ノグチソウ

物語の記録と日記。

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最近の記事

新世代のファンタジー達 2024/06/13

・漫画『小林さんちのメイドラゴン』を読んでる。今月からKindle unlimitedでもLINE漫画でも手軽に読めるようになったので、とりあえずアニメ2クール分まで再履修中。スピンオフなども含めると、数十巻分ある?! まあ、長く楽しめるか…。 ・人間とドラゴンの共同生活! …という見かけの単純な展開ではないのが醍醐味だ。魔法使いや人外が参戦するし、ドラゴンたちの勢力均衡がかなり危うい。カンナ&キムンカムイ編は、日常編と乖離した緊張感があった。イルル×タケの関係性が一番好き

    • もののけとけもの 2024/06/07

      ・朝に1時間半ほどのバイトをこなしたのち、久しぶりに京都市京セラ美術館を訪れた。お目当ては、春から開催中の『村上隆 もののけ 京都』展である。京都在住の大学生は鑑賞無料と聞き、人の少なめな平日午前中に観に行くことにした。 ・何人か親子連れの客も見かけたが、子供も十分に楽しんでいて微笑ましかった。村上隆の作品の強烈なカラフルさは、塗り絵っぽいから。正体不明のキャラクター「DOB」も、何色に塗っても似合うデザインになっていると気付いた。 (ミッキーマウスなどは、黒白以外にすると

      • PLUTOと偶像 2024/06/05

        ・Netflixでアニメ『PLUTO』全8話を鑑賞! 全8巻の漫画を1巻あたり1時間で完全映像化して、近年稀に見るほど原作に忠実なメディアミックスが完成していた。 ・細かい構成や演出(ゲジヒトの回想や事件の時系列)が少し整理されていたのが気に入った。それでも初見の方は混乱する展開なので、何度も観ることで更に楽しめる作りなのは巧みだ。「あのぬいぐるみ」の正体を謎のままにしたのも好感が持てる。 ・声優、豪華だったな。アトム役が日笠陽子さんなのが驚き。あと1話の小ネタで、ブラッ

        • MASTERキートン 2024/06/02

          ・アニメ『MASTERキートン』全39話を鑑賞! 長かったけれど、飽きは1度も来なかった。 ・キートンの3つの顔。保険会社のオプ、考古学者、軍隊出身のサバイバルの天才。万能で、隙のない設定だ。絶対に死なない強さも持っている。爆弾解体もこなしたのには驚きだが…。 ・ベルリンの壁や東西ドイツの悲劇に関する話が多い。連載当時に壁の崩壊があったので、最新の話題でもあったのかも。ストーリー担当の長崎尚志の、得意な分野でもある。 ・浦沢直樹の絵は、キャラ全員を完全に描き分ける。老人

        新世代のファンタジー達 2024/06/13

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        • 物語日記
          40本

        記事

          Netflixの大秘宝 2024/05/27

          ・2年ぶりくらいにNetflix(広告付きプラン…)に加入したので、新作や名作たちを巡るつもりだ。今回は、そのラインナップで気になる作品などを書き出してみる。 《これまでに見た作品》 『クイーンズ・ギャンビット』…チェスの世界で闘う少女・エリザベスの生き様を描くドラマ。冷戦の歴史に沿って進むので、世界を舞台にした壮大なチェスを観ている気分にもなる。アニャ・テイラー=ジョイは素晴らしい女優。   『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』…自閉症の弁護士が謎を解く韓国のミステリドラマ

          Netflixの大秘宝 2024/05/27

          一階でも二階でもない夜 2024/05/25

          ・堀江敏幸の随筆集『一階でも二階でもない夜』を読了。回送電車と名付けられたシリーズの二作目で、2000年代初頭に雑誌掲載された散文たちが収められている。 ・「綺麗な文章を紡ぐ作家を挙げよ」と曖昧に問われたとき、私がすぐに浮かぶのは「堀江敏幸」の四文字だ。洗練された文章だと村上春樹、柔らかい文章だと吉本ばななを連想する。 ・やはりフランス語のリズムの美しさが反映されているからであろう、平易な文ではないのに非常に読みやすい。絵画にも精通しており、その視点で街や自然を描写すると

          一階でも二階でもない夜 2024/05/25

          ミミズクと夜更かしの王 2024/05/20

          ・紅玉いづきの小説『ミミズクと夜の王』を読了。中学時代に読んでおきたかったライトノベル作品の一つ。 ・これこそ現代の童話だ、と思う。魔物や魔法に複雑な設定を持たせず、ただ切ない愛の物語を届けようとする作者の思いが伝わる。 ・以前友人と話しているときに、「世界観に合わせた文体を追求すること」の大切さが話題に上がった。この作品では、ミミズクが自分の感情をフクロウへ伝えようとする際に、その語彙の制約が切実さに繫がっている。 ・言葉の使い方が、使う人物を規定する。 ・それにし

          ミミズクと夜更かしの王 2024/05/20

          ゲゲゲの謎 2024/05/12

          ・映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を観た! 劇場公開時に見に行くか迷った末、あまりに話題になりすぎて腰が引けてしまったのでAmazon Primeに来るのを待った。 ・凄く良かった! 『ゲゲゲの鬼太郎』を知らない人でも楽しめる前日譚として完璧だ。水木とゲゲ郎が最高のバディを結成したのが素晴らしい。悲しく酷な展開に満ちていたが、妖怪はソウイウセカイから生まれ出づるものだ。 ・「鬼太郎誕生」は記念すべき第一話の再解釈、リメイドになっている。いくつかの矛盾するような設定(目玉おや

