台詞や歌詞、心を動かした”ことば”について語ってみた
――ある日のnote編集部――
タンタン「紫式部が主人公の大河ドラマ『光る君へ』が始まったね!」
ヤマ「そうですね!『源氏物語』から1000年以上経っているのに、その間ずっと文学や歌が作られ続けていて、そのことばに共感したり心を動かされたりしているのって、なんだかロマンを感じます」
タンタン「たしかにそうだね。ヤマさんは漫画が好きだから、印象に残っている台詞があるんじゃない?」
ヤマ「たくさんあります!タンタンさんが好きな歌詞や台詞も気になる…!」
今回はスカパー!note編集部が、あらゆるコンテンツの中から心を動かした”ことば”をご紹介していきます!
ーーーーーー大募集!ーーーーーー
併せて、みなさんの「印象に残っている・好きなことば(セリフや歌詞など)」も募集します!
ぜひ、理由やエピソードと共に以下のフォームよりお送りください。
編集部の目に留まった"ことば"は、後日スカパー!noteにてご紹介させていただきます。
※募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました!※
1.「泣いても一生、笑うても一生、ならば今生、泣くまいぞ」(「JIN-仁-」/ 夕霧)
ドラマ脚本:森下佳子
原作:村上もとか
紹介者:ヤマ
日々過ごす中で大切にしていることのひとつが、辛い状態をなるべく人に見せないこと。(そもそもポジティブですが)何か凹むことがあった時、愚痴や泣き言ではなく、早く抜け出して笑い話にしてしまいたいと思っています。
そんな意識が芽生えたのは、私が漫画やドラマに登場する"強くて優しい女性"たちに憧れを持っていたから。その一人が、「JIN-仁-」に登場する夕霧です。
夕霧は野風が小さな頃から憧れていた花魁で、末期の梅毒患者。南方仁がペニシリンを作って注射したことで一時は回復したように見えましたが、夕霧の死を避けることはできませんでした。野風たちが見守る中、最期に化粧を施された夕霧は、かつて自身が野風に伝えた言葉とともに別れの時を迎えます。
治療のかいむなしく夕霧は亡くなってしますが、彼女に憧れた野風の中に、その強さが受け継がれているのを感じます。
思うようにいかないときこそ、この台詞を思い起こして笑っていたいものです。
2. 「恋人になるのは惜しいから わたしの嘘に騙されて」 (「アボカド feat.伊澤一葉」 / 吉澤嘉代子)
作詞:吉澤嘉代子
紹介者:タンタン
歌詞って、全てを説明しないからこそ想像できる余白があるのが面白いところだなと思っています。
そのような曲はたくさんありますが、わたしが特に、歌詞中の登場人物たちがどんな関係性なのか、どんな感情を抱いているかについて考察し合いたい1曲をご紹介します。
「わたしの恋を決めつけて」という部分に違和感は残るものの、わたしのことをよくわかってる彼、という幸せな歌詞にも受け取れる1番。
けれど2番で、
……ど、どういうこと!!!!!??
「綺麗な人に弱いのね / すぐに騙されるんだから」のフレーズから、「わたし」は裏切られたのかな?とも思うのですが、
そうなると、「恋人になるのは惜しいから / わたしの嘘に騙されて」という2番サビのラストフレーズで混乱。わたし=「綺麗な人」であり、騙している側ということ…?
と、結局最後まで聴いても解は出ないのですが、だからこそ2人の間のストーリーをいくらでも想像できてしまう文学的な1曲です。
3.「これからもっと技術が発展すれば もっと上手くかけるかもしれない でも ピカソの絵はかけない」(「ジーニアスピカソ(正式名称ではない)」/森屋)
作者:大豆田
紹介者:ヤマ
漫画アプリ・ジャンプ+に掲載された読み切り漫画「ジーニアスピカソ(正式名称ではない)」に登場する絵の上手い学生・森屋の台詞です。
主人公・天乃は美術のテストで「18年間の『自分』」をテーマに絵を描くことになり、学年一絵の上手い森屋に絵を教えてほしいと頼みます。実力をうやむやにした抽象画家としてピカソを嫌悪する天乃に、森屋は人工知能が描いた絵を見せたうえでタイトルの台詞を投げかけます。
人工知能でできることが増えた現代。明るいニュースの陰で、自分の仕事の意義は何か、努力する必要があるのか、未来に可能性はあるのか、思い悩む場面もあるかもしれません。でも、ピカソの絵はかけないのです。
天乃の18年間を描いた絵はどうなるのか、そして天乃の考えは変わるのか…32Pの中に心震わす名場面・名台詞が詰まった作品。ぜひ漫画で読んでみてください!
