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妊娠とアル中

程なくして、あたしは妊娠した。
アル中で、ストーカーのヨシと結婚するのは嫌だけど、夢だった子供は欲しくて話し合いをしたが、別れる事は許されず結婚する事になった。
あたしの心のなかには、子供が産まれたら少しはヨシが変わるんではないか?と言う一理の望みと、出産後働けるようになるまで養ってもらえばいっか!と言う軽率な思いがあった。

しかし、当然のように結婚生活は穏やかではなかった。

結婚後もどこかで見張る習慣は変わらず、ヨシと一緒でないと外出はできなかった。
結婚を期に引っ越した先では、電車の音は聞こえるけど、駅がどこか?とかもわからないくらい出歩けない、1階に住んでるわけではないのにカーテンも開けてはいけない、化粧もダメ、部屋着から着替えてもダメ、チャイムがなっても出てはいけない生活を強いられ、またもや監禁生活のような暮らしが始まった。

そして、子供が産まれてまだ新生児の時に、夜泣きがうるさいと首も座ってない赤ちゃんを放り投げられた。
あたしは我が子が殺される!と咄嗟に激高し、ヨシの太腿を刺してしまった。
この事は事件にもならなかったが、その後も子供への虐待はあたしに隠れて行われてしまった。
後に判明したヨシの言い分は、あたしを子供に取られたって言う思いからだそうだ。
ストーカーはいつも、相手を本当に愛しているとかじゃなく、自己中な思い込みだけだと思う。
現に、ヨシが常に言ってた言葉は、あたしの外見だけが好きで、中身は別に好きじゃない。

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