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土竜のひとりごと

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エッセイです。日々考えること、共有したい笑い話、生徒へのメッセージなどを書き綴っています。
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#笑い話

えーと、ニューヨーク

えーと、ニューヨーク

油断一秒怪我一生ということばがある。このことばに関してこんな話が新聞に載っていた。中国の視察団か何かが日本を訪問し、ある工場を訪れたところ、この標語が壁に貼ってあった。これを見た視察団の一行はエラク驚いたのだそうである。「日本人は恐ろしいほどの働き者である。これだから日本はすさまじい急成長を遂げたのだ」と。

我々にとっては、常に危険と隣り合わせの工場で、怪我をしないために一秒の油断を戒めたこのこ

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シビビイビイとピーピー豆(方言)

シビビイビイとピーピー豆(方言)

■ そうだら・・東京に出て、初めて自分が方言を喋っていることを知った。

大学に入った4月早々、友達と話をしている時、何の気なしに「そうだら」と言ったら、友達がケラケラと笑い出し、「何だ、お前、その『そうだら』っていうのは」と言い、「『だら』だって」と更に笑いこけ、会う奴、会う奴に、「おい、あのさあ」と言いまわり、人をさんざん侮辱し、僕の尊厳を傷つけた。

この『だら』ということば(助動詞?)は、

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なぞなぞ

なぞなぞ

 
授業はお互い疲れるので、時々、生徒に「なぞなぞ」を出して遊ぶことにしている。

例えば(これはローカルな質問で静岡県東部を地元としている人でないと分からないが)「伊藤君と加藤君が高校卒業後、10年後に三島で会いました。さてその場所はどこだろうか?」
答えは二人が久しぶりに再会した時に言うであろう、「いとう」「よお、かとう」という挨拶をそのままつなげて口にすると、「イトーヨーカ堂」が正解というこ

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第30話:忘却とは忘れ去ることなり

第30話:忘却とは忘れ去ることなり

“忘却とは忘れ去ることなり”という人口に膾炙した言葉がある。

まったく当り前なことを言っているこの言葉の、しかし、ひどく単純でしかも素朴なリズムは、まさしく「なるほど」と人を納得させるだけの響きがあって、どこか高尚な何かを感じさせたりする。

自慢する訳ではないが僕は全く記憶力に優れていない。ほとんどそういう能力に欠けていると言って過言ではない。

ついこのあいだも、テレビを見ている時につまらぬ

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缶コーヒー

缶コーヒー

何だか最近缶コーヒー中毒に陥っていて、朝夕の通勤で車に乗っていると缶コーヒーが無性に飲みたくなって、ついつい自動販売機の前で車を止めてしまう。

職場に行けばインスタントながらコーヒーはあるし、朝は家で大きなカップに紅茶を2杯は飲んで来るので、強いて缶コーヒーを飲む必要はないのだが、気付くと自動販売機にお金を入れている。

“こんなものばかり飲んでいると糖尿病になってしまう”とか、“120円だって

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