見出し画像

『発達障害(ASD&ADHD)かつ一生独身でも幸せに生きれる』と信じている人。


創作大賞に応募することを決めました。
なぜなら、世の中の精神障害者への認知度の低さや独身の人間に向けられる目の冷たさを感じたからです。
※精神障害にかんしては、うつ病、統合失調症、パニック障害等様々な症状があり、誰しもがなる可能性があるものだと思われます(発達障害は生来のものですが、環境によっては診断の必要がない場合もあります)

私が書くことで何かが変わるとは思いませんが、発達障害かつセクシャルマイノリティーの私の視点で感じたことを、思いのままに書きたいと思います。


私は、現在発達障害者として、とある企業の、たった一人の障害者雇用枠を勝ち取り働いています。従業員数は300人以上の中堅企業です。各事業所に0~1人程度しか雇っていない企業ですが、その分配慮をしてくれる所だと感じています。


分からないなりに、配慮をしてくれているのは肌で感じています。時折、それを寂しく感じることもありますが、皆優しい方が多いと思います。

それは会社の事業に余裕があるのか、どういう基準で人を雇っているか、福利厚生が整っているか等で(会社全体の雰囲気は)変わるのだと、一度転職に失敗した私は思います。


精神障害者に必要なのは『理解のある』配偶者なのか?


ここで、タイトルになぜ『一生独身』と言及したのかを書いておこうと思います。

端的に言えば、私は、『他者に対して恋愛感情も性的欲求も抱かない』人間だからです。

それは『アロマンティック/アセクシャル』というセクシャリティーに近いものです。私は本当に異性に対し恋愛感情も性的欲求も抱いたことがないので、単純なセクシャリティーの方だと感じています。

‪アロマンティック
…他者に恋愛感情を抱かない‬人
※Aロマンティック、エーロマンティック等の表記される場合もあるが、いずれも同じ意味。Aロマ、アロマと略されることが多い。
アセクシャル
…他者に性的に惹かれない人(他者に性的な魅力を感じない。または、他者に性的な魅力は感じるがその人と性的な行為をしたいとは思わない)

https://www.nijikou.com/%E7%94%A8%E8%AA%9E%E4%B8%80%E8%A6%A7/


セクシャルマイノリティーの人間は、自分の身体的性別に違和感を抱く人や、恋愛感情はあるけれど性的欲求はわかない人など、色々な人がいます。もしかすると、気づいていないだけで読んでいるあなたも、本当は性別違和を抱いているのかもしれません。

ただ社会の規範に合わせ、男と女で当たり前に分かれた価値観をずっと全身で浴びていたから、そう思い込んでいるだけの可能性もある、と私は思います。

セクシャリティーは流動的なものという意見もあります。
グラデーションになっており、私が『アロマンティック/アセクシャル』だということも、証明することも出来ません。もしかすると、『恋愛感情に近い感情』が実はあるのに、気づいていない可能性もあるのです。ただ証明することができないのだから、今の私がそう自認していれば、それで良いと考えています。
※おそらく、生涯恋愛感情を抱くことはないだろうという予感はあります。


少数派中の少数派でも生きやすい道がある


さて、私は発達障害で、かつセクシャルマイノリティーなわけですが、理解のある配偶者ができないことは、果たして不幸でしょうか?

人間にとって必要なのは、恋愛感情や性的欲求ありきの関係なのでしょうか?
世間では、セクシャルマイノリティーの存在を流行りやブームのように言ったり、気難しい存在として揶揄している傾向もありますが、当事者としては悲しいことのように思います。

最近ではボーイズラブやガールズラブを題材にした作品が増加していたり、女装男子や男装女子、中性的な人のことを『ジェンダーレス』男子/女子なんていう表現で表すこともあります。


そうしてエンタメとして消費されているにもかかわらず、セクシャルマイノリティーは生きづらいのが現実であり、『アロマンティックアセクシャル』の人間は多数派を装って暮らしている人が多いです。家族にも理解されないこともありますが、それでも理解のある職場や友人、パートナーを見つけることはできます。

パートナーを探すことは婚活のようなもの?

