見出し画像

もののけとけもの 2024/06/07

・朝に1時間半ほどのバイトをこなしたのち、久しぶりに京都市京セラ美術館を訪れた。お目当ては、春から開催中の『村上隆 もののけ 京都』展である。京都在住の大学生は鑑賞無料と聞き、人の少なめな平日午前中に観に行くことにした。

村上隆の代表的なモチーフ「FLOWERS」の巨像

・何人か親子連れの客も見かけたが、子供も十分に楽しんでいて微笑ましかった。村上隆の作品の強烈なカラフルさは、塗り絵っぽいから。正体不明のキャラクター「DOB」も、何色に塗っても似合うデザインになっていると気付いた。
(ミッキーマウスなどは、黒白以外にすると違和感が生まれる)

・今回のテーマは京都で、特に尾形光琳へのオマージュが散見された。洛中洛外図や風神雷神図がポップなキャラクターに置き換えられているのは実に斬新だ。一方で、曾我蕭白《雲龍図》を赤で壁一面に再構築する『雲龍赤変図』が大迫力で、最も心に残った。

・村上隆の提唱する「スーパーフラット」の概念をしかと感じたが、正直、まだ理解しかねる部分がある。漫画やアニメの平面性を活かす芸術(今回大量に描かれていたFLOWERなど)という潮流は素晴らしいが、その手法と「日本社会の階層性の平坦さ」を結びつけるというのは難しい。

・でも、本人が「芸術とは何なんだろう?」と問いかけ続けているのが、やはり身近でいい。インターネットでの情報発信も続けていて、私の中では特に好きな現代芸術家の一人だ。

・嫌われる理由も、少し分かるけど…。
 


・想像よりコンパクトな展覧会で、午後は時間が余った。博物館の隣の京都府立図書館を少々漁ってから、初めて京都市動物園へ行ってみようと思い立った。

キリンの密度が高い

・充分に見応えがあった……が、「狭いな」という感想は残った。福岡や北海道にある動物園と違い、遊園地みたいに街の真ん中にあるので、それぞれ動物たちが窮屈そうな空間だった。オオサンショウウオが、体調と同じ幅の水槽に入っていて、動けるのか心配になってしまう。

・でもその分、動物たちとの距離は近く、生態観察には適している。カバやゾウへかなり接近できたのは嬉しかった。ゴリラが室内のジャングルで暴れ回っていたのも凄い。

ミライ、高齢の14歳。

・タヌキのミライおばあちゃんが足腰も悪く目も悪いと聞いて切なくなった。ずっとぐるぐると同じ場所を回っていた。健やかに過ごしてほしい、と切に願う。

・私が動物園で一番好きなのは、猿山。


・いきなり暑さが厳しくなった。動物たちも、日陰で休んでいるものたちが多い。私も熱中症の予感がして、慌てて飲み物を買い求めたりなどした。

・九州は梅雨入り。前線の北上を待つ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?