双京知的財産事務所

企業の知財法務部で培った知的財産/関連法務の知識・経験を活かし、特に中小企業様向けに、…

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企業の知財法務部で培った知的財産/関連法務の知識・経験を活かし、特に中小企業様向けに、経営に直結する知的財産連サービスを提供しています。 行政書士法人を併設。許認可等の業務も行っています。 ホームページ:https://soukyo.jp/ Twitter :soukyoip

最近の記事

中小企業の事業承継:仲介業者とのトラブル増加と国の対策

事業承継のニーズと現状 日本の中小企業では、経営者の高齢化が進み、後継者不足が深刻化しています。このような背景から、事業承継の重要性が増しています。 中小企業庁は、優良な仲介業者を選びやすくするために、3年前に仲介業者登録制度を設けました。2024年3月時点で3,000を超える事業者が登録しています​ (参考:中小企業庁サイト:https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2024/240313m_and_a.html) トラブ

    • 中小企業向け資金繰り支援の今後の展開について

      2024年6月7日、金融庁と財務省とは、「中小企業向けの新たな資金繰り支援策」を共同発表しました。経済産業省も同時に、中小企業と地域経済の活性化を目指した支援策を打ち出し、官民の金融機関に対して、コロナ資金繰り支援策からの転換を踏まえた支援の徹底を要請しました。 1.今後の中小企業向け資金繰り支援 コロナ関連の支援策は終了。ただし、コロナ禍の影響に苦しむ事業者への再生支援を強化。また、円安等の経済情勢で苦しむ事業者向けの制度も継続。 2.官民金融機関等に対する要請につい

      • WIPO国際事務局(IB)へのDASアクセスコードの通知方法について

        特許協力条約(PCT)に基づく国際出願を行う際に、各国の基礎出願に基づく優先権を主張する場合、優先権書類の提出を省略することができます。 これを実現するためには、世界知的所有権機関(WIPO)の国際事務局(IB)にデジタルアクセスサービス(DAS)を利用して優先権書類を入手するよう請求することが必要です。以下では、その手続方法を解説します。 手続の概要PCT規則17.1(bの2)に基づき、DASを利用して優先権書類をIBに通知することで、書類提出の手間を省略することが可能で

        • 知れば知るほど奥深い商標実務

          実際の使用商標と登録商標との同一性の重要性については、先の記事で触れましたが、今回は、指定商品・役務選択の重要性についても触れたいと思います。 以下は、2024年4月30日付けで審決が確定した、取消2022-300838(登録3329623)での判断の概要です。 1.背景取消審判の対象となったのは、商標「スターフィルド」です。 指定商品のうち、  第25類 作業服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,スカーフ,      足袋,足袋カバー,手袋,マフラー,耳覆い,腕カバー

        中小企業の事業承継:仲介業者とのトラブル増加と国の対策

          登録商標をいじって使わない方がいい理由

          商標登録したのに安心できない?注意点を解説!自社の商品名やサービス名について商標出願をして、審査をパスして、登録になって、めでたしめでたし。本当にそれで安心なのでしょうか。 日本の商標法では、継続して3年以上使用されていない登録商標に対して、誰でも「登録の取り消し」を求めることのできる制度(不使用取消審判:商標法第50条)を設けています。 不使用取消審判を請求された場合、対象の登録商標の権利者(商標権者)は、その期間内に「登録商標を指定商品・役務に使用していた」ことを証明

          登録商標をいじって使わない方がいい理由

          台湾智慧財産局(台湾特許庁)、AIによる図形商標調査ツールの提供を開始

          台湾智慧財産局(台湾特許庁)は、AIを活用した図形商標調査検索ツール「以圖找圖商標檢索系統」の提供を開始しました。検索ツールでは、検索したい図形商標の画像をアップロードすることで、類似または同一の商標を検索することができます。 1.概要  画像をアップロードすることにより、類似する商標をAIが検索し、結果を提示する。 2.現在の利用状況と制限  試験段階:正式なサービス提供前に、現行の「圖形近似檢索」を主要な検索手段として利用。  将来の展望:商標登録の審査時間の短縮

          台湾智慧財産局(台湾特許庁)、AIによる図形商標調査ツールの提供を開始

          「中小企業のPMIを促進するための実践ツール・活用ガイドブック・事例集」

          経済産業省は、M&Aの効果を最大化するためのプロセスであるPMI(Post Merger Integration)のさらなる促進のため、「中小企業のPMIを促進するための実践ツール・活用ガイドブック・事例集」を策定および公表しました。その概要は、以下の通りです。 1. PMI実践ツールの紹介 経済産業省が策定した主なPMI実践ツールは以下の通りです。 2. 「PMI実践ツール」「PMI実践ツール活用ガイドブック」 上記のツールの使用方法、活用のポイント、留意点を解説し

          「中小企業のPMIを促進するための実践ツール・活用ガイドブック・事例集」

          押さえておきたい個人情報保護(中小企業向け)

          中小企業の経営者や従業員が知っておくべき「個人情報保護10のチェックポイント」の動画が公開されました。こちらから視聴できます。 近年は、中小企業もサイバー攻撃のターゲットとなっており、知らない間に顧客や従業員の情報が外部に漏洩してしまう可能性が高くなっています。 また、従業員が悪意なく情報を外部に漏洩してしまう可能性もゼロではありません。 同動画では、5分という短い時間で、中小企業の経営者や従業員が知っておくべき10のチェックポイントを学ぶことができます。 政府が公開してい

