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2/4 合併号【Project KGSDGs Vol.109 】& 【童夢 Arts沼 #33 】 コロナ × 部活動 バンド × 文藝部#18

〈1〉コロナ禍 × 文化部部活動#1〜3
〈2〉日本の強みはやっぱりこれ#1〜9
〈3〉新しい仕事のスタイルと社会構造について
  ①パートナーシップ型・プロジェクト解決型が意味するものは?#1〜4
  ②ボリュームゾーンの崩壊
  ③未来の学校はたぶんこうなるから今から準備しておかないとたぶん生き残れない要件#1〜2
〈4〉未来人たちについて(たぶんこんな社会になるのかな)

〈3〉新しい仕事のスタイルと社会構造について
③未来の学校はたぶんこうなるから今から準備しておかないとたぶん生き残れない要件#1

 中間層の崩壊は、さまざまなところで起きます。
 たとえばみなさんはN高って知っていますか? いわゆる通信制高校です。ただ、これまでの通信制高校とN高とは、制度的には同じでも、教育内容が全く違ったものになっています。「N高アプリ」を使用してVR授業が行われ、部活動も「投資部」や「起業部」が最初に紹介されています。授業だけでなく特別活動も誰もが知っているような第一線で活躍しているスペシャリストを招聘して行っています。かと言って専門学校のように、最初から的を絞って授業編成しているわけではなく、あらゆるジャンルについて学べます。
 全くこれまでになかった教育コンセプト、教育内容を展開するN高については賛否両論ありますが、こういう全く新しいものを読み取るときに大切なことは、単純に事実に目を向けることです。
 N高は2016年に開校してこの5年で在籍生徒数が1万5千人に急増しています。そこでもう一校S高という学校を開校予定です。つまり需要(ニーズ)が右肩上がりに大きくなっていっているということです。
 yamaとくじらが部屋から一歩も出ないで曲をリリースしビジネスを成立させたのと同じように、高校も、スクーリングを伴いながらも部屋からほとんど出ないで卒業できます。でも一番重要なことは、高校生活もビジネスも仕事も好きなことだけやっていける環境が急速に整っている、ということです。但しこれには注意が必要で、「専門スキルがあれば」という条件がつきます。専門スキルのない人が部屋から出ないでなんとか生計を立てながら生きていくのは現状ではまだ無理です。
 何かに特化して秀でているわけではないけれど何でもこなすというジェネラリストには向いていません。複数の分野のスペシャリストたちの役割を総合的に判断してビジネスに活かすのがジェネラリストの役割でした。でも、これまで何回かに分けて書いてきたように、スペシャリストのマッチングをアプリが行う時代になったので、経営判断する上層部を除いてはジェネラリストは不要になりつつあります。文字通り、器用貧乏になりかねません。
 そういった意味では「文系要素を当然のように持っている理系」の人材が市場を賑わすのではないかと思います。一時物議を醸した文系廃止論も今にして思えば頭ごなしに否定できないのかもしれません。STEAM教育のことを考え合わせても、これからはジェネラリスト+スペシャリスト型の人材を求めているように思います。たしかにSTEMだけでは足りない。感性やデザイン力、つまり統合する力、俯瞰する力です。だから「A」、つまりArtが必要だということなのでしょう。

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