俊敏な空気圧ロボット
動物のように俊敏に動く空気圧ロボットを紹介します。スポーツするロボットは、スポーツ選手のように俊敏に動く必要があるので、俊敏な空気圧ロボットはスポーツロボットを開発する上で大いに参考になります。実際、前回や前々回のスポーツロボットは空気圧で駆動しています。
空気圧シリンダを搭載したロボット
空気で動く俊敏なロボットの中で世界一有名なものは、Dr. Raibert の連続跳躍ロボットです。1983 年に発表された古い重要な研究です。空気圧シリンダで床を蹴ります。
この研究はその後発展し、世界最高の運動性能を備えたヒト型ロボットへと続いています。
空気圧シリンダは、瞬発的な力の発揮に適しているため、跳躍するロボットに使われます。跳躍する車輪ロボットや四脚ロボットが開発されています。
空気圧人工筋を搭載したロボット
シリンダ以外の一般的な空気圧アクチュエータとして、人工筋肉があります。圧縮された空気を流入することで、人間の筋肉のように縮みます。
人間の身体の作りがもつ工学的な機能を、空気圧人工筋を用いて再現する研究が行われています。
動物の俊敏さに着目し、動物のような二関節筋をもつ筋骨格構造を与え、空気圧人工筋を搭載した跳躍ロボットを開発しました。
この設計を発展させ、競技用義足を搭載する、空気圧人工筋駆動の走るロボットが開発されました。
まとめ
空気圧アクチュエータを搭載した俊敏なロボットについて紹介しました。
空気圧アクチュエータは、空気を圧縮する装置も必要とします。さらに空気アクチュエータは、電磁モータや油圧アクチュエータに比べて「正確に」動くことが難しいため、用途に合わせたアクチュエータの選択や何らかの工夫が必要です。