アポロ

アギシュ、コマンダンテ、お笑い芸人さん大好きです。折角、noteはじめてみたので、いろ…

アポロ

アギシュ、コマンダンテ、お笑い芸人さん大好きです。折角、noteはじめてみたので、いろいろ好きなこと書いてみます。

最近の記事

第25話 これからがはじまり

「カーテンはこれでよしっと…」 天気も良く風も暖かくなってきて、もう夏も始まりそうな日差しが部屋いっぱいに注いでいる。 とりあえずの荷物運びも終わり、身の回りの大きな物から片付けたり設置したりと少しずつ終わらせていた。 「うわっ、もうこんな時間!買い物だけ行ってこようっ」 慌てて鞄と真新しい鍵を握りしめ部屋を出た。 数ヶ月前、石井くんに 「一緒に住もう」 と言われ、考えた末に一緒に住む事にした。お互いに一部屋ずつあり、リビングとキッチンが一緒になっていて、キッチン横の棚

    • Short Episode 3「はじまりはチロルチョコ」

      今日は昼から4ステかぁ、長いなぁ。 新ネタするから安田くんとあとで合わせてみな。 楽屋に着くや否や、GAGの坂本さんが 「石井くんっ今日バレンタインじゃん!チョコ貰った?」 「…家からまっすぐここに来たんでまだですね」 坂本さん、朝から奥さんと娘さんに貰ったって嬉しそうに話してる。幸せそうや。 チョコかぁ。その前に昼飯やな。 「お疲れ様です。注文されてたお弁当持ってきましたよ!」 「おお!俺の唐揚げ弁当きたきた」 「渡辺さん、いつもありがとうね」 俺も自分の弁当を貰おう

      • Short Episode 2 「名前はポチかシロ」

        その日は作家の子が手が空かなくなり急遽、撮影のお手伝いを頼んだ。 僕らのYouTubeの撮影で2人でどこのメーカーのカップ焼きそばが美味しいかランキングと称したものの撮影やった。 楽屋の片隅で僕と安田くん、渡辺さんとの三人で細々と撮影を始めた。 「では、どこのカップ焼きそばが美味しいか?僕らなりのランキングを作ろうではないか、と思いまして…」と、僕が切り出し安田くんがあーでもない、こうでもないと話し出した。 「あんなぁ、これも美味いねん!なべちゃんはどう思う?こんなん普段食

        • Short Episode 1 「ものの5分程やった」

          「はじめまして!渡辺です。宜しくお願いします!」 やたら張り切ってる声が舞台袖から聞こえてきた。 「あー、石井くん安田くん。この子、今日からスタッフとしてここで働くことになったから宜しくね。異動でこっちに来たから仕事は慣れてるから…」 と、支配人に連れてこられた小さい子。 何やかんや説明してはったけど頭にはいってけえへんかった。 「宜しくお願いしますぅ。コマンダンテの安田ですぅ」と頭を下げてる安田くんの横で俺も「石井です」と言いながら頭を下げた。 舞台上でコーナーのリハー

        第25話 これからがはじまり

          第24話 ふわりしあわせ

          バーベキューも終え、撮影も一先ず区切りも着いたところで片付けをしているとナポリさんが 「女子はここええから、お風呂入ってきたらええよ〜」と言うてくれたのでお言葉に甘えてケイさんと敷地内にある入浴施設に向かった。 2人で温かい湯船に浸かりながら 「楽しかったねぇ〜。カヌー乗って、バーベキューして、こうやって露天風呂にも入れて…最高!ありがとう!秋ちゃん!」 大喜びのケイさんを見て私も嬉しくなった! 「よぉし!上がって飲み直しだぞー!!」 あー…やっぱり…。 お風呂から戻ると

          第24話 ふわりしあわせ

          第23話 シアワセなデジャブ

          『さぁ!やってまいりました! みんなでやってみよう!行ってみよう!グランピング編!』 MCはアイロンヘッド辻井さんでお願いして、あらかたの説明をし、各担当をじゃんけんで決めるという所まで仕切って頂いた。 「皆んなでじゃんけんって言うんやから、スタッフさんも含めてやろう?一緒に食べるんやろう?なら、じゃんけん入らな!」 ほら出た、山添さんの台本にない事やりだすやつ…。まぁまたそこがオモロいんやけど。 スタッフというても私と作家さん、カメラマンさんと入れても計4人しかいてな

          第23話 シアワセなデジャブ

          第22話 晴れとドキドキ

          「あー…バーベキューしたい」 相席スタート、ケイさんの突拍子もない一言からそれは始まった。 「どしたん?急に…」 2人でランチに出掛け、私は隣でカレーを頬張っていた。 「暖かくなってきたしさ、外でご飯とか食べたくない?ほら、今流行ってんじゃん!バーベキューして呑んで最高じゃない?楽しそうじゃん!」 「んーまぁ、そうやけど…。てか、私に探してほしいってこと?」 「うふふっ、分かっちゃった?」 この屈託なく、決して悪気もなく笑うこのケイさんの笑顔に私は弱い…。 「で

          第22話 晴れとドキドキ

          第21話 気持ちはムゲンダイ

          朝、目覚めるといつも私はうつ伏せで寝ている。枕に顔も半分つぶして。 何となくスズメの鳴き声も聞こえてきて、うっすらと意識も視界も開けてきた。あー今日もまた忙しい1日が始まるんやなぁ、といつもの様に目覚めた… と、思ったら目の前の風景が違う 人の後ろ頭がある… 「…ん…ーー」と、声がして後ろ頭が私の方にくるんと動き振り向いた。 「おはよ」 うつ伏せで左下半分、顔を潰してる私に優しく言うてくれたのは石井くんやった。 そっか、お泊まりしたんやった…。 「寝ぼけてんの?固

