕日をつれて』に関する投稿が現れるようになった。 心当たりはないが何らかの理由で、AIに「『朝日〜』に興味がありそうな人間」と判断されたのだろう。 始めは特段気に留めていなかったが、情報に触れてくにつれ、この『朝日〜』に関する投稿が、異様な熱を帯びていることに気がつき始めた。 『朝日〜』って何か全然知らないけれど、文字からどうしたって伝わってくる興奮に、「これはみなきゃ、いけない気がする

    • やさぐれ日記 #468 墓参り

      夕方5時過ぎ、祖父母の墓参りに行った。 墓参り、というものに1人で行くのは初めてだ、何気に。 近くのスーパーで花を買い、母から借りた線香とライターを持って墓まで向かう。 花は、あらかじめ短く切られて売っていた仏花があったので、それにした。 墓は山に面していて、そこまでの小道もかなり鬱蒼としていたが、最近、山を削って建物が出来て、それに合わせてとても綺麗になった。 もう、鬱蒼としていた頃の風景が思い出せない。 空は水色と言えるところも、青色と言えるところも、橙と言え

      • やさぐれ日記 #467 喫茶店

        用事までの時間潰しに、仕方ないから、そこにあった喫茶店に入ることにした。 そこにあった、というだけの理由で選んだ喫茶店。 今流行りのレトロ"風"な店ではなく、説得力のあるレトロな店構えの喫茶店。 重みのある木で出来た扉と木枠の窓は美しく、古臭いけれど品が息づいている。 賑やかな大通りに面しているが、そこだけ木陰に守られているような静けさがある。 重みのある扉をくぐり店に入ると、威圧される何かがあった。 薄暗い店内、店の真ん中に「0」の形をした大きなカウンター件テー

        • やさぐれ日記 #466 私の平和な午後

          今日は映画を観ると決めていた。 そもそも遅い始まりの朝、部屋の掃除と買い物が長引いて、映画を観始めたのは昼過ぎだった。 今日のために買っておいた、PRINGLESのサワークリームオニオンをつまみながら再生ボタンを押す。昨日ちょっとつまみ食いしてしまったのだけど。 泣くつもりじゃなかったのに泣いて、でもどことなく泣くつもりだった気もしてて、映画が終わる頃には机の上はティッシュでいっぱいだった。 心地よい疲労感。 空になったPRINGLESの筒は、ティッシュを詰めるのに

        『朝日のような夕日をつれて2024』

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        • 舞台
          4本
        • その他
          11本
        • やさぐれ日記 #451〜500
          17本
        • 映画
          7本
        • やさぐれ日記 #401〜450
          50本
        • 岡村ちゃん
          2本

        記事

          やさぐれ日記 #465 ハンカチ

          この頃ハンカチを使うようになった。 何かと貰う機会の多いハンカチ、ずっとタオル派だった私は、引き出しに溜まって行く一方だった。 だけどあるものなら使ってみようと使い始めたら、これが意外と使い良かった。 ハンカチは水を吸うと乾きにくいイメージだったが、思ったより速く乾くし、なにより荷物にならない。 こないだ使ったハンカチが、物干し竿に吊るしてある。いつか昔にもらったツモリチサトのハンカチ。 改めて見ると、猫の刺繍がとても愛おしい顔をしている。 誰にいつ貰ったのか忘れ

          やさぐれ日記 #465 ハンカチ

          最愛の推しにファンサもらったら自己肯定感と直面した話

          最愛の推しにファンサをもらいました。 あの瞬間は何もかも忘れて幸せで、それはもう身体から幸せがはみ出しそうなくらいでした。 でも今、私の自己肯定感は谷底です。 効きが良い薬は副作用も強いというけれど、幸せも同じなのかもしれません。 何で今私は谷底にいるのか、一番はこれからの自分のために書いておこうと思います。 私の推し 私の推しは、誰もが知るアイドル事務所の国民的アイドルです。 偶然見た動画の優しい笑顔に惹かれて、気がついたらその真っ直ぐな人柄を好きになっていま

          最愛の推しにファンサもらったら自己肯定感と直面した話

          やさぐれ日記 #464 夢

          夢に出てきた誰かわからぬ人に、惹かれることってあるものだろうか。 私はその人と何かの列に並んでいて、その人はたぶん何かのアイドルが好きで、それとなくそんな話をしていた気がする。 その人は今時の男の子らしくアイシャドウをしているらしく、取り出してメイクを直そうとしたのだけど、公共の場所だと思い出し、途端に恥ずかしそうに周りを気にしていた。 そう言われれば、薄くブラウンのアイシャドウがさりげなく綺麗に引かれて、光に透けると赤茶色っぽい短髪との相性がいい。 何だかこの人なら

          やさぐれ日記 #464 夢

          やさぐれ日記 #463 四葉のクローバー

          あ。 ふと目があった、四葉のクローバーに手を伸ばす。 プツン。と摘み取ったそのとき、瞬間的にやめておけばよかった、と思った。 幸せを終わらせてしまった、そんな気になって、ついつい手に入れたくなってしまった自分を恥じた。 せめて押し花の栞にしようと、水道で土を流して、水気を切るために少しだけ干しておくつもりだった。 だけど何かと用事を済ましているうちに忘れてしまっていて、翌朝みたらシワシワに縮んでしまっていた。 やっぱりやめておけばよかった。やっぱり手に入れようとし

