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空気を読んでBGMとSEをチョイス!? ノベルゲーにおける”音演出”についてのヒント出し(ノベルゲーム制作講座40 スクリプト編3)

BGM変更タイミングは流れを「聞いて」、感覚で入れ替えよう。
専用BGMがあると、キャラを印象づけやすい。レア感も出る。
素材や動きによってSEの種類も異なる。シーンに合ったSEを選ぼう。

前回(↑)に引き続き、
ノベルゲームおけるスクリプト演出について解説を行います。

今回は音素材、BGMとSEの扱い方について学びましょう。


■BGMを入れ替えるタイミングを考えよう

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BGMを鳴らすタイミングは、スクリプターに一任されますが
どのシーンでBGMを鳴らすかは、リスト(仕様書)に書かれています。

例えば「昼、リビングでの団らんシーンで流すBGM」と
仕様書に書かれていたらリビングのシーンで該当BGMを鳴らします。

「昼、リビングでの団らんシーンで流すBGM」は
「昼のリビングでの団らんシーン」で流すために作られているので、
合わないわけがないのです。


■同じBGMが鳴り続ける問題

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実際に演出を組んでいると、
「前のシーンで鳴らした曲と次のシーンで鳴らすべき曲が同じになる」
ことがよくあります。

教室(昼)のシーンが終わって、時間経過処理をしたあとに
また教室(昼)のシーンが始まる……というパターンですね。

昼⇒夕方なら、夕方専用BGMを使えば乗り切れますが、
場所と時間帯まで同じ場合、いったいどうしたらいいのでしょうか?


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一つ目の解決策は、BGMを中断させずに継続させる方法。

時間経過処理の際、BGMをOFFにせず鳴らし続けるわけです。
同じ場所で同じ時間帯のシーンが続くなら、
物語的にも連続したシーンである可能性が高いので、
BGMを継続させても違和感はありません。


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二つ目の解決策は、似たようなBGMを持ってくる方法。

「昼・教室」のBGMの他に「昼・町中」など
似たイメージの曲があればそれを採用します。

キャラクター専用BGMが用意されているなら、
次のシーンで登場するキャラの曲を鳴らすというパターンもあります。

キャラ登場時に専用BGMが鳴らすことで、
「次のシーンは○子のメインシーンか。待ってました」と
ユーザーの期待を煽り、BGMも印象づけることが可能です。

専用BGMを間に挟むことで箸休めならぬ「耳休め」が行われ、
もう一度「昼・教室」のBGMが使えるようになります。

ユーザーを耳でも飽きさせないように
鳴らすBGMは適度に変更しましょう。


■BGM変えすぎ問題

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内勤ライターとして、美少女ゲーム業界で15年以上働いてきた経験と、そこで得たノウハウを文章にまとめています。ゲーム業界特有の謎規則や技術解説、仕事に取り組む際の心構えなどもご紹介。応援してくださると定期的に記事が更新されます(人間だもの)