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スリランカで情報誌「スパイスアップ・スリランカ」の発行、観光情報サイト「スパイスアップ」の運営を行っています。

最近の記事

ライターになるには (なるにはBOOKS 135)

高校生向けに授業をする機会が増えそうなので、高校生向けに書かれた本を読んでみようと見つけたのが、「なるにはBOOKS」シリーズ。 150の職業について本にしていて、各巻は分野を専門とする方々が執筆しています。 本シリーズは以下の3章構成になっています。 その職業の第一線で活躍する人に取材した「ドキュメント」 その職業の全体像や歴史、将来性などを紹介した「仕事の世界」 その職業になるための進路、必要な資格、適性や心構えが書かれた「なるにはコース」 スリランカの情報誌、観光

    • 世田谷吉良氏の旧臣・長島家と「経堂五丁目特別保護区」

      世田谷区には4つの特別保護区があり、そのうちの二つ「経堂五丁目特別保護区」と「深沢八丁目無原罪特別保護区」は毎年春と秋の年2回公開されており、2021年11月27・28日、12月4・5日と連続した週末に特別公開されています。 本記事では、小田急線経堂駅と千歳船橋駅の中間地点にある「経堂五丁目特別保護区」について紹介いたします。 「経堂五丁目特別保護区」と「長島大榎公園」 経堂五丁目特別保護区と道路を挟んだ並んでいるのは長島大榎公園は、ともに1953-1959年に世田谷区

      • 台湾茶の観光資源からセイロンティー観光資源を考える

        イギリスが建設した紅茶畑と避暑地の町「ヌワラエリヤ」や紅茶畑を走り抜ける紅茶列車が通る「エッラ」、茶園主のバンガローが点在する「キャッスルリ貯水池」など、スリランカの紅茶観光資源は多くありますが、セイロンティーの発祥地「ルーラコンデラ」はアクセスが悪く、周囲に町や観光スポットがないためか、観光地化されていません。 一方で、観光地に位置する台湾紅茶の発祥地は観光地化が進んでいます。 観光資源の層が厚い台湾茶の観光資源からスリランカが学べることはおおいにありそうです。 紅茶生

        • 日本三大銘醸地「西条」、オバマ大統領が飲んだ特製ゴールド賀茂鶴

          広島大学の最寄り駅「西条」は、灘・伏見と並ぶ日本三大銘醸地だそうです。 オバマ大統領は来日時に、銀座の数寄屋橋にある、ミシュラン史上最高齢の三ツ星シェフ・小野二郎の店「すきやばし次郎」にて、安倍首相と会食していますが、その時に飲んだ日本酒が「特製ゴールド賀茂鶴」です。 特製ゴールド賀茂鶴は、西条で最大の酒造メーカーである賀茂鶴酒造が造る金箔入りの大吟醸です。 鉄道が敷設される際に、賀茂鶴酒造の木村和平が西条駅誘致を行ったため、酒造メーカーが集まる西条酒蔵通りは駅前にあり

        ライターになるには (なるにはBOOKS 135)

        • 世田谷吉良氏の旧臣・長島家と「経堂五丁目特別保護区」

        • 台湾茶の観光資源からセイロンティー観光資源を考える

        • 日本三大銘醸地「西条」、オバマ大統領が飲んだ特製ゴールド賀茂鶴

          厳島(宮島)銘菓「もみじ饅頭」の歴史

          広島生まれ・広島育ちの方に宮島をご案内いただき、もみじ饅頭で王道のこしあん・つぶあんが一番美味しいのは「岩村もみじ屋」、チーズが美味しいのはチーズ味の元祖「木村屋本店」、そして、揚げもみじは、明治初期に杓子問屋として創業した「博多屋」に連れて行っていただいたので、もみじ饅頭の歴史について調べてみました 旅館「岩惣」の女将が着想1906年(明治39年)、宮島の紅葉谷にある旅館「岩惣」の女将・栄子が「大切なお客様への手土産に、紅葉谷の名にふさわしい菓子が作れないか」と、独自のお