          押さえておきたい個人情報保護(中小企業向け)

          「事例から学ぶ商標活用ガイド」が発行されました(特許庁)

          特許庁から、「事例から学ぶ商標活用ガイド 2024」が発行されました。 ガイドはこちらからDLできます。 失敗事例・活用事例の他、商標制度についてもわかりやすく説明されています。 ガイドでは、失敗事例として”他社による先取り”が挙げられていますが、保有している権利が、自社の商品・サービスを不足なくカバーできているかも非常に重要なポイントです。 業種・規模にかかわらず、事業をする以上、商標の問題は必ずついて回ります。 ぜひ、積極的に専門家にご相談下さい。

          「事例から学ぶ商標活用ガイド」が発行されました(特許庁)

          特許出願の受領書へのDASアクセスコード記載の廃止

          2024年5月1日以降のオンライン特許出願については、特許出願の受領書にDASのアクセスコードが記載されなくなります。 ※経済安全保障推進法に基づく「特許出願の非公開制度」の発効に伴う取り扱う。 そのため、同日以降は、オンライン出願後&アクセスコードの照会が可能になった後、電子出願ソフトの「補助」タブの「アクセスコード照会」を実行することにより、アクセスコードを確認する必要があります。 また、特許庁より、「アクセスコード通知書」が発送されるとのことです。

          特許出願の受領書へのDASアクセスコード記載の廃止

          商標審査基準が改訂されました(2024年4月1日から)

          商標審査基準の改訂概要 不正競争防止法等の一部改正に対応するため、商標審査基準の改訂が行われました。 本改訂は、コンセント制度の導入と他人の氏名を含む商標の登録要件緩和を主な目的としています。 主な改訂ポイント: 1.コンセント制度導入に伴う要件の追加等 コンセント制度に関する条文(第4条第4項:先願に係る他人の登録商標の例外)の新設に合わせ、関連条文の審査基準が改訂されます。 (1)第4条第4項(新設) ①「他人の承諾」の要件  引用商標権者による意思表示であり、査定

          商標審査基準が改訂されました(2024年4月1日から)

          特許情報プラットフォームの機能が改善されました(2024/2/26現在)

          2024年2月26日付けで、特許情報プラットフォームの機能が以下の通り改善されました。 これにより、より効率的に情報を検索し、管理することができるようになります。

          特許情報プラットフォームの機能が改善されました(2024/2/26現在)

          意匠出願前にデザインを公開した場合の手続きについて(新規性喪失例外適用)

          1.変更点 令和6年1月1日から、意匠の新規性喪失の例外規定の適用手続きが緩和されました。 これにより、意匠登録を受ける権利を有する者(権利の承継人も含む)の行為に起因して公開された意匠(例:自らウェブサイトで公開した意匠)について、最初の公開行為を証明するだけで、その後に公開された同一又は類似の意匠に対しても、新規性喪失の例外規定が適用されます。 2.手続について 最初に公開した日(最初に公開行為をした日)から1年以内に、公開した意匠について意匠登録出願をする必要がありま

          意匠出願前にデザインを公開した場合の手続きについて(新規性喪失例外適用)

          米国出願:非DOCX形式出願への追加手数料適用開始(2024年1月17日より)

          2022年1月1日より、米国特許商標庁(USPTO)への特許出願は、Patent Centerを通じて、DOCX形式で行えるようになりました。 そして、2024年1月17日から、DOCX形式以外の明細書を提出する場合は、出願時に追加手数料(Non-DOCX filing surcharge:$400.00)が課されることになりました。 Non-DOCX filing surchargeの適用対象出願は、以下の通りです。 35 USC 111(a)に基づく ・Non-prov

          米国出願:非DOCX形式出願への追加手数料適用開始(2024年1月17日より)

          プロセスエコノミーと知的財産権(前編)

          最近、SNSやメディア等で「プロセスエコノミー」という言葉を聞くようになりました。 プロセスエコノミーとは一体どのようなものなのでしょうか? また、あるビジネスが流行ると、それを模倣する後続者が現れるのは、世間の常です。 このような場合を想定して、自社のプロセスエコノミー活動を知的財産でどのように保護できるのでしょうか? 本記事の前半では、プロセスエコノミーについて解説していきます。 1.プロセスエコノミーとは? 「プロセスエコノミー」は、製品・サービスそのものではなく

          プロセスエコノミーと知的財産権(前編)

          【EPO】侵害訴訟または取消訴訟が提起されている場合の異議申立の早期処理について

          2023年11月7日付けで、「侵害訴訟または取消訴訟が提起されている場合の異議申立の早期処理」に関する通知が、EPOより発行されました。 欧州特許または欧州単一効特許に関し、EPOに対する異議申立て手続きと、侵害訴訟または取消訴訟とは、並行進行が可能です。 EPOは、統一特許裁判所などから該当訴訟の提起に関する通知を受けた場合、関連する異議申立手続きの処理を加速します。 また、そのような通知がない場合でも、当事者は、いつでもEPOに手続きの促進を請求することができます。

          【EPO】侵害訴訟または取消訴訟が提起されている場合の異議申立の早期処理について