          ゲゲゲの謎 2024/05/12

          黒牢城 2024/05/10

          ・小説『黒牢城』を読んでる。直木賞受賞から2年、もはや米澤穂信ファンならみんな読み終えている作品に今更追いつくぜ…。 ・戦国推理小説は、類を見ない試み。これはアイデアを得た作家がいても、それを破綻しない形で書く技術が極めて高度だからだろう。推理の論理が歴史の整合性に潰されてはいけないし、歴史のロマンをくだらない謎で破壊してもいけない。 ・その点、この傑作には非の打ち所がない。黒田官兵衛がハンニバル・レクターのような不敵さを持つ軍師=名探偵として立ち回る。少しマイナーな荒木

          黒牢城 2024/05/10

          Staffer Case 2024/05/07

          ・ゲーム『Staffer Case:超能力推理アドベンチャー』が、とても面白い。DEMO版でCase.1&2は無料でプレイできるのだが、あまりに良いので今年中に買うつもり。 ・ミステリのゲームの醍醐味は、如何に第一印象で「なんだ、くだらないトリックじゃないか」と思わせられるか、だ。ダンガンロンパ然り、逆転裁判然り。 ・この『Staffer Case』も同じで、超能力を考慮しただけのトリックとして舐めてかかると、見事に騙されていたことが分かる。ゲームシステムの「六角推理」で

          Staffer Case 2024/05/07

          Coffee Talk 2024/05/06

          ・ゲーム『Coffee Talk Episode 2』をクリア(読了)! 1作目を昨年の夏に楽しんだので、ゴールデンウィークを使って一気にエンディングまで行った。 ・様々な種族がともに暮らすシアトルの不思議な空気には、いつも感心させられる。架空の新聞記事が何度も登場するのだが、「サキュバスに対する差別の撤廃を求める運動」みたいな見出しがあって、世界観に深みが出ている。 ・新キャラも多数登場。バンシーのリオナや、サテュロスのルーカス。SNS世代の話や、動画配信者の苦悩なども

          Coffee Talk 2024/05/06

          砂時計の数学 2024/05/05

          ・Youtubeサーフィンしていて、数学の解説動画で面白いものを見つけた。N角形(凹凸不問)の平面に警備員(点)を配置して、全域を見張れるようにするには何人必要かという問題。 ・答えはN/3人以下であり、証明は三角形分割。ちゃんと点を色分けするなどビジュアル的にわかりやすい動画で、なにより問題が魅力的だ。ソファ問題みたいに、身近な状況で想像できるのがよい。 ・この「えびまラボ」は、数学と競技プログラミングの教養をゆっくり解説する物好きなチャンネルなのだが、中でも数学の問題

          砂時計の数学 2024/05/05

          凡百英雄伝 2024/05/03

          ・ゲーム『百英雄伝』をプレイしている。ゴールデンウィークに丁度良い大作。『幻想水滸伝』のリメイクが出るのに待ちくたびれたので、姉妹作に手を出したわけだ。 ・百人のキャラが仲間になるという事前情報のみで始めたら、ある事実を見落としていたのに気づいた。つまり、百人分の登場シーンが当然用意されているので、それに応じてストーリーが尋常ではない長さに引き延ばされている。 ・あと、人数が多いと誰に何を装備したかを忘れて困る。この作品ではルーンという能力付与のシステムで戦略を練るので、

          凡百英雄伝 2024/05/03

          暗号学園のいろは 2024/05/02

          ・漫画『暗号学園のいろは』の最終7巻が発売された。予約してあったので、すぐに読んだ。これにて読了! ・暗号(謎解き)については、中盤のクラス対抗戦あたりの品質が高かったと感じる。西尾維新はキャラたちを魅力的に見せるために謎を用意しているので、新キャラが登場する回ほど洗練された造りになるのだな。 ・『物語シリーズ』では羽川翼が戦争調停人となる道を選んだが、あまりに抽象的な偉業や思想しか描かれなかったのは少々不満に思っていた。今作では、戦争解決の方法論までは広がらなかったけれ

          暗号学園のいろは 2024/05/02

          NOT SO PERFECT DAYS 2024/05/01

          ・映画『PERFECT DAYS』を烏丸のミニシアターで観てきた。母親や親友が絶賛していたし、海外での評価も高かったと聞いて。 ・良い映画でした! 劇場から出た後に、天を仰ぎたくなる作品。無口な主人公を役所広司が演じると、その表情や仕草の雄弁さが際立つ。柄本時生が生意気な青年に一番似合っていた。石川さゆりもスナックで歌っていたし、豪華なキャスト陣だった。 ・かつて大都会のシンボルであった東京タワーではなく、新しい時代の象徴としてスカイツリーが常に背後を飾っていたのが印象的

          NOT SO PERFECT DAYS 2024/05/01

          エンドブルー 2024/04/24

          ・入間人間『エンドブルー』を読了。 ・過去作の『クロクロクロック』の後日談だった。まさか、岩谷カナと新城雅がゴールインするなんて誰も予想しなかったに違いない。 ・入間人間が、百合作家としての地位を固めたのは凄いことだと思う。猟奇とシュールを突き詰めたライトノベル群でファン層が作られて、『安達としまむら』から淡い世界観へと文体を変えずにシフトしていった。 ・入間人間の描くミステリが読みたい気持ちは消えないが、ちゃんとガールズラブが面白いので、別にいいやとも思う。特に、今回

          エンドブルー 2024/04/24