          厳島(宮島)銘菓「もみじ饅頭」の歴史

          ロシア革命とバレンタインデー

          明日・2月14日はバレンタインデーですね! 男女の出会いの祭りを上書きしたバレンタインデーの起源と、日本のバレンタインデーの起源であるモロゾフを巡るダークなお話。 バレンタインデーの起源はイタリアバレンタインデーは、269年にイタリアのテルニで殉教した「聖ウァレンティヌス」に由来する恋人同士が愛を祝う記念日とされています。 ウァレンティヌスはテルニの守護聖人でもあります。 西方教会(ローマ・カトリック教会)においてはこの聖人への崇敬が基になってバレンタインデーの習慣が定着

          ロシア革命とバレンタインデー

          今日は立春!新春・迎春の意味や季節の三兄弟について

          本日、2021年2月3日は立春です。 今日はとても暖かく、まさに春を感じる天気ですので、立春について書いていきたいと思います。 年賀状に使われる言葉昨日の節分や本日の立春について、こちらの記事で説明しましたが、二十四節気では、立春から啓蟄を正月と言います。 啓は「開く」、蟄は「虫などが土中に隠れ閉じこもる」という意味で、啓蟄は「冬籠りの虫が這い出る」という意味になります。 新春は正月や年賀状で新春という言葉使われますが、立春(2021年2月3日)から始まる正月、あるい

          今日は立春!新春・迎春の意味や季節の三兄弟について

          節分が大晦日、立春が正月とされる由縁

          明日は節分です。 節分は1年に4回あり(四立の前日)、そのうちの1つが明日の節分です。 4回の節分の中でも、正月(二十四節気における)の前日であるため、明日の節分は大晦日にあたり、重要視されてきました。 明後日は立春で正月(1月)の1日目。 立春正月は二十四節気の正月で、中国などで祝われる旧正月とは異なります。 立春は二十四節気の正月のことで2021年は2月3日です。 旧正月は太陰太陽暦の正月のことで2021年は2月12日です。 どういうこと?と思い、調べたことをこの

          節分が大晦日、立春が正月とされる由縁

          曽祖父の創業地を歩く

          父方の曽祖父は沖縄から川崎に渡り、馬車業を始めたと聞いています。 京浜工業地帯に沖縄の人が多く集まったことは先週の記事に書きました。 曽祖父が住み、家業をしていた場所は京浜工業地帯に隣接したバス通りでした。 人やモノを工場へ、あるいは工場から町へ運んでいたのではないかと思います。 川崎鶴見臨港バス祖父の創業地があるのは、川崎駅と富士電機前を循環運転する川崎鶴見臨港バスが通る小田本通りの富士電機側。 川崎鶴見臨港バスは、鶴見臨港鐵道(現・JR鶴見線)が設立した乗合バス事業

          曽祖父の創業地を歩く

          横浜の沖縄・南米タウン、川崎のコリアンタウン、〜京浜工業地帯と浅野総一郎〜

          横浜市鶴見区には「鶴見沖縄県人会館」があり、鶴見区と隣り合う川崎市川崎区には「財団法人神奈川県沖縄協会」があります。 鶴見沖縄県人会館がある仲通浜町線を西に行くと、ブラジルやペルーの看板を掲げる食材店・レストランが数件ありますが、これは日本から南米に渡った人たちが戻ってきて居住したエリアです。沖縄から鶴見に来て南米に行って戻ってきたパターンや、沖縄から南米に行った後に鶴見に来たパターンなどがあるようです。 どちらにしろ、沖縄に出自を持つ人が多いようです。 また、川崎区の

          横浜の沖縄・南米タウン、川崎のコリアンタウン、〜京浜工業地帯と浅野総一郎〜

          神谷姓のルーツ:琉球王国の宰相「蔡温」と神谷家

          私の姓名「神谷」の由来について見ていきます。 ちょうど10年前に神谷さんが密集し、遺跡「神谷家の門」がある沖縄県八重瀬町志多伯と、八重瀬町にある神谷酒造さんには行き、横浜市鶴見区の沖縄タウンにも行きましたが、改めて調べてみると、どうやらルーツは沖縄本島の東に浮かぶ津堅島にあるようです。 神谷姓は愛知県と沖縄県に多い神谷姓の分布は愛知県と沖縄県に多く、神谷あきひこさんのブログが分かりやすいです。 神谷あきひこ公式ウェブサイト「神谷姓の分布は」 東京の神谷は愛知県三河に由

