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こどもの読みもの

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こどもにおすすめの本。 かつて、こどもだった大人におすすめの本。
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#松谷みよ子

「怪談レストラン」シリーズ

「怪談レストラン」シリーズ

『怪談レストラン』シリーズ
童心社刊。怪談レストラン編集委員会編。児童向けのシリーズで「怖すぎない」ホラーを題材としたオムニバスです。「松谷みよ子」責任編集。たかいよしかず、かとうくみこ絵。1996年「幽霊屋敷レストラン」〜2007年「真夜中の学校レストラン」までシリーズ50巻です。テレビアニメやゲーム、劇場版「怪談レストラン」が制作され、世界が大きく広がりました。

『幽霊屋敷レストラン』199

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黒姫物語

黒姫物語

「信濃の民話」瀬川拓男・松谷みよ子・編
はなし 中野市中町 綿貫市郎
はなし 中野市中町 松谷せつ
再話        松谷みよ子

むかし、中野鴨ガ岳のふもとに小館城というお城がありました。そのお城に高梨摂津守政盛という殿様が住んでいた頃のことです。政盛には黒姫という世にも稀な美しい姫君がいました。

高梨摂津守政盛とその娘である黒姫が家来達と花見に行く。桜と春の空に並ぶ北信五岳を眺めながら盃を

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龍の子太郎

龍の子太郎

松谷みよ子 1960

山間の貧しい村にお婆さんと「太郎」と呼ばれる子供が住んでいました。山の動物や笛吹きの上手な女の子「あや」と遊んでばかりいる怠け者でした。ある日、寝込んだお婆さんが太郎に母親の話をします。樵だった父親は太郎の生まれる前に死んでしまったこと、母親の「たつ」は村の当番で山に行ったまま「龍」になり、たつが産んだ子供が太郎であること。そして「強く賢い子になって会いにきてほしい」と言い

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あさこ・ゆうこ

あさこ・ゆうこ

あさこ・ゆうこ

『信濃の民話」1957年(昭和32年)収録

長野県下高井郡山ノ内町の「池田利治」の話を『信濃の民話』編集委員の「児玉信久」が採集し、同じく編集委員で作家の「松谷みよ子」が再話したもの。テレビアニメ「まんが日本昔話」で放映されました。

昔、ある山の東と西の麓に、それぞれ小さな村がありました。この二つの村は、ちょっとした争いが元で交流が途絶え、山を越す人もなく、峠道には草が生い茂

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龍の子太郎

松谷みよ子 1960

山間の貧しい村にお婆さんと太郎と呼ばれる子供が住んでいました。
山の動物や笛吹きの上手な女の子あやと遊ぶ怠け者でしたが、
ある日寝込んだお婆さんは太郎に母親の話をします。
木こりだった父親は太郎の生まれる前に死んだこと、
母親のたつは村の当番で山に行ったまま龍になり産んだ子が太郎であること。
強く賢い子になって会いに来て欲しいと言い残して、
北の湖に去っていったこと。

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