私に未だにないものは、確固とした信頼できる友人やパートナーであり、自ら探さなければ、永遠に出会うことはできないと考えています。

私の家族には、結婚相談所を利用して相手を見つけた人もいれば、学生時代に出会い恋愛結婚をした人もいます。

職場恋愛も世の中には結構ありますし、共働き時代になりつつある現代でも、専業主婦として育児にいそしむ方も一定数います。

児童のいる世帯における母の仕事の状況の構成割合(2019年)

児童のいる世帯における母の仕事の状況の構成割合(2019年)
仕事あり:72.4%
 ・うち正規の職員・従業員:26.2%  ・うち非正規の職員・従業員:37.8%  ・その他:8.5%
仕事なし:27.6%

https://news.yahoo.co.jp/articles/e8eaec49c2b4987475c23087cb34790050ee3d86

この割合は、2019年時点のものですが、『仕事なし』つまり専業主婦の方は約3割いるようです。
※詳しいことは上記リンク先をお読みください。


多いか少ないか?は人により意見が違うかと思いますが、私はもし恋愛をして結婚し子どもを産んだとしても、仕事に復帰しようとするだろうと思います。
それぐらい、一度仕事を手放したら専門職でもない限り、復帰は難しいと考えています。

人生100年時代と言われるなか、お金を稼ぐ手段を失うことは死活問題です。夫の給料だけに頼って生きる生き方は大きなリスクを伴うだろうことは、想像に難くありません。

ただし独身で生き続けることも、また大きなリスクを伴うでしょう。
いざというとき助け合える人が身近にいることは、自分にとっての精神の安定という意味合いにおいても、重要なことだと思います。


低賃金の障害者雇用事務員は、独身ではいけないのか


日本社会では、基本的に独身の人はバリキャリを目指し、それ以外の人は結婚して家庭を築くことが『正しい』とされているように思います。

それは世間の風潮であって、必ずしも正しいわけではないと思いますが、そういう社会に対して息苦しさを感じる人は多くいるでしょう。

独身で実家住まいの大人が、バラサイト・シングル(寄生虫)や子ども部屋○○さんといった揶揄のされ方をするのも、薄給で親に頼ることでしか生きられない、可哀相な人と暗に言いたいのでしょう。おそらく、ヤッカミもあるかと思います。


ただ、障害者雇用で働いている身としていえることは、楽をして生きているように見えても、それぞれが苦しみを抱えながら生きている、ということです。

私もあまり見かけや話し方では、発達障害とはみられずらい人間ですが、それでも見かけ上はわからなくとも、脳に疾患(能力の凹凸)を抱えています。
※私の場合は注意欠陥や暗黙の了解が理解しづらい等々の問題がありますが、症状の程度は低い方です。一時期緩和するための薬を飲んでいましたが効果がなく仕事に支障もないので辞めています。ただ発達障害の人の中でも症状は様々なので、当事者同士なら分かり合えるとも限りません。


見かけはどれだけ着飾ったインフルエンサーもお金持ちも芸能人も、すべてがうまくいっているとは限りません。


例え一生独身でも、発達障害でも、特に秀でた能力がなくとも、どれだけ周りに凄い人がいようとも、自分が自分でいられることが一番大切だと、今は思っています。

P.S.
元IT企業正社員、派遣事務員転職後、適応障害を発症し、就労移行に通いながら発達障害の診断を受け、障害者雇用の事務員に転職。現在配慮を受けながら働いている20代女性より。
今後も発達障害やセクシャルマイノリティーこと等について書き続けたいと考えています。

#創作大賞2022


🌼「アロマンティック/アセクシャル」の男女を描いたドラマがあるので、おススメしておきます。現在、概ね当事者間でも好評のように思います。



ここまで読んでくださり、ありがとうございます!非会員ユーザーでもスキは押せますので、良ければ押してくださると励みになります。