4.「ひとりよがりでもゆずれないのなら 正しく生きてることでしょう」 (「ナイスな心意気」 / 嵐)
作詞:戸沢暢美
紹介者:タンタン
嵐の「感謝カンゲキ雨嵐」やSMAPの「たいせつ」の歌詞などを手がけた戸沢暢美さん作詞の、2002年リリース曲。
この曲、個人的には名言の宝庫!と思ってずーっと聴いています。
楽しいことばかりじゃないし自分だって正しくない時もある。でもきっといいことはあるし、誰かにとってはプラスで居れているのかもしれない、という等身大の前向きソング。
そんな風に、「気楽にいこうよ」というメッセージがメインではあるのですが
この部分だけ、心の根っこの熱い部分が描かれているなと感じます。
熱くなったりがむしゃらになったりするのって時に「ダサい」と思われてしまうけれど、そういう泥臭い部分も含めてまるっと肯定してくれるような1曲。大好きです。
5.「自分の城に入るのに裏口から入らねばならぬ理由があるのかね?」(「鋼の錬金術師」/キング・ブラッドレイ)
作者:荒川弘
紹介者:ヤマ
漫画の教科書(だと勝手に思っている)「鋼の錬金術師」からピックアップ。
※以下ネタバレを含みます。
タイトルの台詞を言うキング・ブラッドレイは、エドたちが暮らすアメストリスの大総統でありながら、敵であるホムンクルス(人造人間)の一人。
「最強の眼」を持ち、作中では最強クラスの強さを誇る人気キャラクターです。
そんなブラッドレイへの反乱から始まった戦争で、どこから仕掛けてくるか分からず身構える反乱勢力を前に、ブラッドレイは正面から帰還。動揺する反乱勢力に堂々と言い放ちます。
圧倒的な力を持つブラッドレイは正面から単身で攻め込み、反乱勢力を壊滅させる寸前まで追い込むのです。圧倒的な強さと溢れる自信が窺えます。
最終的には戦いに敗れてしまうブラッドレイですが、大総統夫人への遺言を聞かれた際の返しにも魅力が詰まっています。
ブラッドレイは、力、地位、息子など全てをホムンクルスの親玉である「お父様」から与えられていますが、唯一、妻だけは自分の意志で選んだと言っています。そんなブラッドレイから夫人への愛情と信頼が感じられる台詞です。
普段人と関わる中で、絶対的な強さや信頼を持つ人に出会うことは多くないと感じます。何かしら不安や弱さを抱えている人がほとんどだからこそ、ブラッドレイの強さに魅せられるのかもしれません。
6.「この通りにやれば自分にも確実にできるって思える何かがあるって安心じゃない? (中略) いわば、”癒し本”やわな!」 (「僕の姉ちゃん」 / ちはる)
原作:益田ミリ(「僕の姉ちゃん」シリーズ)
脚本:吉田善子、清水匡、高田亮
紹介者:タンタン
現在も雑誌「an・an」にて連載中の、益田ミリさん原作の漫画「僕の姉ちゃん」。その実写として、2022年に黒木華さん・杉野遥亮さん主演で放送された連続ドラマです。
わたしはドラマから入ったのですが、人生に、仕事に、恋愛にと、いろいろなテーマで刺さる名言が多すぎて、漫画も大人買いしちゃいました。
父母が仕事で海外にいる間の、姉弟での束の間の2人暮らしが描かれている本作。
漫画では家での姉ちゃんと弟の会話のみが描かれていることが多いのですが、ドラマでは姉ちゃんと弟の仕事姿やプライベートの様子も描かれていて、どちらの良さもありました。
せっかくなのでそんなドラマに出てくる、姉ちゃんの名言を少しご紹介!
【恋愛】
【仕事】
その中でも、タイトルにしたこの会話がお気に入りです。
ドラマ、終わっちゃうのが悲しくてなかなか最終回を見れませんでした。
15分でいいから永遠に続いて欲しい。
テレ東さん、夜ドラとしてどうですか?(笑)
編集部の"推しことば"、いかがだったでしょうか。
みなさんの「印象に残っている・好きなことば(セリフや歌詞など)」も募集します!
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編集部の目に留まった"ことば"は、後日スカパー!noteにてご紹介させていただきます。
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