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お客様の声は、力になる。

昨日、お店をやっていたら、前日にチキンを8個買ってくれたお姉さんがやってきて

「あたためなおして〜」と来た。

3つ分。5つは食べたの?と聞いたら、「お父さんが2つ、私が3つ食べた」と言う。

正直なところ、大量買いのお客さんが連続で来ることは少ない。
だって、好きなものでも一気に沢山食べたら、しばらくはいいかなって私も思う。

だから、あたためるだけであろうと、また来てくれたことがとても嬉しかった。

「オイシイデスヨネー」

彼女は2日目もカタコトな日本語で話してくれた。

ニコニコしながらチキンを買いに来てくれる彼女をみていると、幸せな気持ちになる。

あたためなおして、パックに詰めて渡したら、「お金は?」って言われた。

「昨日払ってくれたじゃん! いらないよー」

彼女は、悪いよーという顔をしたけど、大丈夫という顔で返したら、ありがとうと言って帰っていった。


自然とWin-Winを目指す関係

彼女とのやりとりにビックリした。

私は相手が、あたためなおしくらい、当たり前に無料でやるものだと思っているんだと思っていたから。

若干の図々しさを感じたことには間違いないけれど、元々商品を売っているのは私だし、そういうもんなのかと思った。

でも、彼女はお金を払う気だったのだ。
実際にお財布を出していたし、定価ではないにしても少しは。

私がそれを断ったら、悪いよーという顔。

この人は、自然にwin-winであろうと出来る人なんだなあと思った。

カンボジアに住んでいる人たちがやっていること

思い返せば、沢山のお客さんがwin-winであろうと私を助けてくれる。

例えば、私が間違えてお釣りを多く渡したら、多いよと言って返してくれたり。

1日の最後のお客さんが2つチキンを頼んだ後に、1つお肉が欲しいお客さんが来て、「今日はもう売れてしまった」と話したら、「僕のを1つ君に譲るよ」と話し合って、1つずつ買って帰ってくれたり。

10分待つけど大丈夫? って良く使うけど、殆どのみんなが10分待ってくれる。

お客さんにチキンを渡すときには、ほぼ100%の確率でお客さんも「ありがとう」と言って受け取ってくれる。

あとは、飲食店のスタッフさんたちもそう。
ほとんどの飲食店が、数回訪れると何か無料でサービスしてくれたり、逆に私のお店にチキンを買いに来てくれたりする。

無料ほど高いものは無いとはよく言ったもので、そうやってサービスしてくれた人たちには愛着が湧いてしまうし、また行きたいと思ってしまうものだ。

日本に居た頃のわたし

そういう何気ないことを日本にいた頃の私は、ちゃんと出来ていたかしら。

自然とお互いがwin-winであるように。

コンビニで何気なく買うおにぎり。
店員さんにありがとうって言えていたかしら。

お釣りが少し多かったら、多いよって返していたかしら。

マクドナルドで5分待たされることにイライラしてなかったかしら。

居合わせた他のお客さんが困っているときに、手を差し伸べられる人であったかしら。

そうであった時もあるし、そうでなかった時もある。
でも、そうでなかった時のほうが圧倒的多数だ。反省した。

カンボジアはまだまだ金銭的には貧しい国ではあるけど、相手を思いやれる心の豊かさ度合いでいえば、カンボジアに住む人々のほうが上かもしれない。

その一言は、誰かの力になる

昨日の営業中、他にも素敵なことがあった。

チキンを買ってくれた、カンボジア在住の韓国の方。
「本当に、おいしいです」と、日本語で力強く言ってくれた。

3人組でチキンを買いに来てくれたカンボジアの方。
「貴方がいつも笑顔で声掛けしてるから、試しに買ってみる」と、英語で言ってくれた。

私がここで毎日屋台を営業していることは、みんなに届いてるんだなあ。
おいしいって言って、喜んで食べてもらえるなんて幸せだなあ。

こんな風に言ってもらえて、改めて思えたのだ。

その人たちからしてみれば、何気ないリップサービスなのかもしれない。
でも、その一言は私の力になった。

そんなのはきっと、日本でも同じだ。

売る人と買う人の間でも、お互いにwin-winの関係は築ける。

コンビニで働く店員さんに良い笑顔の人が居たら、「素敵な笑顔ですね」って言ってあげればいい。

実際、私は元職場の近くのマックで毎日頑張って働いている外人さんをひそかに応援していた。

でも、ひそかにする必要なんてないのだ。

自分が良い気分をもらったのであれば、相手にもそれをお返しできる人であればいい。

ポジティブなことなんだから、積極的に相手に伝えてあげればいい。
だって、伝えないと相手には届かないんだから。


ご清聴、ありがとうございました。

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