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暗号学園のいろは 2024/05/02

・漫画『暗号学園のいろは』の最終7巻が発売された。予約してあったので、すぐに読んだ。これにて読了!

・暗号(謎解き)については、中盤のクラス対抗戦あたりの品質が高かったと感じる。西尾維新はキャラたちを魅力的に見せるために謎を用意しているので、新キャラが登場する回ほど洗練された造りになるのだな。

・『物語シリーズ』では羽川翼が戦争調停人となる道を選んだが、あまりに抽象的な偉業や思想しか描かれなかったのは少々不満に思っていた。今作では、戦争解決の方法論までは広がらなかったけれども、戦争を停める意義については説得力のある一つの答えが見えた気がする。

・近作の西尾維新を面白いと思うかは別として、世界の情勢から全く逃げない姿勢は大好きだ。パンデミックや戦争はリアルタイムで世界観に取り入れ、児童虐待やいじめのような様々な形状の不幸が壁として立ちはだかる。明確な答えを出さないことが多いのは、つまり扱う話題が、解答(回答)を他人に用意してもらうには不適当になりうるものだからだ。

・思考を停めるな、と時々自分に言い聞かせる。中学生の時みたいに、本を読んでいても次に何が起こるかを常に予想して楽しむほうが得られるものが多いと思う。

・それにしても、岩崎優次先生の絵は完璧だった。東洲斎享楽のデザインは、ずっと読んでて飽きることがなかった。格好良さと可愛さが、すべてのキャラクターで輝いていた。次回作も追います。
 


・先日、大学生協の書店でアルバイトをした。数時間×数日間なので仕事は雑用が多かったが、それでもきっぱりと言えるのは「頭脳より肉体のほうが疲れる労働である」という事実だ。

・本は頭脳の産物であることに相違ないが、本屋が扱うのは、本そのものだけではない。本棚や段ボールが大量に並んだ空間の中で、文字通りの本の山を毎日捌かねばならない。体力のない者は足手まといになってしまうし(自分のこと)、梱包などの作業も気を抜くと怪我することもある(指を切った)。

・客は一冊の本を求めてやってくるが、店員は千冊の本を動かすことになる。正直、あまり志望したくない職種のリストに入った…。自分の無能さが際立つ仕事。

・担当者のK氏や、バイトの仲間にはお世話になった。近所なので、次は文庫を求める客として訪れることになるかも。


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