          神谷姓のルーツ:琉球王国の宰相「蔡温」と神谷家

          2020年で読んだ一番面白かった本『世界史を大きく動かした植物』

          2020年に買った本は55冊で6万5千円ほど使いましたが、その中でも強烈に面白かった本がこの『世界史を大きく動かした植物』。 食べ物や飲み物の世界史の本を何冊も読みましたが、まず読むべきはこの一冊だと思います。 14の植物(小麦、稲、胡椒、唐辛子、ジャガイモ、トマト、綿、茶、サトウキビ、大豆、玉ねぎ、チューリップ、トウモロコシ、桜)を章立てで紹介しています。 一つの食べ物や飲み物の歴史で本一冊になっているものも多いので、14も取り上げていると内容が薄いのか?というと全く

          2020年で読んだ一番面白かった本『世界史を大きく動かした植物』

          1億円かけて世界一周した文豪「徳冨蘆花」

          京王線芦花公園駅、世田谷区立芦花小学校、世田谷区立芦花中学校は、明治〜大正時代の文豪・徳冨蘆花が東京都世田谷区粕谷で晩年を過ごした住居を妻・愛子が東京市(現・東京都)に寄付し、都立公園となった蘆花恒春園に由来します。 蘆花恒春園には徳冨蘆花の旧宅、墓、蘆花記念館があります。蘆花記念館には、蘆花の作品はかつては教科書によく使われていたこと、代表作『不如帰』が日清戦争を題材にしたものであること、日露戦争後にパレスチナ巡礼とロシアのトルストイの訪問の際にスリランカも経由しているこ

          1億円かけて世界一周した文豪「徳冨蘆花」

          コロナが教えてくれたこと「継続は力なり」〜コロナで始めた小さなこと〜

          コロナは様々な分野のトレンドを急激に加速させましたが、僕にとっては「緊急」なものを消し去り、小さな「重要」なことをぽつんと残して居座り続ける嵐のようなもの。 色々始めた中でも、「週3の記事更新」、「週1のニュースレター配信」、「毎月のオンライン旅行主催」が始めてよかったことです。 週3の記事更新は段々と積み上がっていくもので、 週1のニュースレター配信は1週間のリズムを作ってくれるもので、 毎月のオンライン旅行主催は、永遠放置してきたウェブサイトの収益化の第一歩になるもの

          コロナが教えてくれたこと「継続は力なり」〜コロナで始めた小さなこと〜

          足利一門の武家の名門「吉良氏」とは?

          世田谷には足利一門の武家の名門・吉良氏の城(世田谷城)がありました。 場所は現在の世田谷城址公園から豪徳寺のあたりとされ、世田谷城址公園には土塁、堀、郭が残されています。 吉良と聞くと、赤穂浪士の吉良上野介が思い浮かびますが、吉良上野介は本家三河吉良氏で、世田谷城主は庶家・武蔵吉良氏です。 「御所(足利将軍家)が絶えれば吉良が継ぎ、吉良が絶えれば今川が継ぐ」と言われたほどの名門で、吉良氏は鎌倉時代に始まり、江戸時代まで武家の名門として要職を歴任しています。 武蔵吉良氏

          足利一門の武家の名門「吉良氏」とは?

          三菱創業150周年と静嘉堂文庫

          今年は三菱創業150周年で、その記念事業で小岩井農業の歴史的建造物の保護や、岩崎彌太郎の出生地である高知県安芸市の観光センターのリニューアルなどが行われているようですが、記念事業の一つに入っているのが、世田谷区岡本にある静嘉堂文庫美術館の展示ギャラリーの、丸の内の「明治生命館」への移転です。 静嘉堂文庫は三菱2代目岩崎彌之助と、4代目岩崎小弥太の親子が集めた、国宝7件・重要文化財84件を含む約20万冊の古典籍と約6500点の東洋古美術品を収蔵しています。 三菱は創業者の岩

          三菱創業150周年と静嘉堂文庫