          第21話 気持ちはムゲンダイ

          第20話 幸せと不安の雨音

          目覚めると外は雨が降っていた。 慌ててエアコンを入れてから始まる1日。 昨日?寝たのが日付変わってたから今日か…。目覚めの悪い朝になった。 昨夜のお酒も多少残ってるし、出勤すればまた面倒な人がいるのか、と思うと余計に頭が重い…。 でも、仕事が終われば石井くんに会える! そう思ってモチベ上げて部屋を出た。 「おはよう!秋ちゃん!昨日は楽しかったなぁ!また行こうなぁ!」 この人、2次会も行ってる筈なんになんでこんな元気なん? 「おはようございます。昨日はご馳走様でした。

          第20話 幸せと不安の雨音

          第19話 深夜のぼやき

          橘さんから送ってもらった地図を頼りに指定されたお店に行くと、橘さんはもうとっくに先に来ていた。 「秋ちゃんこっちやで~」 橘さんに笑顔で手招きされ、またしても指定し た席は自分の横…。なんなん…。 まだ他にも何人かスタッフさんもいてて安心したけど、程々にして良きところで帰ろうっと考え席についた。 ほどよくほろ酔い加減になってきて、そろそろお開きやなっと思てると橘さんが急に 「折角やし、記念に写真撮ろうや!」 と言い、自分のスマホを店員さんに渡した。 店員さんの合図で

          第19話 深夜のぼやき

          第18話 ジェットコースターな私

          バレンタインも近くなってきて、芸人さんへの差し入れも多くなる季節。 企画もそれに因んだライブやイベントもあり、参加する芸人さんも多く、コマンダンテもその中の1組に入っていた。 橘さん企画の『 若手芸人 恋愛トークライブ』 よくあるものやけど、芸人さんの恋バナもオモロいと盛り上がるライブ企画。 「秋ちゃん。お疲れ様。これ、コーナーの説明書いてあるから、まとめてMC用の手カンペ作っといて。」 「はい…。分かりました。」 あの歓迎会からというもの、私は気まづいままでいてた

          第18話 ジェットコースターな私

          第17話 小悪魔な振り

          「おーっ、秋ちゃんこっちやこっち~!!」 と橘さんに手招きされ呼ばれた席は、橘さんの隣りやった。 内心「えっっ…!マジか」となったが、そんなん顔に出せる訳もなく…100%とはいかないが満面の笑顔で答えた。 「石井くん、こっちなぁ~」 自分の真向かえに、石井くんを座らせ満足気な顔をしている。 歓迎会が開かれる店に入った早々これ…。 今から始まるんにどうなるんやろう、と渋い顔した私に斜め迎えの石井くんに咳払いをされ、ハッとした。 「秋ちゃん、何呑む?とりあえず生でえ

          第17話 小悪魔な振り

          第16話 好きの痕

          「歓迎会…ですか?てか、私も参加ですか?」 新しい構成作家さんが入られて、突然だが歓迎会を開くと言い出す上司のプロデューサーから声を掛けられた。 「他のADの子達も誘ったしさ、なんせ橘くん、秋ちゃんの事よく動くしいい子だって褒めてて、是非にって言うんだよ~」 「はぁ…そうですか。ありがとうございます。」 石井くんとの水族館デートから1週間ほど経った頃、上司からの急な話やった。 その新しい構成作家さんは、橘 修也さんと言って私より年齢は1個下やって言うてたなぁ。 余

          第16話 好きの痕

          第15話 甘苦いなデコピン

          「俺も明日、休みやねん。ほんなら、会おう。」 昨夜の電話での石井くんからのお誘いに 電話が終わってからもドキドキがずっと続いて、殆ど眠れんかった…。 「行きたい所あったら、考えといて。」 行きたい所かぁ…どないしようかなぁ。てか、その前に何着ていけばいいんかなぁ。そもそも、あのオシャレな石井くんと一緒に歩けるような服持ってたか??どうしよう…。 考え込んでると、あっという間に待ち合わせ時間が迫ってきていた。 「大変っ!急がないとっ」 自分のセンスの無さに呆れながら、な

          第15話 甘苦いなデコピン

          第14話 声

          年末年始は本当に忙しい。 劇場にお休みはない。年末恒例のカウントダウンライブ、お正月休み無しで寄席やお客様を楽しませる為のイベント等、立て続けにあって忙しいなんて感じる暇も寝る暇もない。それは、出演する芸人さんも同じ。落ち着く間なんてない。 ふぅーと、一息ついた時は朝なのか夕方なのか分からない時もある。 そんなこんなで、気がつけばお正月なんてとっくに過ぎているなんてしばしば…。 石井くんとは、2人でカフェに行ってから全く会っていない。 こちらで出番があったとしても話す暇おろ

          第14話 声

          第13話 甘いコーヒー時間

          朝、ベッドからでるのが嫌で仕方ない季節。起きなきゃならんのは分かってるんやけど寒くて嫌やなぁ。スマホの時計を見ながらエアコンで部屋が暖まるのを布団を被りながら待ってるとLINEが入った。 「おっと、石井くんから」 開いてみると 『 今日、仕事何時に終わる?時間できたから、少し会おう』 絵文字もなんにもない文章やけど、一気に嬉しくなって被っていた布団を跳ね除け飛び起きた。 もちろん返事は 『 やった〜!嬉しい☺時間分かったらまた連絡します✨⸜❤︎⸝‍』 寒いなんてどっか

          第13話 甘いコーヒー時間