          やさぐれ日記 #463 四葉のクローバー

          やさぐれ日記 #462 雨上がり

          車に乗って遠出をしようと思う日は、何故だかいつも雨予報だ。 晴れていた日もあるのだろう。でも、私の頭は雨の日ばかり覚えている。 今日も、少しずつ雨足が強くなり、夕方には落雷や激しい豪雨になるらしい。 それでも、何となく不安な気持ちを拭うように、車のエンジンをかける。 最初こそよかったが、しばらく走ると徐々に雨足が強くなってきた。 細かい雨粒が、いたずらみたいにフロントガラスにぶつかってくる。 用事を済ませて帰路に着く頃、雨粒は大粒になっていた。 道路の隅には大き

          やさぐれ日記 #462 雨上がり

          やさぐれ日記 #461 桜

          眠気なまこの体に鞭を打って、桜を撮りに家を出る。 おそらくもう、数日で散ってしまうだろう。 撮っていたら、散歩の人が「満開ですね」と私に声をかけた。 「そうですね」、と返す。 春生まれだが、風が冬より冷たい気がするし、何だか落ち着かないし、春はあんまり好きではない。 ただ桜を見たときには、春が来てよかったと思う。 春はこのためにあるのだ、とさえ思う。

          やさぐれ日記 #461 桜

          舞台『午前0時のラジオ局』

          先日、SNSの評判を聞きつけて、舞台『午前0時のラジオ局』を観に行った。 あらすじは、新米アナウンサーの鴨川優が深夜のラジオ番組を担当することになり、そのディレクター蓮池陽一は30年前に亡くなった幽霊ディレクターだった…というもの。ラジオに届くお便りを通して、様々な人たちの物語が展開されていく。 (※以降、ネタバレありです。) 物語の初めは、ラジオ局の一室で陽一がレコードを選ぶシーンから始まる。 『Moon River』の優しい音色がゆっくりと物語の世界に誘ってくれ、心

          舞台『午前0時のラジオ局』

          やさぐれ日記 #460 春の人々

          電車の車内は、春めいた服の人々が詰め込まれている。 3月下旬、日曜日の大阪。 1ヶ月くらいぶりだけど、たぶん季節が変わったこともあるのだろう、電車に乗るのは随分と久々なことのように思えた。 目の前に、ジャケットにタータンチェックのパンツを履いた小柄な女性が乗り込んでくる。 オフィススタイルのような小綺麗な格好の彼女が懸命に覗き込むスマホには、イケメンのキャラクターが映っていた。 少し伸びかけた、ショートカットの襟足の部分が、何だか一際可愛らしく見える。 その横には

          やさぐれ日記 #460 春の人々

          やさぐれ日記 #459 図書館

          昼過ぎ、図書館に行った。 この町に引っ越してから初めての図書館。 いやそもそも、図書館なんてかなり久しぶりではないか。 きちんと本を読みに入ったのは、15年ぶりくらいかもしれない。 館内に入ると、小綺麗でこそあったが、ふわりと時間を感じる匂いがした。 それは決して『いい匂い』ではなかったが、不思議と不快感はなく、誰も拒まない匂いだと思った。 無数の背表紙を眺めながら、ぐるりと館内を歩く。 『美術』の本棚で、『エジプトの美術』の本を手に取った。 図書館に来ると何

          やさぐれ日記 #459 図書館

          やさぐれ日記 #458 ほろよいジャスミンライチ

          ほろよいのジャスミンライチ。 絶対美味いやん、と思って買ったジャスミンライチ。 何か今日、文字に書こうと思ったことがあったのに、3%のアルコールで脳みその隙間が満たされたせいでしっかり忘れてしまった。 やっぱりめっぽう酒に弱い。 飲む機会が減って、さらに弱くなった気がする。 でも美味かった、ジャスミンライチ。 頭がぼんやりとして、素直にテレビに笑えちゃったりして、酒を飲みたくなる人の気持ちがちょっとわかった気がする。 書きたいこと、なんだったんだろう。 たまには

          やさぐれ日記 #458 ほろよいジャスミンライチ

          やさぐれ日記 #457 焚火

          わけもなく、無性に泣きたくなる時がある。 いやもう、泣いている。 暖房が入らなくなったワンルームのアパートの、ホットカーペットの真ん中で。 わけもなく涙が出る、なんて言葉にすれば、やばい状態の人だ。 だけど悲しい。 世の中のことを考えても悲しい。 仕事のことを考えても悲しい。 お金のことを考えても悲しい。 恋のことを考えても悲しい。 例の『イケメン』に会ってから、どうも自分のやること成すこと全てが、生産性のないもののように思えて仕方がなくなってしまった。

          やさぐれ日記 #457 焚火

          BLUE GIANT

          映画『BLUE GIANT』を観た。 前々から漫画の名前は知っていて、『あ、あのJAZZのやつ、映画化するんだ。』と思っていたが、観に行く気はあまりなかった。 だが、SNSでの評判が良く、1日暇な日もあったので観に行ってみることにした。 音楽映画って、映画館で観た方が絶対にいいし。 ただ音楽映画だから、気になった訳ではない。 その音楽がJAZZだったから気になったのだ。 『やっていた』と言っていいものかわからないくらいのものだけど、一応大学でJAZZのビックバンドサー